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中国・内モンゴルで植林活動に初参加!(前編)

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春先になると中国東北部を襲う「黄砂」。

中国内陸部の砂漠から春の強い風によって舞い上がった砂が、風に乗って街を襲う。日本は発生源からかなり離れているので、「洗濯物や車が汚れる」程度の被害で済んでいるが、中国・韓国&北朝鮮・モンゴルではかなり深刻な問題だ。

●黄砂 - Wikipedia

↑詳しく書かれているので、興味ある人は一度読んでおくといいかも。

これまでで最も大きな被害は、1993年5月5日に中国北西部(寧夏回族自治区、内モンゴルアラシャン盟、甘粛省)で発生した黒風暴によるものである。死者・行方不明者112人、負傷者386人、家畜・牛馬の死亡・行方不明約48万3千頭、4,600本の電柱が倒壊、被害を受けた耕地21万ha 、森林被害18万ha 、経済損失66億円のほか、多くの道路や鉄道が埋没するという甚大な被害を出した。死者の多くは学校から帰宅途中の子供であった。

黄砂自体は紀元前の文献にも載っている非常に古い自然現象だが、今問題になっているのは、近年、内モンゴルや新疆で黄砂の発生源となる砂漠化が進んでいる点。

  • 過放牧や過剰耕作(野焼きなど)による砂漠化
  • 気候変動(温暖化)の影響による砂漠化

中国では10年以上前から、国を挙げての植林活動を進めており、テレビでもよく「植林ボランティア」に関するニュース報道が流れる。

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ちょっと前置きが長くなってしまったが、内モンゴル南部の「ウーシンチ―」という場所で行われた植林活動に一日だけ参加させてもらった。

主催は地元モンゴル族の高校同窓生達が作った植林協会。
そこに自分以外に10名以上の日本人留学生も参加させてもらった。

日本人も参加できるようツアーを組んでくれたのは「有限会社バンベン」坂本さん。モンゴル岩塩の売上の10%を植林事業に投じている方だ。

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●オルドスの風『バンベン』~商品の収益を砂漠緑化に~

もともと海外青年協力隊として内モンゴル自治区のオルドス市に赴任して日本語を教えており、植林協会を結成したのもその時の教え子たちとのこと。


より大きな地図で 中国マップ を表示

赤いところが北京、青いところがウーシンチー。
この地図で見てもわかるが、中国の国土は実はかなりの部分を砂漠が占めており、現在18%が砂漠だという。砂漠化とはまた別軸の問題だが、北京はじめ東北部では「水不足」の問題も深刻だ。

●中国の砂漠化問題 - Wikipedia
●中国の水危機 - Wikipedia

場所は内モンゴル自治区の南部、オルドス市のウーシンチ―という街。
周辺には砂漠が広がっている。

内モンゴル自体は、北京から近いので、募集を知って何も考えず申込みをしたんだけど、いざ交通手段を考える段階になって大事なことに気付いた。

「北京→内モンゴル自治区」

は近いのだが、内モンゴル自治区自体が南北にも東西にも果てしなく大きいということを完全に忘れていた。

●内モンゴル自治区 - Wikipedia

面積は日本の都道府県と比較すると・・・と思って調べ、さらにびっくり。「北海道の何倍」とか書こうと思ったら、なんと日本の3倍だった。内モンゴル広っ!つか中国広すぎ!

 面積
内モンゴル自治区1,183,000km2
日本377,914km2

そんなわけで、普通に電車で行く予定だったんだけど、陸路だと鉄道(1日1便/13時間)+バス(2時間)と言うルートが最短とわかった。往復陸路だと3日も授業休まないといけなくなってしまうので、行きは飛行機、帰りは内モンゴル自治区の首都フフホト経由の陸路を使うことにした(フフホト→北京は便数が多く、授業に間に合う時間につく夜光列車がある)。

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集合日の夜は、植林活動を主催するモンゴル族の人達の同窓会に混ぜてもらった。場所はウーシンチーから車で30分くらい走った先の、まわりは砂漠というレストラン。

ぶつ切りの羊肉が美味しくて目が真ん丸に。

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そして次々まわってくる「乾杯」。
間違いなく、生まれて初めての量の白酒を飲んだ。

後半は、お皿の上に白酒注いだ小さなグラス2つ乗せたものを持った人に後ろから肩たたかれて「どうぞ」と。いやもう、全然無理っす!とかいいつつ、地元の人達のにっこり笑顔があまりに素敵なので、やっぱり杯を受けたい気持ちになってしまう、そんな流れだった(無理強いされるとかは全くなし。飲めませんというと「一口だけでいいよ」という感じで)。

白酒自体は、とっても香りがよく美味しかった。
一気に飲み干してしまうのがもったいなすぎるほどに。

日本人は大学生中心なので「ビールもちょっと苦手です・・・」という子が多かったが、断っちゃ悪いと真面目に全部飲み干していた大学生2人がここで完全ダウン。多分人生初の体験だろうなあ、あのグロッキー状態は。でもそれも貴重な異文化体験だと思う。

私も途中かなり酒がまわったけど、
ひとり大学生の女の子の介護で外にしばらくいたら酔いが覚めた。

星が本当にきれいだった。

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そして翌朝は7時集合で、数台の車に分乗し作業場所へ。
同窓生のひとりの両親の家の近くが今回の植林場所とのこと。

車の前方に取り付けられているのは、チベット仏教のマニ車のようなもの。太陽光発電で自動的にくるくるまわるようになっている。モンゴル族は、チベット仏教の流派を信仰している人が多いそう。

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そしていよいよ植林活動開始だ!

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> 続く

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