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第一回100km歩け歩け大会 in 川湯温泉郷(2)

写真じゃがいもや小麦の畑が広がる北海道の大地を背景にポーズ。うーん、あと少しで「あご消失」状況になりそうだなあ。

・・・真剣にダイエットせねば。

第一回100km歩け歩け大会 in 川湯温泉郷(1)
第一回100km歩け歩け大会 in 川湯温泉郷(2)
第一回100km歩け歩け大会 in 川湯温泉郷(3)
第一回100km歩け歩け大会 in 川湯温泉郷(4)

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国道でも、ご一緒させていただいた・・・というか、くっついて歩かせてもらった市川先生。ここでも、先生が企画実施されていて、経営者などが参加する熊野や高野山の巡礼の話や、「いのち輝かせて生きる」といったことなど、独占して聞いてしまっているのが申し訳ないような貴重な話をずっとしていただいた。

日本経営道協会公式サイト

時に、風景がいい場所で座ったりして、適度に休憩を入れながら。

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でも。

それでも。

長かった、ここ!!!

途中に主催者の方やサポートの方が立っていたり、「あとちょっとです!」「○kmですよ」など満顔の笑みで励ましてくれるのだが、なっかなっか見えてこない。

北海道の道路、まっすぐすぎるもので、遠い遠い消失点までがクリアに見えてしまい、「まだまだか・・・」と気が重たくなる。それでも、「きっとあの見えなくなってるすぐ先がチェックポイントなんだろう」と期待を持ち続けながら歩く状態だった。

サポートの方々を乗せた車も、かなり頻繁に通過するようになってきた。
ハイテンションすぎるほどの声と笑顔で、「大丈夫ですかぁ!」「頑張ってください!」「あともうちょっとですよ!」と、スピードを落とした車内から顔をだし、大声で叫んでくれる。

その顔を見ると、こっちもやはり同じくハイテンションな笑顔になって「大丈夫です!」「ありがとうございます!」「がんばります!」と大声で返す。不思議なもので、自分で「大丈夫です」とか「元気です」とサポートの方に向かって叫ぶと、元気がチャージされ、10分以上にわたってテンションがキープされる(この間隔は、疲労度が高まるにつれ短くなってくるんだけど)。

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そろそろ真剣に足が棒になって、何度か立ち止まってストレッチをしないと、自然と前にでてこなくなってきた頃、白い犬が現れた。つかず離れず、チェックポイントまで20分くらい、かわいい足取りで前後をちょこちょこ歩いてくれた。

痛くて重たい足。
この子みたいに、軽やかに歩きたいなあ。

そう思いながらずっと目で追いかけていると、痛みや「次のチェックポイントはまだか」という思いが少し薄れてゆく。結局、40kmのチェックポイントの入り口まで着いてきてくれ、入ったのを見届けて、横道に入っていった。あの子はなんだったんだろう。ちょっと人間ぽい表情をする犬だった。

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チェックポイントに入るたびに、サポートの方々が、「お帰りなさい!」と一人ずつ拍手と最高の笑顔で迎えてくれる。

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そして「なかなか辿りつけなかった」待望の40kmチェックポイントでは、すごく嬉しいプレゼントが。地元の有志ボランティアの方々が作ってくれた、柏餅のような食べ物(ああ名前忘れてしまった)。川湯温泉に古くから伝わっているお菓子?お餅?だとのことで、葉っぱをめくってみたら、もちもちしたものに白まめがそのままの形で入っていて、甘い! おいしい! 素朴な味で、疲れが吹き飛んだ。

説明を聞きそびれてしまっていたので食べた時にはそれが川湯の伝統の食べ物ということも知らずにむしゃむしゃ食べちゃったんだけど、じゃがいもの澱粉を原料としていて、早い時間から待機して調理をしてくれていた地元の年配の方々は、「口に合うのかしら」とすごく気にされていたんだとか。

そんな話を反省会の時に聞いて思った。
おいしかったですと御礼は伝えたと思うけど、もっとちゃんと感想を伝えればよかった。ひとりストレッチばかりしてないで、話をすればよかったと。

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マッサージ風景。
自分もかなり足が悲鳴を上げ始めていたけど、そろそろ膝や筋を痛めてしまっている人とかがでて、本当につらそうな表情で横たわっている人も。

マッサージをしてあげているサポートの人達も、そんな歩き参加者の姿に「この短い休憩時間にできるだけマッサージをして、次の10kmの痛みを少しでもやわらげてあげたい」という思いを抱えている。多くが、以前別の大会で100km歩いて、足の痛みなどを実感値として知っている人達だ。

「もう指も腕も感覚なくなってますよ」

といったような話を最後のほうにされている方もいた。次々と到着する歩き参加者に、それだけ全身の力を込めてマッサージしているんだろう。でも疲れた表情など全く見せず、にっこり笑いながら「マッサージしますよ。足、痛いでしょう」とすぐ話しかけてくれる。うーん、なんかこれ書きながらも、ちょっと目に涙が浮かんじゃうよ。。。

自分などは、無故障で、マッサージも(苦手で)受けられずだったけど、そうではなくて、肉体的にも精神的にもかなり限界までいきながら、サポートの方の懸命なマッサージに痛みを和らげてもらいながら頑張って歩いていた人には、まさに「エンジェル」的存在だったんだろうなあ。

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そして40kmチェックポイントも出発。
足が痛くても、肩があがらないほどに凝り始めても(自分はおやつや雨対策で平均以上に荷物が重かった)、撮るものは撮る。ブロガー根性。

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うーん、北海道!な風景。

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これは中盤の栄養補給用にもっていった「チーズ鱈」。
しかもただのチーズ鱈ではなく、「チーズ好きが食べるおいしいチーズ鱈」という、長ったらしい名前。よく考えたなあ。ちなみにこれは東京で買っていったやつだけど、北海道内で売ってるチーズ鱈は、チーズが肉厚でおいしいものが多かった。

これを食べているところをあまり他人に見られたくなくて、前後のグループと距離がちょっとある時を狙って取り出したのだが、絶妙なタイミングでサポートの車がやってきて「大丈夫ですか?」

ここは開き直りが肝心と、袋を見せて「大丈夫です。チーズ鱈食べてます!」と答えた。
(歩き終わった後に話をしたら、「チーズ鱈を食べていたぜっけん40番」と覚えてもらえたらしい)

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ふと、前方のほうを歩いていた市川先生が草むらに消えたので、「ん?なんだ?追いついてしまったらまずいのかな?」と恐る恐る近づいていったら、しだの葉っぱで仰ぎながら、休憩中。自分も足がつりそうな感じになっていたので、一緒に座らせてもらった。

タイムを競うイベントではない。
せっかくの素晴らしい風景の中を歩いているのだから、そういったものも味わいながらいかなくては・・・というようなことを言われた。うん、確かにそうだ。

驚いたのだが、みなペースがすごく早い。100kmだから割とゆっくり行くのかと思ったら、歩きという範囲内では「フルスピード」に近い感じだった。自分が葛飾から日本橋まで歩いた時は、時速4kmちょいくらいで、それも結構早めな感じだったのだが、100kmハイクでは、先頭集団は時速5km以上、中盤からそれより後ろの自分達でも時速4km前後を50km地点くらいまで保っていたと思う。

いくつもの大会に参加している人も、「今回はピッチが早すぎる」と驚いていて、チェックポイントで待機している人達も、予定されていた到着時間より全体的に早く着いてしまっていることにびっくりしていたようだった。

自分が最もスピードをだしたのは、この区間。
チェックポイントでは必ず行っていたのだが、ここだけ突如「うっ、トイレに行きたいかも」と思い始めてしまったのだ。こういう時、女性はつらい。大きなふきの葉っぱの下でという選択肢もあることあるのだが、蚊がかなりいるので、男性と違って露出面積が大きくなる女性の場合、相当な勇気が必要だ。

一緒に歩かせていただいていた市川先生に「トイレに呼ばれています」と別れをつげ、時速4.55kmペースくらいで飛ばした。

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そのうち、太陽が雲間から顔をのぞかせた。
夕方も近くなっていたが、日が差すとやはり汗をかく。
そういう意味では、雨も降らずにずっと曇天だった一日目の気候は、最高だったと言える。

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それでも、真っ青な空の下を歩くのも気持ちがいいものだ!
冬の間や夜間、道路の両端を指し示す矢印も、「進め」と行ってくれているような気持ちになってくる。

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途中で、線路を越える。
終わってから全体のコースマップを見ると思う。
この線路から西側が、真剣につらかった「夜の摩周湖の部」だったんだな・・・と。

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この後、どれだけ辛い摩周の上り坂が始まるのかを知らず、50kmチェックポイントに到着。ここでも何人もの人が拍手で迎えてくれた。

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沈み始めた太陽。
道路には、夜の闇が沈殿し始めている。

さすがにかなりへたってきた自分。
サポートの方々の献身さもどんどん高まってきて、自分がゴミを捨てに行こうとすると、すぐ飛んできて「こっちでもらいますから!」と受け取ってくれ、立ちあがろうとしてふらつくと、さっと近づいてきてくれ、飲物などをくれる。

そして、テーブルのところではおにぎりがなくなってしまっていたみたいで、「補充しなくては」という話が交わされていた。一人1個くらいを想定していたけど、やはりスタミナ切れの人も多く、一人で2~3個持ってゆく人もいる。私も「2個いいですよ」という言葉に甘えて2つもってきてしまった。

大会としての予算はもうないみたいだったんだけど、主催者やサポートの人達が話をしている。「(疲れて到着する人達に)もうないですなんて言えないじゃないか」「俺達で金だして買ってくればそれでいい」「うん、そうだ」

うーん、ここでも自腹切っちゃうのか・・・。

たまたまそんな話が聞こえてしまったので、「すみません、一個返却します」とおにぎりを返したのだが、コンビニから補充おにぎりが運ばれてきたら、一人が「食べてください。これはスタミナつきそうですよ」と、焼肉おにぎりをわざわざ持って来てくれた。うるうる・・・!

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なごり惜しみながら、50km地点も後にする。

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日が完全に落ちた。

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気温もどんどん下がってゆく。

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ジャケットの下にはフリースも着込んだ。
その下はクリスマスを山小屋で過ごした時に購入した厚手のシャツ。

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魔の摩周湖ルートに入る手前の交差点に、最初で最後のコンビニがあった。

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ここでも「エネルギーになるかどうか」を基準に、スモークささみと、チョコドーナツを購入。あとヘッドランプ予備として電池2本。この電池があとで非常に救いとなった。

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この写真はいったい何を撮ろうとしたんだ???と思ってよく見てみると、まんなかあたりに人がいる。

これもサポートの人。
この交差点で曲がって摩周湖展望台に向かう道に入ることを全歩き参加者に伝えるため、一人立って待っている。
既にかなり距離も空いてしまっているので、一人通過して、次の人がくるまで数十分ぽつんとしていないといけないこともあるのだろう。音楽を聴いているわけにもいかず、もちろん本を読むなんてこともない。歩いているほうが楽だよなあと思った。

「頑張ってください」
「そちらも頑張ってください」
「はい」

そしてここから先が、歩き参加者にとって本格的な「自分との戦い」になる夜の部の始まり。
田舎出身の自分からしてもありえないような、街灯や家の明かりはもちろん、月影すらない本当に真っ暗闇の山の中で、ヘッドランプを頼りに、高低差500mの長い長い上り坂をひたすら登ってゆくことになる。


>続く


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