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<いわき>「3.11いわきの東日本大震災展」で学ぶ

いわき・ら・らミュウの二階では、「3.11いわきの東日本大震災展」が開催されていた。

昨年からの企画展示で期間延長され3月末までになっていた。
正直、これ見るためだけに小名浜に来てもその価値あると思ったほどの内容。都内公民館など、他地域に巡回展示されたらいいのにとも思う。

展示は「01 笑顔」「02 震災」「03 記憶」「04 復興」「05 明日へ」と5つのブロックにわかれている。

あの日、いわきで何が起こったのか。刻み込まれた記憶の中には、「忘れてしまいたい」辛く悲しいこと、絶望があった。忘れたくとも「忘れられないこと」を抱えながら、生きていく人々の姿・・・。それを支えるのは、多くの人々によって少しずつ灯されていく希望の灯だ。今、自分たちに、生き残った者として何ができるのか。そこには「忘れてはいけないこと」がある。近い将来、自分の身に降りかかるかもしれない災害・・・。震災時のいわき、今のいわきの姿を見つめることで、冷静にそして勇気と英知を持って立ち向かい、助け合うことができる。今、守らなければいけないものがある。

福島県の最南端にあるいわき市は、最大8.57mの大津波に襲われた。
被害がもっとも大きかったのは、豊間・薄磯地区と、北部の四倉・久ノ浜地区だ。

全壊・大規模半壊となった家は15,000棟を越し、455名の方が命を落とした。

8.57mは一般的な二階建て家屋より高い。

通常の波と津波はどう違うのか、なぜ津波はこれほどの破壊力を持つのかといったことがわかりやすく書かれている。津波が発生したらどう行動すべきか、三年たって、被災地域以外の人の防災意識はかなり薄らいできてしまっているので、改めてこういうのを読むのは非常に大事だ。

津波が来たら、家族も含め人のことなどかまわず自分ひとりで逃げろ。
歴史の中で何度も津波災害に襲われてきた東方沿岸地方に伝わる言葉だ。

聞きようによってはきわめて薄情なアドバイスです。自分の子供を置いて逃げることが親としてできるでしょうか。年老いた親を無視して、自分だけ逃げることができるでしょうか(中略)でも、そうした無理を承知のうえで、このような言葉を先人が語り伝えたのは、そうしなくてはならない理由があるのです。それは、「家族の絆がかえって被害を大きくする」という、つらく悲しい歴史を繰り返してきたからです。

福島県内の津波被災地域は、原発事故で立ち入り禁止区域も多かったことから個人ボランティア中心になってしまったが、いわき被災地域にも市内外から多くのボランティアが集まって活動をした。

市内127カ所に設置された避難所には、最も多い時で2万人弱の人達が避難していたという。ブルーシートの上に毛布が敷かれた避難所の様子が展示されていた。

小名浜港から海沿いを少し北上すれば、豊間・薄磯地区の津波被災跡など実際に見ることもできる。テレビを通してみるのと、実際に現地に立つのでは違う。いわきは東京からもすぐ来れる場所なこともあり、被災地スタディツアーとして訪れる人も多いという。

●スタディツアーのご案内|いわき復興支援・観光案内所

無料で参加できる現地バスツアーもある。

4月以降の予定はまだ未定だそうだが、機会あればこうしたツアーに参加して、現地の方の話を聞いてみるのも貴重な経験になるはず。私達被災地域以外の人が、いわきはじめ、東日本大震災の被災地から学べることはとても多い。

[旅]いわき海辺ウォーキング2014年3月の記事一覧