• 広告を利用しています/紹介製品の価格・スペックは記事作成時点のものです

横浜の宿泊療養施設のお弁当が美味しすぎた話

写真

それは10月13日のこと。
翌14日から二度目の静岡市清水区でボランティア活動することになっていたので、近くの調剤薬局に予約して無料の抗原検査を受けにいった。

手持ちの検査キットを先月のボランティア活動の時に使いきっていたこと。
あと前日まで喉がちょっと腫れていて、同じシェアハウスで新型コロナに感染して宿泊療養施設に入った人がいたのが理由だ。

スタッフさん「それでは今からタイマーで15分測り・・・あ・・・」
私「(ん?)」
スタッフさん「線が2本でてしまっていますね」
私「(え?)」
スタッフさん「ここに線が出ていると15分経っても消えることはないんです」
私「(つ、つまり・・・)」
スタッフさん「陽性です。書類作ってきますね・・・」

とても残念そうな顔でそう言ってブースから出ていった。

写真

うーん、陽性か~!

確かに喉は腫れたけど、扁桃腺持ちなので季節の変わり目にはよくあることだった。熱も測ったが36度台で、だるさもなかったので油断していた。

帰宅してすぐ、神奈川県の陽性者登録窓口にオンライン登録。シェアハウスで、トイレ・シャワールームなど他の居住者と共用している特殊事情もあるので、管理会社の担当スタッフにSMSで連絡した。

前々日にラウンジで数人のシェアハウス居住者と歓談していたこともあり、陽性判定でたことをLINEグループに流した。

正直その時点では喉の腫れも収まっていたのでほぼ無症状だったんだけど、同じシェアハウスの人にうつしてもいけないし、それを気遣いながら共有のトイレやシャワーを使うのもどうかなと。

宿泊療養施設に入っているシェアハウスの女性にLINEしたらこんな返事がきた。

「あっこさん、宿泊療養おすすめです。ご飯豪華です」

続いて5食分のお弁当写真が送られてきた。

よし決めた!宿泊療養だ!!!

翌日14日夕方、陽性者登録の完了メールが届いたので宿泊療養に申込。すぐ電話がかかってきてヒアリングを受け、15日午前にまた電話があり「アパホテル横浜関内」に16日から入ってくださいと言われた。症状が軽いのでダメかなと思ったけど、施設ががら空きなのとシェアハウス在住という事情もあって入れてくれたようだ。

写真

お迎えの車。
わざわざ宿泊療養の送迎車まわしてもらうのも悪いので「バイクで行きます」と言ったんだけど、自分で運転していくのはダメとのことでこうなった。

写真

ホテル建物裏の駐車スペースが入口。

写真

なぜ手動なのか不思議だったが、入所中は勝手にふらふら外出しちゃいけないので、開けにくくしてあるのかもしれない(扉ちょっと重たかった)。

写真

そして無人のホテルフロント。
ペットボトルの水やお茶、そしてスポーツドリンクが大量に置かれており、反対側には長机が並べられていた。

どうやらここが、お弁当受取場所のようだ。

写真

受付手順が、日本語・英語・中国語簡体字の三か国語で書かれていた。
さすが、外国人居住者比率が日本一の横浜市中区だ。

写真

フロントに置かれた電話でスタッフの方から説明を受け、自分の部屋番号の封筒を受取り、同意書にサインをして提出した。

写真

同意書にもすべてフリガナが振られているのは、日本語ができてひらがなは読める外国人向けだろう。

写真

「とし」「つき」「ひ」はこのほうがわかりやすいのかな。
確かに書き込む数字によって「日」の読み方はかわるし。

写真

フロント前のスペース、本来はガラス張りで大通りを見渡せるようになっていたと思うが、今は白いビニールで完全に目張り状態。APA横浜関内は2020年からずっと軽症者のための宿泊療養施設になっていたはずだから、ずっとこの状態だったんだろう。

そしてスタッフも、ずっと非対面での受付業務とかをやっているのかなあ。

写真

そして自室に。

もともと10月はどこかでホテル宿泊して、ひとり合宿をしようと思っていた。今年の年間目標に関連したTO DOを大量にやり残しており、それを消化するための計画を練りたかったのだ。

外出もできない缶詰なんて最高じゃないか。

写真

テーブルには大量のトイレットペーパーやティッシュ、そしてスティックの珈琲と粉末緑茶が並べられていた。

写真

すごい・・・

写真

さらにパルスオキシメーターも。

写真

VODは無料らしい。
滞在中、見まくっている人もいるんだろうなあ。

部屋に電話がかかってきて、看護師さんから健康状態のヒアリングや滞在中の注意事項などの説明を受けた。

看護師「定時連絡、お部屋の電話にかけ、でない場合には携帯にかけます」
看護師「必ず出るようにしてくださいね。さもないと・・・」
看護師「防護服を着た我々が大勢で部屋に突入することになります」
わだ「絶対に出ます!!!」

写真

室内で状態急変して倒れちゃう人なんかもいるのだろう。
ドアガードは受座が取り外されていた。

ホテルに入室したのは14時過ぎ。
早速パソコン作業など始めたが、もともと先送りし続けていた腰重たいTO DOということもありどうにも集中できない。間食も控えようと食べ物も一切持参しなかったことを後悔した。

妙~にお腹がすき始めたのだ。
でもお菓子を買いにコンビニにちょっと買い物に行くこともできない。・・・と思うと余計にお腹がすいてくる。

写真

なぜこの緊急性の高い症状一覧に「急に空腹を感じ始めた」がないのだろうと、どうでもいいことを考えてしまう。

写真

そして館内放送が流れ、お楽しみのお弁当タイム!
飛び出すように部屋を出て一番乗りでフロント前に到着した。

お弁当の数から推察するに、375名の受入れキャパがあるアパホテル横浜関内のこの夜の入所者は10名前後。

写真

そしてお弁当は「チキン南蛮弁当」と「焼肉弁当」の二択。
自分以外の人も次々降りてきてとっていき、あっという間に一択になり、そしてすべてなくなった。

これは毎回急いでこないとお弁当の選択肢がなくなってしまうのだな。

写真

このチキン南蛮弁当、美味しい!

検索してみたら「肉ビストロ&ダイニングひなた」は、地元関内で宮崎料理をだしているお店とのこと。
そりゃチキン南蛮が美味しいわけだ!

●肉ビストロ&ダイニング ひなた | 食べログ

写真

14階に大浴場があるのか~。
入れないけど。

写真

本も一冊くらい持ってくるべきだった。
過去何度か泊ったけどまだ一度も読んだことないこの本、今回は遂に手に取ることになるかも。

写真

二日目の朝食は、崎陽軒のお弁当。
市販の崎陽軒弁当とは違う、ここ専用のものらしい。

写真

そういえば一階エレベーター前には、分身ロボット「OriHime」がいた。
実は生で見るのは初めて。

写真

目が緑色に光っている時はパイロットが存在していてコミュニケーションできるということなんだけど、残念ながら私の滞在中はずっと休止していた。

写真

メッセージ入りの特製弁当。
しゅうまいはもちろんだが、ご飯も美味しい。

写真

そして昼も二択。

写真

まんてんプロというお店の「カオマンガイ&チキン南蛮」を選んだ。

写真

配色もいいお弁当。

写真

よく見るとラベルに「関内弁当」の文字。
そして「距離は適度に心は近くに」とある。

検索してみた。

これだ!

●新型コロナウイルス感染症宿泊療養施設「アパホテル横浜関内」に地元関内の味を届けます! - 神奈川県ホームページ

この度、県が宿泊療養施設として運営するアパホテル横浜関内において、宿泊療養をしている新型コロナウイルス感染症患者への夕食として、地元飲食店によるお弁当を提供します。宿泊療養施設の近隣の飲食店の協力により、地域で患者の療養生活を応援するとともに、地元の魅力をお伝えします。

このプレスリリースによると、「毎週火曜日と金曜日の夕食として提供」とあるが、その後毎食かつ昼夜両方が関内弁当になったのかもしれない。そして飲食店の数も増えたのだろう。

ステキな取り組みだなあ。
実際、毎回凝ったお弁当だし美味しい。

写真

この「まんてんプロ」は、関内駅前にある串揚げの立ち飲み居酒屋らしい。
今度いつか行ってみよう。

●まんてんプロ | 食べログ

そして2日目の夜のこと。
シャワーを浴びてまだ髪も乾かしていなかったが、「どうせ10人くらいの知らないおじさんばっかだし」と、ぼさぼさヘアのままエレベーターに乗り込んだら、後から乗り込んできた30代男性がこっちを見てニコニコしている。

一瞬何が起こったのかわからず目が点になったけど、次の瞬間。

「僕も来ちゃいましたよ」

写真

なんと同じシェアハウスの人気者Mさん!
思わず吹き出してしまった。

いやー、知合いなんかいるはずないと完全に油断していた。

写真

そして2日目にして早くも最後の晩餐。
(喉が腫れた10日が症状でた日なので、そこから7日目の17日が療養最終日で18日には退所となる)

馬車道8(エイト)の中華弁当。

写真

メッセージカードに、さらに手書きのメッセージまで書き込まれていた。
これはうれしい。記念に持ち帰ることにした。

写真

馬車道8(エイト)は、やはり関内にある中華ダイニングで香港料理のお店だそう。
時間経っているだろうに、春巻きもサクサクでどれも美味しい。

これでビールがあれば最高のつまみだ。

馬車道8もいつかきっと行こう。

●馬車道8 | 食べログ

写真

この日は人数がちょっと増えて、お弁当の数から17名ほど。
お弁当も3種類になっていて、こんな中華がゆ弁当もあった。

かなり惹かれたんだけど、喉が痛くて飲み込めないという人もいるだろうから、そんな人に譲るべきだろうなと諦めた。

写真

あとこんなお弁当も。

写真

最終日の朝はパン。

写真

毎食、ご飯まですべて完食していたらちょっともたれ気味になっていたので、軽めの朝食がうれしい。
これを作ってくれたのは、鎌倉野菜などを使ったパスタや石窯焼きピッツアが自慢だという一軒屋イタリアンレストラン。

タベルナ ポローネ (Taverna Pollone)| 食べログ

宿泊中にいただいたお弁当は5食だけだったけど、毎回違うお店の凝ったもので大満足。
関内エリアに食べに行きたい店がいくつもできたのもよかった。

写真

二泊三日泊ったお部屋で使わなかったものを整理して退所。

写真

お世話になりました!
最後に部屋にスタッフの方から電話かかってきた。

とても好感もてるフレンドリーな話し方の人で、お弁当が毎食とても美味しかったと伝えたところ「それはよかったです」と言った上で、ぜひお店にもいってみてくださいね、と。

写真

そして再び手動の裏口扉から出て・・・

写真

帰りは関内駅から電車で。

この扉の向こうが、お弁当が並べられる長机があった場所だよな。
毎回降りてくるエレベーターの中で、今日は何を食べられるのだろうとちょっとワクワクしていたのが思い出された。

新型コロナの宿泊療養施設も、まもなくすべて終了するだろうけど、最後にすべりこみで体験できてよかった。

以上、宿泊療養施設「アパホテル横浜関内」のお弁当が美味しかったという話でした。

グルメ&ドリンクの記事一覧