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トルファン散策(その2)

写真トルファン最後の日。

バスターミナルで市内地図を売っているというので行ってみたら、壁に張る用のでかいものだったが、他にないのでそれを5元(約75円)で購入(おばちゃんの笑顔もなんか妙に暖かくて)。

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トルファン2日目の宿はここ。

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バスターミナルの敷地内にあり、トイレ・シャワーもついたツインルームが80元(1200円)とリーズナブルで、部屋もきれいでよかったのだが、なんといってもバスターミナル。すぐ下に客引きのおじさん達が常時いて、バスがつくたびに大騒ぎになっているのでちょっと騒々しかった(特に早朝)。

ゆっくり眠りたい時は、ちょっと歩いてでもバスターミナルや駅前からははずしたほうがよさそげだ。

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他のホテルにある、John's cafeというところに、旅行者の情報ノートがあるとガイドブックで読み、そこに行ってみることにした。

昨日、枝を刈り込んでいた青年路の葡萄棚を、さらに棚から引きづり下ろす作業が進行中だった。うちの実家にも葡萄の木があったけど、これって別に一年草じゃないよね・・・。

なんで落しちゃうんだろう?

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目当てのJohn's cafeは、オフシーズン突入で今年の営業はもう終わってしまったのだとか。残念。かわりに、向かいの中学校で壮大な風景を見ることができた。

大量の生徒たち!
最初、わらわらと動いていたと思ったら、前ならえみたいなことやって、縦の列と横の列を短期間でそろえた。すごいぞ!こんな人数なのに!

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朝礼でも始まるのかな?と思ったら、運動。
ラジオ体操みたいな感じのものかもしれない。

それにしてもすごい人数だ。
自分らが中学校の時も、全校生徒集まったらこんな感じだったのかなあ。
(第二次ベビーブームの先頭ちょっと前の世代なので、クラス数は多かった)

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そこから市場のほうへ。

広場や並木道がある近代的な通りから一歩入っただけで、また別世界の昔ながらの市場があったりして、面白い。

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おばさん中心に、たくさんの人が買い物にきていた。

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うろうろ動き回った後、簡単な朝食。
お肉などを皮でつつんで揚げたサモサ4個と、羊を塩と胡椒&スパイスかけて焼いたカオヤン2本。カオヤンは、脂身の部分もかなり入ってて、味付けもちょうどよくおいしい。

羊なんだけど臭みはまったくなく、焼き鳥みたいな味にも思えてくる。

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カオヤンは、こんな風に店先や屋台で焼いている。

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その後、再びバスターミナルに戻ると、昨日一緒に夕食を食べた日本語得意なアブドラハムさんがいた。他にも日本語ぺらぺらなウイグル人2人を紹介された。けっこういるもんだなあ。

インターネットカフェの場所を地図で教えてもらうと、広場のすぐ隣の建物とのこと。入ってみたが、パソコンや周辺機器、音響関連を売ってるお店がいくつか並んでいるだけで、ネットカフェはとてもなさそげ・・・。

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・・・と、お店の裏手にまわりこんでみたら、パソコン3台が並んでいて、どうやらネット接続してるらしい。

「インターネットカフェ?」

店長に聞いてみると、そうらしい。
さっそく一台に座ってみるが、日本語は見えるものの、当然打てない。

店長がいなくなってしまったので、店の番をしてるらしき女の子に「自分のパソコンつないでいい?」とジェスチャーで聞いてみる。

妙にかわいい目をしたウイグル人の女の子は、どうしていいのかわからず、はみかみながら笑っているので、勝手にやっちゃうことにした。

ケーブルを差し替え、ネットワーク設定でIPアドレスなどを入力。
女の子も、場所を作ってくれたりと協力してくれるので、大丈夫なのだろう。

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そのうちに店長も戻ってきて、
わざわざ長いケーブルを探して持ってきてくれたり、とても親切。

CPUのクーラーとか、何だかよくわからないパーツがごろごろ入ったショーケースの上で、1時間半ほどネット接続(この写真だとあまり伝わらないかもしれませんが、店の一角で、やたら小さいノートパソコンでネット接続してるため、通り過ぎる客の注目を集め、それにも動じずひたすらブロギングしている、変な日本人の図がここにはあるんです。。。)

そして、ウルムチに戻るバスに乗った。

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今回もすぐバスチケットを購入でき、しかも出発間際だったため、最後部の窓際席。ラッキー。

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ごつごつした岩山が連なる風景の中を走ってゆく。
荒れ地に低くこんもり生えた木も、黄色く染まっている。

途中、天山山脈になるのだろうか。
雪をかぶった高い峰々がずっと見えていて、前のほうに座っていた中国人も、携帯電話のカメラ機能で写真撮影をしていた。

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まだちゃんとあります、マイバッグ。
ほとんどおニュー状態だったこのバッグも、バスの腹などで揺られながらどんどん埃っぽくなってきている。

そういえば前夜、トルファンのバスターミナルで、バスの荷物入れ場から、にわとりがいっぱい入ったずた袋を、何袋もとり出している人の姿も見た。ずた袋には穴が開いていて、にわとりはそこから首と顔だけだしているのだが、1袋当たり10羽近く。

一緒に歩いていたジョディと、

「今の見た?」
「うん。バスから鶏がでてきた・・・」
「びっくり」
「びっくり」

と驚きながら通り過ぎたっけ。

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ウルムチに到着したのは夕方6時頃で、その後解放南路のまだ行ってなかった市場を眺めながら、ウルムチ駅へ。

ここで、2日後の「クチャ→カシュガル」切符を買おうとして、初めて失敗をしでかしてしまうのだが、それはまあ、書くと長くなるので省略。

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駅前の食堂で軽くお食事。
・・・のつもりが、なんか山盛りのマーラー豆腐と水餃子。

この後乗る寝台列車がどんな感じなのかわからないので、極力トイレの回数を減らしたいと思っていたのだが、結局腹いっぱい食べてしまった(しかもかなり辛くて痺れるやつを・・・)。

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いよいよ、今回の旅のふたつめの関門。
初めて乗る寝台列車はどんな感じなんだろう?

軟臥(料金が高いベッド)がとれず、3段の硬臥の中段になってしまったのだが、寝られるんだろうか?大きな荷物は置く場所があるんだろうか?

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待合室はこんな感じ。
駅そのものに入るのにチケットが必要で、荷物のX線検査も受ける。

空港で言うと、搭乗ゲート手前の待合ロビーといったところだ。

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そして列車がやってきた。
どこかレトロさもある深緑色の車体は、自分がイメージする「寝台列車」そのもので、ちょっとうれしい。

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ウルムチ始発で、クチャの少し先、アクスというところまで行く列車だ。

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中は、自分が想像していたのとまったく違った。
そもそも、寝台列車自体、エジプトで完全コンパートメントのを経験しただけ。

中央に通路があって、両側に窓に並行して三段ベッドが並んでいるんだと思い込んでいた。実際には、三段ベッドは、片側に2つが向かい合わせであり、特に扉があるわけではないが、6人がひとつのグループというか房のようになっている。

比較的新しい車両のようで、ベッドも荷物棚もとにかくきれい。
心配していた自分の荷物も、棚にあげてしまえば安心。

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そして、反対側には通路があり、窓の下に小さなテーブルがあり、その両脇に折り畳み式の椅子がついている。

ベッドは、一番下が料金高いのだが、その理由もよくわかった。
そこだと、寝ている時以外も、ずっと自分のベッドにゆったり座って、ベッドの間にあるテーブルに食べ物や飲み物を並べて旅行できるのだ。

中・上段は、ベッドの上に座ると頭がぶつかってしまうような高さなので、寝て過ごすか、あるいはこの折り畳み椅子に座るか、あるいは下段の人に軽く断ってそこにお邪魔させてもらうか・・・だ。

同じグループ同士でなくても、みな割とすぐ打ち解けて、いろいろ話が盛り上がっている。中国語できたらすごくこういう時楽しいだろうなあ・・・と真剣に思った。

それでも、最初に自分がチケットを見せて「ここでいいんですか?」と聞いた中国人の女性はとても自分に気を使ってくれ、荷物の置き場を作ってくれ、乗せるのを手伝ってくれたり、(ぜんぜんわからないので困るんだけど)にこやかにいろいろ話しかけてくれた。

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動きだしてすぐ、車掌がまわってきた。
東欧の人みたいな顔立ち。

街中でヨーロッパ系の顔立ちの人も多く見かけるようになってきたが、何族の人なんだろう?

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車掌さんに切符を渡すと、代わりにこんなプラスチックの札をくれる。
私が渡した切符は、車掌さんが持っているクリアケースのポケットの「4号車の4番の中段」に納められる。

車掌は駅が近付くたび、それを見ながら、次の駅で降りる人を起こし、再びこの札と切符を交換するという仕組みだ。安心して寝ていられる。

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そして翌朝。

ああ~よく寝た!といいたいところだけど、まったく。。。
揺れと音が半端じゃない。

ベッドそのものは、狭いところが意外に好きな自分にとっては快適だったんだけど、「なぜレールの上を走っているのに、こんな不規則な動きをするんだ?」という揺れというか揺さぶりに、うつらうつら状態のまま朝を迎えてしまった。

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特に朝ごはんも用意してこなかったので、お菓子をぼりぼりつまみながらベッドでごろごろしていたら、下からものすごくいい香りが立ち上ってきた。

どうやら、みなカップ麺を持参しているらしい。
お湯は、各房に大きなポットが2つずつ置かれていた。

スパイシーな香りも含め、いろいろな麺の香りがまじって漂っている。よし、次は自分もカップ麺と果物を持ってくるぞ。

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洗面所もきれい(新しい車両だったことに感謝!)

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同じ房の女性からみかんをもらった。
今シーズン初みかんだ。

果物は日本のがやっぱり一番!と思ったりしているのだが(日本にないものは別として、りんごとかみかんとか)、このみかんは普通に甘くて味が濃くて、おいしかった。

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中段から下を見下ろすとこんな感じ。
今回の乗車時間は、14時間半くらいだが、このくらいならちょっと寝不足気味になるくらいで余裕だ。

不安だった長時間の寝台列車もクリアできてひと安心。
これであとは、中国語さえできればばっちり!

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そして、何を話しているのかわからないが、ずっとずっと話し続けている乗客たち。男性は意外に寡黙な人が多かったけど。

隣のベッドの中国人の女性が、自分が持っていたガイドブックを指さして「見せて」という。「日本語だけですよ」と日本語で答えながら渡すと、なんか真剣に読んでいた。地名などはちゃんと簡体字表記になっているので、それなりにわかるのかもしれない。

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隣の車両に行ったら、やはりこちらは少し古いものだったようで、通路とベッドの間の仕切りがなく、はしごがついていた(自分たちの車両には、はしごがなく、よじのぼる形だった)

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次に予約するとしたら、やはり下段がいい。
それがダメなら、窓の外を見ることができる中段。
上段は登るのも大変なので、できれば避けたい。

やはり料金は、ちゃんとそれなりについているんだと思った。

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クチャ(庫車)到着!


>続く

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