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白州蒸留所(4)炎の中で再生する樽

写真そしてまた、車に乗って広い敷地内を移動。フロントガラスの向こうに、たくさんの樽が積まれている場所で停車した。

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ここは一体?

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リチャー。
最後の一文字を書き忘れてしまったような、変な名前。


30~40年間使われてきた樽は、内面をもう一度焼くこと(リチャー)で樽材成分が熱分解を受けて、樽のもつ熟成力がまた蘇ります。

へー!!!

いや確かに山崎蒸留所でそんな説明があったけど、
本当に蒸留所内でその作業をやっているとは・・・。

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車から降りたら、もうそこには“燃える樽”と、身のこなしが格好いいスタッフの方。
そういえば、蒸留所に来て、作業をしている人というのを見たのはこれが初めてだったかも。

手袋をはめた両手で樽をくるくると回転させながら、時々、ふちの部分にひしゃくでみずをかけたりして火をコントロールする様は、これぞ職人技。うーん、格好いい!!!

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樽の下には、車輪のようなものがついた台があり、その上で樽がころころと回転させられている。
火がころころと中で転がりながら運動しているようにも見える。

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時々、炎がものすごく大きくなる。
うーん、これで蘇るのかあ・・・一体、誰がそんなことを発見したんだろう。

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奥に置かれた樽から水を汲んで、ふちの部分にかけている。ふち部分を焼かないようにするためとか。

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手前では、実際にリチャーされた樽の板の見本を見せてもらった。真っ黒焦げになってるだけに見えるけど、この焼きを入れた部分の厚みコントロールが熟練技のようだ。

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確かに・・・真っ黒に見えたけど、実は表面から数mmだけだ。

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さあ、これで火が消えますよ!といわれて、樽を見ると、ひしゃくを大きく構えて今にも勢いよく樽に向かって振りかぶる姿勢。あわててビデオを構えようとしたんだけど、本当に一瞬で間に合わず。

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次の瞬間、白い水蒸気がしゅわーっと。
近くにいた警備員の温和な笑顔が、「残念でしたね~」とこちらに語りかけている。

うん、あんな一瞬とは思わなかったです。
撮りそびれた・・・。

リチャーしたばかりの樽を、ころころ転がしてこちらに持ってきてくれた。
さっきまで大きな炎をあげていた樽、まだ水蒸気がしゅわしゅわと立ち上っている。

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ん?水蒸気・・・と思ったものは、ただの水蒸気じゃない!

「わー、ウィスキーの香りだぁ!!!」

どこか甘い、首から上をくすぐるような香り。

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奥のほうには、リチャー待ちの樽がいっぱい。
自分が生まれた頃に作られた樽達。この後また数十年、ウィスキーを熟成するためにひと働きするんだね!

>続く:白州蒸留所(5)ウィスキーの眠り



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山崎蒸留所

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