[冬読書] オンリーワンショップを目指すなら
ノウハウ本は、時に飽きる。そういう時どうする?ページをパラパラっとめくって、事例紹介や、インタビューなんかが載っているところにジャンプしたりしない?
やはり実際の事例が最も面白く、現場の人のリアルな声から学ぶことは多い。そんな「リアルで濃厚な事例」をぎしっと23点も集め、一冊の本にしているのがこの本だ。
追記:SEshopでも購入できる(←トラックバックも受け付けている)
冒頭にはこうある。
また本書は、ネットショップ版「プロジェクトX」という側面を持っています。 というのも、これはメルマガの取材のときから感じていて、今回の再取材を通して確信したのですが、成功しているネットショップの裏側には、それぞれ必ずと言っていいほどドラマがあり、その一端を垣間見ることができるからです。
実はこの一文を読んだのは、本を半分以上読んだ後だったのだが、実は自分も「プロジェクトXだなあ」と感じていた。
例えば、『Happy Ground』の事例では、「濡れ落ち葉族」という言葉が最初に登場する。定年が視野に入り始めた時、そうはなりたくない、生涯現役でいたいと思ったある会社員。第二の人生を考えるようになり、「インターネットでお店やろうよ」をきっかけにネットショップを始めることになった。60歳を目前に控えた新たな挑戦、もちろん容易なことではなかった──。
また別のケースでは、総務の契約社員が、ある日社長に呼ばれ、ネットショップの店長を打診される。数多くいた候補の中から、消費者感覚に近いことや文章力などを認められた結果だった。
ほんと、ドラマだ。
だから、それこそプロジェクトXを見ているかのような面白さがある。取材対象となっている担当者の人物描写や背景も入っているので、時に感情移入して読んでしまう。そしてもちろんドラマを楽しむだけでなく、失敗、その原因、リカバリー、試行錯誤の末に見出した成功法則・・・など、ぎっしりと詰まっている。
読みやすさを感じるのは、内容がとても圧縮されているので、こういった本にありがちな冗長さ、「水で薄めた感」が全くないということもあるだろう。ひとつの事例が様々な切り口で捉えられており、取材対象の店長や担当者の談b、数字も多く含む現状、著者の分析などが、リズムよく展開してゆく。『フレンチレース』の事例では、梱包の薄紙に香りをつけている話が紹介されているのだが、そのきっかけとなった、ある偶発的な出来事まで書かれている。
この本、ネットショップの担当者だけのものだろうか?
そんなことはない。オンリーワンのネットショップなりサイトなりを企画・構築・運営してゆきたい多くの人にとって、ヒントが見つかる本だ。もちろん、そこにはアフィリエイトサイト運営者も含まれる。
他社とどう、商品・サービス・ビジネスモデルで差別化を図ってゆくのか・・・そんな課題に直面している人達にも、役立つノウハウが散りばめられていると思う。もちろん、将来ネットショップを持ちたいなと思っている人が読めば、その夢が急速に現実味を帯びてくるだろう。
サイトのコンセプトとずれた商品は、切り離して別サイトをたてる。
これは、キャンディフルーツの事例のところで書かれている成功法則のひとつだ。
がんばっても結果がでないときは、力を注ぐ場所が間違っている。
どきっ!
書店に行くと、この本がビジネス書のところやマーケティングのコーナーで平積みになっている。もう一冊「バカ売れオンラインショップの作り方」という本があり、こちらが理論編のような位置づけになっている。ちと真面目に勉強してみようか!と思う人は、両方セットで読むといいのかもしれない。
ちなみに著者のブログがある。
アフィリエイトの連載もあるので必見だ。
最新版 これがバカ売れネットショップだ! | |
山田 雅彦 翔泳社 2004-12-09 売り上げランキング : 1,752 おすすめ平均 なるほど! ★?bPではなくOnlyOneネットショップを目指す人のための参考書です! 現実を知って、夢に近づくのに最適な1冊! Amazonで詳しく見る by G-Tools |
商材・資金なし0円からはじめる 儲かるネット副業 成功への5ステップ―プロが教える儲かるサービス稼ぐコツ 山田 雅彦 ソシム 2004-07 売り上げランキング : 45,267 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
バカ売れオンラインショップの作り方 山田 雅彦 翔泳社 2004-02-24 売り上げランキング : 7,723 Amazonで詳しく見る by G-Tools |