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山東省旅行(9)中国五大名山─泰山に登る

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曲阜からバスに乗って泰安へ。
目指すは道教の聖地でもある「泰山」だ。

封禅の儀式が行われる山として名高い。道教の聖地である五つの山(=五岳)のひとつ。五岳独尊とも言われ、五岳でもっとも尊いとされる。ユネスコの世界遺産(複合遺産)に登録されている。

●泰山 - Wikipedia

高さはそれほどではないけど、徒歩で登る人は海抜0メートルの麓からなので距離はかなりある。特に最後の方の石段は・・・

「傾斜角70度」

というありえない階段なので、ここは相当恐怖らしい。

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登りはいいとして降りる時本当に怖いと、途中一緒になった人が話していた。そりゃそうだよなあ、足滑らせたら尻もちつくどころでなく、どこまでも落ちていくぞ・・・。

私も途中までバス使って登り、そこから階段を歩いて登頂する予定だったけど、午前中のんびりしすぎた上、泰安についてからどう登山口までくればいいかで迷い、時間がなくなってしまった。

結局「バス+ケーブルカー」というもっとも安楽なコースを選択。

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このバスの数が半端ない!
中国全土から観光客が押し寄せるスポットなので当然だが。

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バスにはガイドさんも乗り込み解説。

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途中の渓流や滝ツボには、気温低かったにもかかわらず水着姿の人達がたくさんいた。暑い日だったらとても気持ちよさそうだ。

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バスを降り、ここからはケーブルカー。

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しかしこの日の泰山は激しい濃霧だった。
ケーブルカーも一時運行休止になるほど。しばらく待たされてから乗り込んだ。

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6人乗りなんだけど、自分のケーブルカーはたまたま全員韓国人。そしてなぜか私が中国人でないこともすぐばれたようで、韓国語で「日本人ぽいよ」「誰か聞いてみろよ」「国籍ってなんていうんだっけ?」「ナショナリティだろ」的な会話が交わされている(日本人とナショナリティが聞き取れ、あとは雰囲気で)。

「はい日本人です」と言おうかとも思ったけど、盗み聞きしてるみたいなのも失礼な気がしたのでスルーしていたら、降りた後、女性がきれいな英語で聞いてきた。

「あのー、どこから来られたんですか?」
「日本からです。今は北京に住んでいますが」
「ああ、やはりそうでしたか」
「どちらからですか?ソウル?」
「はい、そうです」
「ソウルも何回か行ったことありますよ」

韓国人女性はすっきりしたような笑顔で「よいご旅行を」と言ってくれた。

いつか簡単な自己紹介くらいできるよう韓国語もちょっと勉強してみたいな。

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ところでこの写真見たらわかると思うけど・・・

山頂はもはや酷いなんてもんじゃない程の濃霧。
まさに雲の中、仙人がいそうな世界だ。

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気温もかなり低かったので、デイパックに忍ばせていた薄いビニール合羽の登場。これあって本当によかった!

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ここが南天門。
十八盤という両側断崖絶壁の最も険しい道の終点だ。

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自力で歩いて登ってきた人達がくたくたになりながら上がってきた。

自力登山を試みなくてよかった。
見下ろしても階段途中までしか見えない。

先の距離もゴール地点もまったくわからない状態で登り続けるのは心理的に結構つらかったはずだ。特にそれが最大傾斜角度70度もあるところでは。

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ここには宿泊施設もある。
泰山に登り一泊して翌朝ご来光を拝むというのが人気コースらしい。

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さらにこんなお店もあり、食べ歩きもできる。
ありがたい。

他にも有名な建物や門などいろいろあったが、霞んでしまっていて何が何やら・・・

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もちろん周辺の山々なんかもまったく見渡せない。

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岩には「山高望遠」と刻まれているが、遠くどころか、この文字すらかなり近づかないと見えない状況。

これはこれで面白いが、晴れている時に登って今回とは違う風景を見たいものだ。

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最後の方は、歩いていて人にぶつかりそうになるほどだった。

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泰山の頂上は「玉皇頂」という名前。
ご来光を拝むポイントでもあり、玉皇大帝を祀った玉皇廟がある。

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あがってみると、柵中に鍵。
恋人同士の願掛けの鍵らしい。

鍵業界はきっと特需だと思うけど、定期的にこれを外す係りの人は大変だ・・・

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登山組は赤いはちまき状のものを頭に巻いたり首にかけたりしていたが、それもここで縛り付けていた。やはり何か願掛けの行為なのだろう。

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記念撮影。

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帰りも片道100元というかなり高額なロープウェイで。

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ここでは、温和な夫婦と一緒になっていろいろお話をさせてもらった。

泰山には昨年初めてやってきて、今回が2回目とのこと。
今年春仏教に帰依したそうで、会員証のような手帳も見せてもらった。帰依した証明書か何かだったのだろう。

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ふたたび記念撮影。
だんなさんが私と同じ年、奥さんは少し若い。

年齢的には子供連れでもおかしくない夫婦なので、もしかしたら泰山に二年連続で登ったりしているのはその願掛けなのかもしれないなとちょっと思った。

そんなわけで、「泰山どうだった?」と聞かれると「スモーキーだった」としか答えられない状況なので、足腰元気なうちにもう一度来て、今度はしっかり自力で登りたいと思う。

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