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砂漠&らくだ体験@敦煌「鳴沙山」

写真高層ビルや街路樹が連なる街の風景のその向こうに、まったく異世界ともいえる砂漠や赤茶けた岩山が広がっている風景。ウルムチでもカシュガルでも、ここ敦煌でも、見るたびにどきっとさせられるものだった。

街があまりに近代化していて、もしかしたら市内中心部は日本以上に緑化が進んでいるかもしれない。それだけに、その周辺との対比がすごく異質に感じられる。

よく、核戦争後の近未来を舞台としたSF映画やアニメで、、人間が居住できる限られたエリアとしてでてくる街が、やはり建物の向こうには荒れ地が広がっていたりしてこんな感じ?

久しぶりに、萩尾もと(漢字がわからない)の「マージナル」を読み返したくなった。

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敦煌初日は、時間の関係で「鳴沙山」に行くことにした。

本屋で地図を買うと、「鳴沙山」に向かう3番のバスは街の中心のロータリーからでているらしい。旅行会社で一日ツアーを頼むとかなりかかるが、路線バスを使えば往復2元(30円)+入場料ですむ。

どんどん旅慣れてくる自分がうれしい。
戸惑うことはあっても、不安になることがどんどん減ってきている。
旅行が日常になってきている感じだ。

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ミニバスに乗っている時から、通りの向こうにずっと見えていた砂漠の山が「鳴沙山」。

観光の街のせいか、たまたまなのか、ここ敦煌では、いろいろな人に親切にしてもらった。写真に写っている親子連れは、同じバスに乗っていた人。

ビデオを抱え、中国語がまったく通じないらしい外国人の自分が心配だったのか、「入口はこっちをまっすぐいったほうですよ」「歩行者専用になってるので、車道にでたほうがいい写真撮れますよ」など、ほんとさりげなく言ってくれる(中国語なのでちゃんとは理解してないけど)。

入口付近でまた一緒になった時には、「お水持ってきています?」「これだけ?足りないですよ(飲みかけのコーラがちょっと残っていただけ)」「あそこで買って入ったほうがいいですよ」と、アドバイスしてくれた。

私も、よく外国人に道案内することあるけど(東京にいると地下鉄の改札付近で戸惑ってる外国人観光客をよく見かける)、こう、さりげなく見守りながら声をかけられるって素敵だなあ。見習おう。

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そしてたどりついた入口。
鳴沙山と月牙泉。

月牙とは「三日月」のこと。

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トルファンであったカナダ人女性は「最高。でも入るだけで120元とられる」と話していた。確かに入場料120元。いい値段とるなあ。外国人はともかく、中国国内の物価からいったら、かなりの値段だろうに・・・。

120元をだすと、なぜか「リューシー・クワイ(60元)」と言われる。

えっ?
さらに60元?なんの値段?

よくわからないでいたら、チケットと60元が戻ってきた。
どうやらシーズンオフのチケットで、半額みたいだ。
(チケット額面は80元だったので、入ったのが遅め時間ということで、さらに値引きがあったのかも)

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入ると、今度はオレンジ色の布袋を抱えた人が「シー・クワイ(10元)」といって近づいてきた。何がなんだかよくわからなかったが、どうやら砂漠を歩くということで、靴の中が砂だらけにならないよう、すっぽりかぶせる袋を貸し出しているようだ。

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なかなかかわいいことになってるので記念撮影。

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鳴沙山は目の前。
もっと手前に、らくだの大軍。

エジプトのピラミッド周辺の貸らくだ(?)は、エジプト人との値段交渉が結構シビアで大変だったりするんだけど、さすが中国で、しっかり一律管理の明朗会計になっていた。

エジプトも観光立国なんだから、
イメージ悪くしないためにも、こうすべきだよなあ・・・。

さあ・・・らくだに乗るか、歩いていくか・・・。

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「乗ったほうが楽だよ~!」


乗ることにした。
一番長い往復コースで60元(900円)。

これは乗って正解だった。
かなり遠くまでぐるっと行ってくれるし、砂漠の丘陵を歩くのは激しく大変だと後でわかった。

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自分はひとりだけだったので、一頭だけのらくだに大急ぎで乗せられ、すでに出発していた他のグループの最後尾に急遽くっつけられた。

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このグループが、なんかすごくはじけていた。
自分と同じくらいかそれより上の人たちなんだけど、カーブに差し掛かるたびに「写真撮って!」の声がかかり、全員で全身でピース。

楽しそうだなあ。

折り返し地点でらくだを降りる。
往路もこのグループ5人で一緒に乗るように・・・とスタッフに言われ、「誰、これ?」という自分がなぜか混じっていることに気づいた一行。

いろいろ話しかけてくるが、ごめんなさい・・・「ウォー・ブードン・ハンユウ(中国語わからないんです)」

一行の中の、写真をたくさん撮っていた男性が明るい顔で「よし、俺たちと一緒にまわろう!」「
ライ(来)」と声をかけてくれ、くっついてゆくことに。

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さっそく、峯までのぼって、そこから滑り降りるのに参加。

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昇りやすいよう、ちゃんと梯子が設置されている。
でも結構な距離があって息切れ。

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それでもなんとか峯まで登ると、そこは絶景。
わおっ!

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さっきの男性が、「あっちが撮影ポイントだ」みたいなことを行ってくれたので、ぐいぐい歩いて行く。行きすぎちゃったようで、「おーい、戻ってこい~」の声。

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記念撮影中のご一行。
ひとりでぽつんとしていたら気遣ってくれ、私の写真も撮ってくれるという。

あとで考えたら、デジカメにしとけばよかったのだが、ビデオカメラを渡してしまった。操作方法がちょっとわかりにくかったみたいで、なんかぐるんぐるんまわる映像になっていた。

でも「そこだと逆光になる」「あの山を背景にしよう」などいろいろ指示もしてくれ、ありがたい限り。

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少し離れたところの峯にも人の影。

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そして砂すべり。
薄い板の箱のようなものに座って滑り降りる。

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で、これが相当な傾斜。
思わずブレーキをかけたくなって手をつくのだが、単に砂埃をあげるだけで一気に滑り落ちてゆく。

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この人が、いろいろ親切にしてくれたとっても陽気な男性。
名前を書いてもらったんだけど、読み方を忘れてしまった。
メールアドレスも教えてもらったので、日本に帰ったら、写真or動画を送りたい。

そこから再びらくだに乗って帰途についたのだが、
その際、らくだ乗り場で大失敗。

変な所に入り込んでしまったので、紐につながれて座っているらくだの間を通って反対側に渡ろうとしたら、らくだがいきなり顔をあげてきたので、足を紐にひっかけて、ぶっ倒れてしまったのだ。

「日本人が転んでるぞ!」

いろいろご迷惑かけてます・・・デイパックに日の丸バッチつけて、らくだの間でもがいている間抜けな日本人は自分です・・・はい。

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ここだけでは転びたくなかった。
らくだの大量のフンが散らばったここでは・・・。

(その後、ホテルに戻ってバスルームで全部洗いました)

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そして、月牙泉へ。
途中、名前忘れちゃったけど、木になっていた実をもらって食べたり(おいしかった)。

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この丘を登ると、上から月牙泉の全景を見下ろすことができる。
どうする、自分?

「私はここを登ってみたいと思います」
「そうか、僕たちは下を歩いて行くよ」

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謝謝!再見!

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さあ、こっからまた一人。
ここもかなりの傾斜だし、距離がさっきの倍以上ある。

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それでも梯子のあるないは大きく(梯子利用は15元)、別の場所から登ろうとしていた人は、途中で完全にギブアップして四つんば状態になっていた。

足を踏み込んでも、どんどん砂に埋まってずるずる落ちてしまい、前に進むのが大変なのだ。

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めちゃめちゃ息切れしながら頂上にたどり着いたら、イギリス人かな? 英語なファミリーがいた。

「めちゃめちゃ疲れた~!」
「何をいってるんだ。まだたった半分だぞ。あの山の向こうを目指せ」
「ははは」

英語が見事に通じない国では、とりあえず通じそうな人を見つけたら片言でもしゃべっておかないと。

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で、このファミリーがまたファンキーで、
すごい勢いで、きつい傾斜を駆け下りていった。

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これが、砂漠の真ん中にぽっかり浮かぶ、三日月型の「月牙泉」。
確かに神秘的だ。

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自分は峯沿いにもう少し歩いていくことにした。

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20mほど前を歩く中国人男性。
自分と同じくひとりできているようで、腕をのばして自分撮影をしている。

「シャッター押しましょうか?」

そういってカメラを受け取ったら、意外に注文が多く、あっちから一枚撮ってくれ。そっちの少し下からも・・・といろいろ指示がでてしまった。

おいおい・・・場所をちと考えてくれ・・・。

それ以来、もう少し距離をあけて歩くことにした。
彼はかなり頻繁に自分撮り。

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砂紋もきれい。
誰の足跡もついていない砂を歩いてゆく快感。

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相変わらず自分撮りを続けている男性の姿を見て、自分もちょっと記念に・・・と思って撮ってみたが、まじで怖い写真になってしまった。にっこり笑っていてもなんかホラーだ。

ということで、ブログに公開できるのはこのくらいだな。

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だんだん疲れてきたので、坂を降りることに。
一足踏み込むごとに、ずっぽり埋まってゆく。

なかなか体力いるぞ。

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そしてようやくふもとに。
この塔に登れるのだが、もうその体力は残っていなかった。

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秋の風景。

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その後、しばらくらくだ撮影に没頭。
らくだってかわいくない?

特にこの座り姿がキュート!

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最後に、鳴沙山と掘りこまれた石を撮りたかったんだけど、

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なかなかこの女の子がどいてくれない。
ちびまるこちゃんみたいな髪型の女の子。

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降りてはのぼり、上っては降りるの繰り返し。

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砂漠、満喫!

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