ウルムチ市内散策(その2)
歩き疲れたので、バスに乗ってウルムチ駅へ。もうひとつのタスクは、寝台列車の予約。
ガイドブックには、予約は結構大変で、旅行会社に頼むのが無難とあったのだが、旅行会社に行ったら、「切符は駅で売っている」という、なんとも当たり前の回答が返ってきてしまったので、自分で買うことにした。
今回、ウルムチからカシュガルまで電車orバスで行き(天山南路)、そこから和田(ホータン)にバスで行き、和田からウルムチまで長距離バスで戻り、さらにウルムチから西安まで、鉄道で戻ってくるという「タクラマカン砂漠ぐるり」コースを考えている。
まあ、たぶんどこかで躓いて予定通りにはいかない気がするけど。
インシャーアッラー。
ウルムチ駅は大きかった!
ちゃんと、漢字とアラビア文字で「ウルムチ」と書かれている。
正面に「入口」。
しかしだまされてはいけない。
切符を持っている人以外、ここから入ることはできないのだ。
(昨年、北京駅で体験して戸惑ったことがある)
じゃあ、切符を買いたい人はどうするのかというと・・・
正面左手にある切符売り場に行く。
切符売り場はかなり広いがらんとしたホールのような空間で、
正面にいくつもの窓口が並んでいる。
窓口上の電光掲示板を見ると、
5日間の切符、どれもだいたい「有(ヨウ)」「バル」らしい。よかった。
左手の壁沿いに、こんなボードが並んでいる。
まずこちらは、料金表。
「站名」とあるのが駅名。その横に距離(里)が書かれ、硬座(硬いシートの座席)、硬臥(硬い?寝台)、軟臥(柔らかい?寝台)の料金が書かれている。寝台は、上中下で料金が異なる。
こっちは時刻表。
ウルムチからカシュガル方面は、思ったより本数がなかった。
快速は、一日3本くらいだ。
(まあ、ニーズから考えたら十分すぎるほどなのかもしれないけど)
列車の番号と時間、行先、チケット種類を紙に書きとめて、窓口に提出。
そこまで準備してちょっと気抜けしたのだが、窓口スタッフは英語がちゃんと通じた(自分の下手英語よりずっと流暢)。
無事買えました♪
24日の夜22:50出発。目的地は「クチャ」。
世界史・地理好きの人には、きっと想像力をかきたてる都市名だと思う。
ちなみに、こんな時間に出発しても、到着するのは翌日の昼過ぎ。
シルクロードは広大だ。
駅前には、簡易旅館や食堂、雑貨店がずらり並んでいる。
雑貨店には、食料やバッグのほか、買いたいなあと思っていた「お茶を入れる持ち歩き容器」もたくさん売られていた。ガラスもしくはアクリル製で、上のほうが網になっている。お茶っぱを入れて、あとはお湯を足しながら飲むみたいだ。これを持ち歩いている人は多く、空港とかお店とかホテルとかで、お湯を足している風景をよく見かけた。
いまひとつ気に入ったものがなく、見送り。
そして、遅い昼ごはんは「牛肉面」。
駅前のこぎれいな食堂に入って注文した。
手打ち麺で、奥では若い男性が、小麦粉を練った塊を、ものすごい器用に振り回しながらねじったりのばしたりしていた。
これで5元(約80円)。
辛めなのだが、それほどではなく食べやすくおいしい。
そして痺れるような味が印象的。花山椒のような・・・。
ビールを一本買ってホテルに戻った。
まだ外は明るいのだが、あまりに歩きすぎてへたってしまったので、日の高いうちから部屋ビール(時間は結構遅いんです・・・北京時間で動いているので、日の入り・日の出がかなりずれている)。
これは、旅行会社でもらった市内地図。
中国語の地図だが、これを入手したことでいっきに機動力が高まった。
バス停がすべて書き込んであるので、バスでの移動がさらに容易になったのだ。
これとガイドブックを照らし合わせながら、どこへでも1元(約16円)で行けるようになった。
なかなか日が落ちないので、
もう二か所、まわることにした。
それは、ウイグル族が多く住む解放南路にある国際バザール。
来てびっくり。
日中、自分が動きまわっていたウルムチとは全く別の世界がそこにはあった。
ほとんどの人が、一般的な中国人(漢族)よりはトルコ人に近い顔立ちのウイグル族。女性はスカーフをかぶり、中には目以外を完全に覆っている人も。
男性も彫りの深い顔で、ひげを生やしている人が多く、丸い帽子をかぶっている。
イスラムの町が広がっていた。
屋台もたくさん。
羊を煮る臭いが立ち込める。
間を歩き回っているだけで、わくわくどきどきしてしまう、なんだかよくわからない食べ物群。
そしてこれが国際バザール。
イスラム様式の巨大な建物がいくつも並んでいた。
いやー、来てよかった。というかきそびれなくてよかった。
ガイドブックでは大した扱いになっていなかったけど、ここは絶対来るべきだよ!と。
国際バザールそのものは、観光客向けなのかもしれない。
ウイグル族の伝統衣装や刀、香辛料などを並べたお店がたくさんあった。
刀(持ち帰れないだろうなあ・・・)。
ナッツ類。
その他民族グッズいろいろ。
そこを抜けると、地元の人がたくさん行きかい、雑貨や靴下、セーターや金物など、とにかくいろいろなものを売っているマーケットが続いている。食べ物屋台もたくさん。
ウルムチ市内あちことで見かける「和田玉」。
和田の玉?
どうやら、和田(ホータン)の玉(ギョク)が、このエリアの人気お土産ものになっているみたい。そういや、世界史か地理の授業でもそんなこと習ったっけ(いや、受験用の知識だったかも・・・世界史で変な設問の多い学校を受けたので)。
イスラム街を満喫したその足で、日中行きそびれた紅山公園へ。
少し小高い場所にある、ウルムチ市内でも代表的な観光名所。
夜景もきれいだった。
ウルムチ河の龍を鎮めるために建てられたという九重の塔もライトアップ。
この周辺は、カップルのデートスポットらしい。
いったい、どこが起源なのかわからないけど、日本・韓国だけでなく、中国でも「恋人同士が記念に残してゆく錠前」が流行みたいだ。そういえば、天津タワーにも、錠前がびっしりついた場所があったっけ。
シルクロードの都市。
昔イメージしていたのとは全く違う顔だったけど、やっぱり来てよかった。
たった一日だし、一部しか歩いていないと思うけど、
ウルムチはすごくエキサイティングな街だ。
住んでみたいなあと思うほどに。
サイバーショット「DSC-T200」の高感度モードで、
こんな暗い中でも、なかなかきれいに撮れた一枚。
その後、ホテルすぐ横のレストランに入った。
「清真風味」とある。「清真」とはイスラムをさす。
広くてきれいな店内。若い人や家族連れも多かったので、ファミレス的なところなのかもしれない。
私が注文したのは普通のチャーハン・・・のつもりだったが、ぜんぜん普通ではなく、かなりトウガラシがきいていて、きゅうりとかも入っていた。中国一人旅行でちょっと悲しいのは食事。4人以上いれば、いろいろ頼んでつつきあえるのに、ひとりだと、どうしても「一品」になってしまう。コースなんて絶対無理。
せっかく、食の国に来ているのに、そこを満喫できないのはちょっと残念だ。
一人で旅行している人を見つけたら、それが日本人でも別の国の人でも拉致して食事に行きたいところだ。
その隣は、どうやら北京ダッグのお店。
土日で、トラベラーズチェックを換金できず金欠状態の自分には、ちょっと手が届かない。。。(手持ち円現金を、大きなホテルのロビーで両替してもらい、食いつないでいた)
それにしても・・・どうでもいいのだが・・・
このアヒルは、怖くないか!?
(「オッパッピー」とか言ってそう)
> 続く