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山東省旅行(3)青島ビール博物館

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青島といえば「青島ビール」。
実は中国はほとんどの大都市にご当地ビールがあるんだけど、海外に進出していて外国人にも知られているとなるとやはり「青島ビール」だろう。

もともとドイツの植民地租借地だった時代にドイツの技術を導入してビール工場を作ったのが最初で1903年のこと。

青島ビール博物館は、ビール工場があった場所を博物館にしている。
最新の設備を備えた工場は郊外にあるらしい。

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中庭でお約束の記念撮影などしてから見学建物内へ。

まず一発目の掲示からしていけてる。完全にツボった。

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青島市の位置を解説するパネルなのだが、背景はなぜか宇宙、そして地球儀から始まっている。この手法、いつか何かのプレゼンで使ってみたい。

在りし日の青島ビール工場。
今は周囲はビルや商店でぎっしりだけど、当時はのどかな風景だったようだ。

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団体も含めかなりの人が見学にきていた。
100年超の歴史が写真やパネルで解説されているのだが、皆真剣に読んでいた。

戦前の青島は、日本との関係も非常に深い。
日清戦争後の三国干渉でドイツが青島を含む山東半島を手に入れ、その後第一次世界大戦で日本が占領した経緯などは日本の世界史の教科書にも登場する。

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ただ知らなかったのは、1916年に日本軍が青島を占領した後1945年まで、青島ビールが大日本麦酒株式会社のものとなっていたことだ。

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この間のいろいろな文献なども残っており展示されている。

知っている人も多いと思うが、大日本麦酒株式会社は財閥解体で分割された後はアサヒビールとサッポロビールになっている。

●Wikipedia─大日本麦酒

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1993年には中国の国営企業として初めて香港H株市場に上場。
日本のアサヒビールはじめ海外のビールメーカーとの提携も積極的に進め、世界的なビール銘柄になっている。

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様々なバージョンの青島ビールテレビ広告映像も。
これは日本のお座敷風景。

中国国内だとこれって占領時の軍上層部のどんちゃん騒ぎ風景になっちゃうし、日本でも見たことないなあ・・・と不思議に思っていたら台湾で放映していたものとのこと。納得。

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続いて製造工程。
といっても、ここで紹介しているのは昔の工場での機械。

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なのでビール工場というよりどこかウイスキー工場っぽい風景だ。

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日本だとこういう昔のビール工場での製造工程がわかる展示などあるのは、札幌にあるサッポロビールのビール博物館くらいだろう。

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麦芽は味見可。

入場料はちょっと高めだが、なかなか面白かった。

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ここで突如現れた試飲会場。

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美しい琥珀色の青島ビールがグラス一杯、そしておつまみの「ビール豆」が無料で提供される。よく冷えていて美味しい。中国でこんなきれいな泡のビールを飲む機会は結構少ない。

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試飲会場の一角には「個性ビール制作坊」と書かれたコーナー。写真撮影してそれをラベルにして記念ビールを作ってくれるという。1瓶35元(約560円)だ。発泡スチロールで瓶を完全に挟み込む箱に入れてくれるので持ち運びも安心。いい記念になるだろう。

日本人もかなり多く立ち寄るのか、展示はすべて英語・韓国語・日本語併記になっているのも嬉しい。

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ごくたまにちょっと違和感ある翻訳もありつつ。

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これでもいいんだけど、日本人が訳したら「引き続きご見学ください」だろうな。

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そして見学コースは後半戦に突入。
ここからは最新の工場設備だ。瓶詰めやラベル貼りなどのラインを見学することができる。

移動途中、両側に各国の美しい風景と一緒に青島ビールが写っているポスターが額に入れられて掲示されていた。

・・・とよく見たら、ビールの泡が下からぽこぽこと浮かび上がっている。映像だこれ!

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日本の風景もとてもきれいだ。
富士山の手前が何か柵で囲われた公園か何かなのがちょっと気になるけど。
(あの柵はいらないと思うのだが・・・)

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大量の缶が高速で流れている。

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箱詰めラインも実際に稼働していて見学することができた。

やはり工場見学は面白い。
本当によくできているなあと思う。

海外での工場見学は初めてだけど、海外旅行に行った際、日本でも有名な商品の製造工程を見学にいくというのはなかなか楽しいかもしれない。

「酔酒小屋」

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何かと言うと・・・部屋全体が傾いていて、中を歩いているだけで酔っ払った時のような平衡感覚が失われた状態を体験できるというもの。

ただ部屋が斜めになっているというだけなのに、数歩歩いただけで本当に気持が悪くなってしまった。びっくり。

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そしてお土産コーナー。

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ビールのお茶!!!
かなり魅力的だったけど、まだ旅の途中なので荷物増やせず購入断念。

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栓抜きマグネットもいいね。

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こちらはなんとビールのチョコ。
ちゃんとビールケースに入っている芸の細かさ。

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さらにビール珈琲まで。
これは苦味付にホップを使っているということらしい。

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そしてすべての見学コースが終わり、最後に辿り着いたのはビアホール。

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既に無料試飲はしているのでここは有料かと思いきや、チケットを見せれば何杯でも飲めるらしい。ほとんどの人がグループできているので、巨大フラスコのような形のピッチャーに入れて運んでいた。

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私はひとりなのでかわいくグラスで。
午前中のビールは結構まわりが早いので、グラス二杯で軽くほろ酔い状態になったけどね。

若い人達の集団が多く、おおおっ!と歓声が聞こえたと思うと一人が立ち上がり一気飲みをしていた。大学生っぽいかな。

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角にはビールアイスも。
男の子のキャラクター見たことあるなあと思ったら、「日世のコーン」と書かれていた。日本製なの?

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なおこの博物館の前の通りは数百メートルにわたり「青島ビール街」になっている。店の前にテーブルや椅子がたくさん並べられ、いけすもおかれ、青島名物の魚介類とともにビールを飲めるエリアだ。

なので、観光で行くならぜひ大勢で午後訪れ、そのまま青島ビール街で海鮮料理を大量注文しビールをあおるというのがいいだろう。

今回はひとりでそれができなかったので、いつかまた誰かと一緒にここに来たい。

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