東京最南端・小笠原の旅<3日目>父島一周ツーリング!絶景の連続&コーヒー果肉を食す【PR】#TOKYOREPORTER #TAMASHIMA #TOKYO #OGASAWARA
父島2日目は一切ツアーなど入れず、前日に借りたレンタルバイクで島をのんびり一周することにした。
離島観光では、レンタルバイクが非常に便利。
小笠原・父島には村営バスがあるが、本数は非常に限られている。島の大半は山のためアップダウンが結構あり、自転車は健脚な人でないと大変。そしてビーチに展望台と、見所は島中に分散している。それをマイペースで回ろうと思ったらやはり車かバイクを借りるのが一番だ。
シュノーケリングなら宮之浜が便利できれい
まず訪れたのは島北部にある「宮之浜」。
集落からも近く、トイレやウッドデッキなどの施設も整備され、何より静かな入り江と白砂ビーチが美しい。
観光案内所などに置かれているリーフレットを見ても、海水浴・シュノーケリング・木陰などの有無すべてに二重丸がついているのは、こことコぺぺ海岸の二か所だ。
珊瑚も波打ち際すぐ近くの場所からかなり広範囲にわたって群生している。
この日は沖縄に向かっている台風の影響で少々うねりがあり、水の透明度は少し下がっていたが、それでも浅瀬でぷかぷか浮遊しながら珊瑚のお花畑を満喫。
熱帯魚もたくさん。
足がつく浅瀬なので、シュノーケリング初体験という人や子供でも楽しめる。
絶景の展望台から入り江を見下ろす
泳ぎ疲れたら、ウッドデッキでまったり。
そのうち1人2人とシュノーケリングの人も増えてきたので、水着の上に直接洋服を着て再び原付に。シュノーケリングセットも持参しているので、この後もまたいいビーチに出会えたら、水着になって泳ぐことができる。そんな自由さがレンタルバイク島めぐりのいいところだ。
島の東側にはいくつか展望台がある。
最初に訪れたのは、吸い込まれそうな海の色の長崎展望台。
写真奥に写っている細長い半島が「長崎」だ。
こちらは初寝浦展望台。
駐車場から少し未舗装の道を歩いた先にあるのだが、その途中、壊れかけた軍用施設跡がある。
はるか下にある輝くような白砂ビーチが初寝浦。
都道からかなり急な自然歩道を下っていかないと辿り着かない場所なせいか、人影はなかった。
高さもあるネットで覆われた林野庁設定の森林生態系保護地域「サンクチュアリ」。この中は観光客が勝手に立ち入ることは禁じられており、東京都認定の許可を持ったガイドの同行が必要となる。
父島最高峰は、中央山の標高319メートル。
都道からなら10分も歩かず山頂に達することができ、父島全体をぐるり360度見回すことができる。地球の丸さを実感できる場所だ。
お洒落カフェでコーヒーの果肉初体験
「集落を出たら飲食可能な場所はありません」
おがさわら丸の中の観光案内ブースで質問した際にはそう言われたが、実際には都道の南側、亜熱帯農業センターのすぐ近くに何軒かお洒落なカフェがある。そのうちのひとつ「島のお茶屋さんグレース」に立ち寄った。
店の入口前のウッドデッキ周辺には、コーヒーやパッションフルーツが植えられ、実をつけていた。コーヒーの実は熟して赤くなったものと緑のものが混在している状態。実はこの赤く熟した実の果実部分を使ったスイーツが店内で食べれるのだ。
それがこれ。名前は「島コーヒーチェリーのシフォンケーキ」。
コーヒーチェリーとは、店の前で実っていたあの赤い実のこと。確かに色も形もさくらんぼ、もしくはグミのようでもある。
コーヒー豆はその中の種の部分で、通常はまわりの実は廃棄対象になるのだそうだが、ここではそのほのかに甘い実をスイーツに使っている。
甘み押さえ上品な味のシフォンケーキは、しっとりした食感で美味しい。
そして初めて食べるコーヒーチェリーは、イメージしていたものとは異なり、どこかナッツ的な油脂分も感じる不思議な果物。
店内は、海に関連したオブジェが飾られ、静かにビートルズが流れる落ち着ける空間。
オーナー女性もとても品のいい方だった。
入場料無料の亜熱帯農業センター&水産センター
前日のナイトツアーでオガサワラオオコウモリを探してやってきた「亜熱帯農業センター」は、日中も誰でも自由に入って散策できる場所。ハイビスカスの花が咲き誇り、小笠原にしかない固有種の植物もたくさん見ることができるので、特に陸上のネイチャーツアーに参加する時間がない人は来ておく価値あるかも。
こんな八重咲きハイビスカスも。
他に真っ白い清々しい花弁のものなど見たことがないハイビスカスが咲いており、青空背景に南国らしい写真も撮影できる。
メジロはじめ、鳥類もたくさん。
無料で島の自然を学べる施設がもうひとつ。
集落のすぐ南の小笠原水産センターだ。
こちらは徒歩でもこれ、最終日おがさわら丸に乗る前にもし時間があれば立ち寄ってみるのにもいいだろう。
ここで面白いのは「アカバの歯みがき」。
長い柄が付いた歯ブラシを水槽の中に突っ込むと、アカバがぱかっと口を開けて歯みがきをせがむのだ。魚なので無表情だが、きっとこちらが軽く磨いているのを身動きもせず受けているということは、案外気持ちいいのかもしれない。
建物の中には水槽が並び、ちょっとした水族館になっている。
無料とはいえ、クラゲにフグ、カメなども泳いでいて結構楽しめる。
父島の戦跡~小笠原神社のトーチカに魚雷攻撃で座礁した濱江丸
扇浦海岸の向かいには、小笠原諸島を発見したと伝えられる小笠原貞頼をまつった神社がある。小笠原神社だ。その境内にいろいろ碑が林立しているということで中に入ってみた。結果、予想していなかったなかなか貴重な体験ができた。
それは旧日本軍が構築したトーチカ。
すぐ横に建てられていた案内板によると「中に入れる」とのこと。
もちろんトーチカの銃眼から入るのではない。
少し離れた場所にあるこの穴からだ。
トーチカ銃眼よりは大きいものの、思い切りかがまないと入れない高さ。
中はもちろん真っ暗。
懐中電灯を持参していなかったので、スマホの灯りを頼りに・・・(頭を打ち付ける音も入ってます)
もう一か所、少し北に向かった境浦海岸には都道からも見下ろせる戦跡がある。
サンゴ礁も広がる湾内の中央あたりに、黒いものが顔を出しているのがわかるだろう。その下に長くて黒いものが沈んでおり、何か所か棒状のものが海面に突き出している。
これが1944年に空襲を受けここで座礁し、最後は魚雷で炎上した濱江丸だ。民間商船だったが海軍に徴用され輸送の任務にあたっていた。
1944年6月11日、サイパン島へ侵攻してくるアメリカ軍から逃れるため、濱江丸は第4611船団に加入して日本本土への退避を開始した。アメリカ海軍第58任務部隊の空襲を受けて船団は壊滅状態となったが、本船は損傷しつつも同月21日に硫黄島へ到達できた。その後、特設駆潜艇「文丸」と航空機の援護を受けて父島まで移動した。
よく見るとシュノーケリングの人たちが船の周りに集まって、時に潜ったりしながら見学をしていた。黄色いカヤックも船に向かって近づいて行っている。私も近くで見てみたかったが、そこまで泳ぐ気力がなかったので道から見下ろして写真を撮るだけに。
この美しい穏やかな海が再び戦火に晒される日がこないことを祈る。
東京都の観光PR事業の一環として、2016年9月27日から10月2日までの日程で、小笠原父島・母島を訪れています(現地滞在は3泊4日/東京都多摩・島しょ魅力発信事業からの招待)。詳細は公式サイト「tokyoreporter島旅&山旅」にて。
> 4日目に続く