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大学の課外活動で北京版“学問の神様”「孔廟」「国子監」へ

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北京郵電大学での授業がはじまり一ヶ月。
最初一週間は、授業中の先生の話がまったく!!!(←ここ強調)わからず、必死に聞き取ろうとして毎日オーバーヒートしそうになっていたんだけど、一週間経つごとに状況は改善し、今はかなり理解できるように。

そんな3月末の平日の午後、留学生事務所主催の観光ツアーが行われた。

向かった先は北京版“学問の神様”「孔廟」と「国子監」。
日本人の多くは1年間だけの留学なんだけど、漢字圏ではないアフリカ系の学生などは国費で数年滞在予定の人も多い。

中国語をマスターしたら本科生として通信工学など学ぶ予定で、「HSK」という中国語検定(TOEIC的なもの)受験に向けて一生懸命勉強している人もかなりいる。

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そんなわけで、「HSK合格を祈願に」というのも今回のテーマだ。

孔廟とは、孔子を祭祀する廟所。
一番大きなものは、孔子の故郷である曲阜にあり世界遺産にも認定されている。北京のものはそれに次ぐ規模なんだとか(中国本土・台湾など各地にある)。

一緒にあるのが国子監で、こちらは元代に高級官僚の指定に漢語を教える目的で作られた場所とのこと。明・清の時代には最高学府として全国から集まった優等生がここで科挙試験の準備に励んだとガイドブックには書かれている。この国子監も、北京だけでなく各都市にあったそう。

●孔廟 - Wikipedia
●国子監 - Wikipedia

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みんなで記念撮影。
門を指さしているのは、カンフー授業でも一緒の非常におちゃめで頭のいい留学生(国名忘れちゃったけど、フランス語ではなく英語を話しているのでコンゴ人じゃなかったはず)。

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私も誘われて記念撮影。
右手で握っているのはN95マスク。この日はPM2.5数値が割と高めな日だったので通常なら自室でおとなしく勉強してたんだけど、このツアーに参加するためマスク着用で。

一緒にいる青いコートの女性は、授業担当している中で一番若い口語の先生。彼女以外はたぶん40代。

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お土産屋さんの前に置かれていて、モンゴル語の何かが流れていたスピーカー。
年季入ってるなあと思いながら何気なくみていてびっくり。

USB???

特にプレーヤーと接続されている様子もないので、どうもここに収められている音源を再生しているらしい。

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そんなわけで、いざ入場。

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他にも課外授業できているらしい生徒さんの一群が。
一眼レフ持ってる子までいるから実は高校生?と思いながら聞いてみたら中学生だった。ジャージには首師大附中と書いてある。iPadみながら回っている子もいて、なかなかリッチな中学生だ。

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石碑を解説してくれているのは、ヒアリング授業の先生。
頭髪ネタでの冗句も混ぜとっても面白い。日本の文化・食べ物などもとてもよく知っていて、家ですき焼きをやることもあるそう。

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ここには、科挙に合格した人の名前が刻まれているという。
すごいなあ、特に歴史上の偉人というわけでもないのに、こうして何百年も後に名前が残るなんて。

がんばった甲斐あったね。

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真剣なまなざしで石碑を見る留学生たち。
もしかしたら「漢字はてしなく難しいけど、簡体字の時代でまだましだったのかも・・・」とか思っているのかもしれない。

同じクラスで勉強しているコンゴ人2人は、既にこのブログ上に登場する程度の漢字はすべて読み書きできるほどだ。この複雑すぎる文字を1から覚えていくのは本当にすごいことだと思う。

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孔子のポーズで記念写真。
東洋系は日本人とモンゴル人。

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大勢でまわっていると、やはりいろいろ確認ももれてしまうもので、実はこれがどの建物なのかわかっていないんだけど、一番大きかったのでたぶん・・・孔廟?(ひとりなら入口で必ず解説版など撮影しておくので後でわかる)

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孔子にまつわる博物館的な建物も。
なぜか関羽のボード。
孔子廟とならび、関羽をまつった関帝廟は日本にも何か所かある。

●関帝廟 - Wikipedia

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孔子の名言。

漢字がちょっと違うのでわかりにくいかもしれないけど、日本人にも馴染み深いものが多い。

「学びて時にこれを習う、また楽しからずや」
「温故知新~古きをたずねて新しきを知れば、もって師となるべし」
「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」
「学びて思わざれば則ちくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし」

ただ他の留学生に聞いてみたら「漢文とらなかったのでわからない」とのこと。自分達の時は確か基本的な漢詩や論語は中学校の国語の授業の中にやった気がするんだけど、今はもう変わっちゃったのかな。

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日本の孔廟を紹介するコーナーもあった。

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アメリカの大統領が代表演説の中で孔子の道徳思想についてもふれたとのこと。でも里根大統領って誰?と思ったらレーガン大統領だった。こんな顔だったっけ?

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他の人より早くでてきてしまったので、隣の建物にも入ってみるとお土産屋さん。

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論語の有名な一節を中国語で言えるようになったら楽しいなということで、一冊購入。とりあえず「和して同ぜず」など、簡単なものから覚えておこうと思う。

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中はかなり広く、いたるところで記念撮影しながら大勢で歩いていたら結構な時間がたった。外国人の観光客は少なく、同じ帽子をかぶった年配者ばかりの団体ツアーが中心。

私達のグループは、アフリカ系が多く、彼らがまたものすごい背が高かったり、かなり派手なドレッドヘアだったりするので、ものすごい注目を集めていた。

「留学生なんですよ、中国語勉強中なんです」

とかいいながら、ちょっと会話してみたり、シャッター押しますよといって話しかけたりも。

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そしてここが国子監の中心的な建築物。
1783年に建てられたものだそう。

乾隆帝とか懐かしい名前。
在位期間が取っ手も長い皇帝だ。

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ラストエンペラーの世界だなあ。

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孔子像の下には、大量の・・・絵馬的ななにか?

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絵馬と違い、特に願い事が書いてあるわけではなく、名前あるいは名前と「全家」「父母」などと書いてあるだけ。合格祈願の人も多いと思うんだけど、大学名を書いたりはしないんだね。

そういう点では、日本の絵馬のほうが見てて楽しい。

●絵馬の殿堂

↑これ見れる?今自分の環境からはサイト開かないんだけど、面白いので興味ある方はぜひ(信心深い方はNGです)。

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つきあたりには学校があった。
主に子供対象で、論語や大学、孟子などの精読授業があるらしい。

大人向け講座もあり、硬筆書道なども。

中国語が問題なく聞き取れるようになったら、こういう場所でちょっと勉強してみるのも面白そう。

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こういう形の課外活動は月1回ずつくらい。
4月は胡同遠足で、5月は万里の長城と頤和園だ。
6月のドラゴンボートフェスティバル体験というのも楽しみ♪

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