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未体験の"視界"を実現するアイウェア「ViXion01」体験会に参加

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今年に入ってからプログラミング学習など根詰めて作業することが増え、「細かい文字が見えにくい」辛さに耐え兼ねついに先月老眼鏡デビュー。

53歳だから年齢的にも仕方ないけど、眼鏡をかけたり外したり、見つからなくて探したり結構面倒だ。ルーター裏面シールのパスワードも自分の目では読めず、一度スマホ撮影してから、ピンチ拡大して見ている。

年を取るってなんて不便なんだ!

と嘆いていたところ、面白い製品がこの世に登場しかけていると誘ってもらい、アイウェア「ViXion01」の体験会に参加した。

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2021年にHOYA株式会社からスピンアウト独立したスタートアップ企業・ViXion株式会社が現在開発を進めている製品。2023年内に出荷される予定で、明日29日からクラウドファンディングもスタートする。

詳細は公式サイトを見てもらったほうがいいだろう。

●ViXion01 製品情報 - ViXion(ヴィクシオン)株式会社

ViXion01は見ているものをセンサーで測定し、距離に応じてレンズの形状を瞬時に変化させ、 眼のピント調節をサポートするアイウェアです。近くも遠くもスムーズなピント調節体験を提供します。

本来、人間の目は見たい物との距離に応じて瞬時に目の中の水晶体(カメラのレンズのようなもの)の厚みを変えピント調整を行う。ただそれが近視や遠視、乱視になると調整がスムーズにいかなくなったり、ピントが合う位置が狂い、眼鏡での補正が必要になる。老眼は近くを見る時にピント調整がうまくいかなくなるもので、最近はスマホ疲れで同じような症状になってしまう人も多いのだとか。

このアイウェア「ViXion01」は、フレーム中央についたセンサーで対象物との距離を測定し、それに応じてレンズを変化させピント調整をする。
初回だけその人の目にあわせて手動でピント調整が必要になるが(キャリブレーション)、その後は遠方も近場も、顔をその方向に向ければ自動で瞬時にピントが合うという仕組み。

興味ある人はこちらの動画を見て欲しい。

実際に体験してみてびっくり。
確かにこれは、

「身体拡張」

ともいえるアイテムだ。

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近視や老眼などの眼鏡の代りになるもの、というのともまた違う。というのも、裸眼や眼鏡では本来無理なものも見えてしまうからだ。

例えば顔の前10センチくらいのところを自分の手で覆う。
その距離だと、どうやっても自分の目でピントを合わせることは難しいし、おそらく近視や遠視の眼鏡をかけたって同じだろう。

それが指紋や手の皺も見えてしまうのだ。
これは結構新鮮な体験。

そして手をどかすと、今度は瞬時に向かいの席に置かれたものにピントが合う。
オートフォーカスのデジタルカメラのモニターを見ているような感覚だ。もしくはズーム機能。

今回は室内だけだったので未体験だが、昼間に屋外を見ると、かなり遠い場所の看板の文字も読めてしまうのだという。

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一方、日常生活でこれかけっぱなしで快適に過ごせるかというと、現段階ではそうではない。

これはモック版でまだ最終製品ではないが、レンズがそれほど大きくない。なので視界の中にレンズ周辺の丸い輪が見えてしまうし、クリアに見える範囲も限られる。なので車の運転などはNGだ。

体験会に参加した人からは、電子工作やプラモデル作りで使いたいという声があがったが、確かにそうした用途かも。

ちなみに、手動調整が必要なのは基本初回だけだけど、夕方になるとピントが合いにくくなるといった人なら、また手動調整すればその時点の目の状態にあわせることもできる。

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今回の参加者は4~50代がメインだったので、「見えにくい悩み」を抱えた人が非常に多く、この製品に対する期待感は非常に大きかった。

「爪を切るのが難しくなってきた」

なんていう、まるで介護認定の質問項目みたいなエピソードもあがってきた。
近い場所が見づらいというのは本当にそういう不便さがあるんだよね。

プラモデル組み立てだと、マニュアルとプラモデルの間を交互に見ることで、目がとても疲れてしまうといった話も。ピント合わせをデバイスに任せることで、目の疲れを減らすことができるし、それによって目だけでなく肩こりや頭痛なんかも防げるのかもしれない。

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今回自分は、クロスステッチを持参してみた。
体験会前に自分の目でやっていたんだけど、微妙にピントがあわずに結構苦戦。

「ViXion01」を装着すると、小さな穴もクリアに見えてサクサク進む。

ただ見える範囲は限られるので、目の真正面にクロスステッチの布を持ってこないといけない。もしくは少し鼻眼鏡気味にして、見える範囲を下げるか。

このあたりは、おそらくしばらく使っていれば慣れる感覚なのかもしれないが、体験会での短時間利用では違和感が残り少々落ち着かなかった。

今回体験会に参加してよかったのは、加齢によって引き起こされる課題がまたひとつ、技術によって解消されると確信できたことだ。
自分の目のピント調整機能がさらに衰えても、このアイテムを使うことで失われた機能を取り戻せる。さらに自分の目ではもともと不可能だった視界まで手に入れることができる。

漠然と抱えていた不安がひとつ消えた気がする。

初代製品は、明日2023年6月29日から始まるクラウドファンディングで手に入れることもできる。

ViXion01|オートフォーカスで眼のピント調節をサポートする次世代アイウェア

同じく明日から、二子玉川の蔦屋家電で展示が始まり、体験できるとのこと。
東京以外でも順次こうした体験会が開催されるようなので、実物を試したい方は公式サイトやTwitterアカウントをチェックして是非行ってみて欲しい。こういう製品は体験してこそだ。

●ViXion01 製品情報 - ViXion(ヴィクシオン)株式会社

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