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2012年を振り返る<復興支援ボランティア編>

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2012年の幕開けは岩手県の宮古でした。
年末から年始にかけて7日間の東日本一周旅行では、いわきから宮古・田老地区まで津波被害も大きかったエリアを路線バスなどでまわりました。

「ボランティア活動が終息しても、地元の人達の復興に向けての取組にずっとエールを送り続けられたら」

そんな思いもあり、今年は計6回、復興支援ボランティアに参加。

「ブロガー」である自分にとって、活動参加と同じくらい、ブログ記事を書くことで地元の状況やボランティア活動内容を多くの方に知っていただくことも大事なミッション。昨年に続き今年も記事がっつり書きました。


地元・上尾の有志ボラバスで陸前高田へ(2012年2月)

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私は今、埼玉県の上尾市というところに住んでいるのですが、「ここに住んでて良かった!」と心から思えたのは、数多くの素晴らしいボランティア仲間に巡り合えたためです。

私も第四回で参加した上尾市ボラバスに参加したOBの中の有志が、新たに復興支援などを目的としたボランティアグループを立ち上げ、さらには発足一か月もせず、自らバスを一台借り、人を集め、かなり極寒な2月中旬、陸前高田市へボランティアバスを走らせた。

二年目も毎月ボラバスを出し続けている自治体は、全国でもそれほど多くはないと思います。私も2月・7月・12月と3回参加させてもらいました。社会人数年目の若い人からシニア組まで年齢も職業もばらばらな人達ですが、なんとも魅力的!こんな人たちと一緒に活動できたことが何より楽しかったなあと思います。


69歳の父と3月11日を大槌町で迎える(2012年3月)

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父親とふたりで旅行なんていう機会は人生初で、そういう点でも忘れられない思い出になりました。遠野まごころネット拠点に5日間。津波で流されてしまった宅地の清掃活動を中心に、3月11日はお寺参道を清掃したり、あるいは雪でぬかるんだボラ拠点に砂利を敷き詰める作業など、父とふたりでいろいろな活動に参加させてもらいました。

もう20年以上離れて暮らしていて、それほど話す機会があるわけではない父とこうして一緒に来ることができ、私自身も本当によかったと思う。「行動するのに遅いということはない」遠野まごころネットの事務局の方が言っていた話。もう一年が過ぎてしまったので、ボランティアニーズはなくなったと思われがちだし、関心もきっとかなり低くなっていると思う。でもまだまだマンパワーが必要な作業って残っているし、何より被災地を一度直接見ておくことには意味があると思う。

そして父にとってもとてもいい体験だったようです。
年齢・体力関係なく、やれることっていろいろあるものですよね、何事においても。

  • 遠野まごころネット拠点にボランティア活動<2012年版>(2012.03.15)
  • 父69歳・復興支援ボランティアに初参加!(2012.03.16)


    大槌町のボランティア無料宿泊所「きらりベース」清掃(2012年5月)

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    大槌町の津波で一階部分が破壊されてしまった大槌北小学校2階をボランティア無料宿泊所にするということで、その清掃ボランティアに行ってきました。GW前半に多くのボランティアが集まり、私が訪れた時は大方の作業が終わってしまっていましたが、地元の方の話を伺ういい機会にもなりました。

    今、破壊された大槌町をどう再建してゆくかをめぐり熱い議論が行われている真っ最中だそうなんだけど、そんな中で「大槌町なら」ではの湧水に注目している地元の人達もいるそう。

    新しい街づくりをどうするか。地元の方が熱く議論しているのを隅っこで聞いたりもしながら、「何もかも流されて一年たっても何も変わらない被災地」だと思い込んでいたのが大きな間違いだったことに気付かされました。街そのものは見渡す限りの更地だけど、こうして地元の人達が新しい街づくりに取組んでいるここは、もう被災地ではなく復興地なんだなと。

    「わー、あの時あんなだった場所がこんな立派な街に!」
    いつの日か大槌町も陸前高田も他の津波被災地も、感嘆の声をあげて立ちすくむ場所になるんでしょう。その時が待ち遠しいです。


    岩手県大槌町「おおつちありがとうロックフェスティバル」取材(2012年6月)

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    「取材班」ボランティアスタッフという名目で写真撮って回っていたので、お手伝いというより純粋に楽しませてもらった感じです。仕事つながりの知人も一緒に参加したのですが、初めての津波被災地訪問と言うことで感じることも多かったようです。その様子を見ながら、何回も訪れているうちに忘れてしまった最初の時の気持ちを思い出しました。人って駄目ですね、よくも悪くも慣れてしまうものです、悲惨すぎる風景にも。

    本当に素晴らしいイベント。直前まで行くかどうしようか悩んでいたけど、行ってよかった。大槌町がこの後どのようになっていくのか、今は全然想像もつかないけど、きっと素晴らしい新しい町を、この人達がここに築きあげられていくんだろうなと思った。

    昨年から、自分の行動パターンにも変化を感じます。やろうかどうしようか悩んでいるならやっちゃおうと「踏み切る力」がついてきました。「悔いないよう最善を尽くす」─それがものすごく大事なのだという生き残った地元の方々の言葉が脳裏に焼き付いています。


    広田湾でカキ養殖イカダ作り体験(2012年7月)

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    農業もしくは漁業復興支援の活動をいつかしてみたい。
    昨年3月からずっと思っていたので、それがようやくかなった瞬間でした。作業自体は本当に微々たるものですが、それでも一年が経過した後も外部から継続的にボランティアが訪れて地元の方々と一緒に作業するというのは、やはり大切な事だと思います。

    慣れている人の補助のもと、順番に電動ドリルでの穴あけ体験。私も教えてもらいながら初挑戦。穴あけ楽しい!すぽっと貫通した瞬間が気持ちいい!上尾ボラバスではこうして一通りの作業を全員ができるよう配慮してくれるのも嬉しい。

    何より、「牡蠣の養殖イカダ作り」なんてこんな機会でもなければ一生体験できないこと。思わず夢中になってしまいました。


    今年最後のボラバスで再び陸前高田へ(2012年12月)

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    そして最後も牡蠣。
    絶対にいつか、陸前高田の最高級の牡蠣を食べるツアーにこのメンバーで来なくちゃ!って感じです。

    金曜日の夜、地元上尾を出発し、岩手県陸円高田市の災害ボランティアセンターに着いたのは翌朝7時前(いつもだいたい一番乗り)。ここは、立上げ初期からスタッフがものすごくきめ細やかな運営を行ってきて、訪れたボランティア達からも常に賞賛の声が寄せられているところ。一定の役目を終え、今月23日にその幕を閉じ、運営は別のところに引き継がれることになる。最後にもう一度ここを自分の目で見ておきたかったというのも、今回参加した理由のひとつだ。

    何回もお世話になった陸前高田のボラセンも23日に閉所。最後にもう一回訪れることができ本当によかったです。


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    来年は数か月遠いところにいってしまう可能性があるので、一連のボランティア活動参加はこれでいったん区切りとなります。

    が!

    決して終わりではありません。

    自分にとって「特別な場所」になった大槌町そして陸前高田、気仙沼に石巻。津波被災地ではないけれど遠野。これからも旅行や、機会があればまたボラバスなど何らかの形で訪れたいし、自分にできる方法で新しい街づくりに取組む地元の方々を応援していきたいと思います。

    そして復興支援ボランティア活動通じて知り合った数多くの方々は、この後も一生かけておつきあいしていきたい大事な人達。

    本当に本当に、今年も一年ありがとうございました!

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