スマホの通話料を節約&国際通話も安い!~「FUSION IP-Phone SMART」
「わださん、このサービス使えば日本への電話が激安です!」
短期留学中の北京で、同じ大学の日本人留学生に教えてもらったのが「FUSION IP-Phone SMART」。
ローマ字だけなので一瞬何やら難しく見えてしまうが、スマホで利用できるIP電話サービスだ。
●スマホの通話料をトコトン安くする | FUSION IP-Phone SMART
詳細は公式サイトを見てもらえたらと思うが、
「こりゃいい!!!」
と速攻インターネット上で申込みをし、iPhoneに必要なアプリをダウンロード。
iPhoneは日本で買ったもので、auの契約も日本出国前に休止にしていたため、Wi-Fi環境でネットを見たり写真を撮ったりするくらいの用途しかなかった。
IDとパスワードを設定し、さっそく実家に電話。
プルル・・・プルル・・・ガチャ。
「あの~、私だけど聞こえる?」
「ええっ!?この電話番号あこちゃんだったの!はっきり聞こえるわよ」
母のびっくりした声が、明瞭に返ってきた。
北京に住み始めてから日本にかけた電話は、これが最初だった。
2分程しゃべって、気になる通話料は・・・
「わずか34円程」
だ。
基本料金が無料のスマホ向けIP電話サービス
実は教えてもらうまで、この「FUSION IP-Phone SMART」サービスの存在は知らなかったが、留学生の間では結構愛用者がいたようだ。
留学前、NTTコミュニケーションズの「050 plus」も利用検討したが、実際どのくらいの頻度で日本に電話をかけるかわからないのに、毎月の月額基本料を支払うのはどうかなという思いもあり、見送っていた。
それだけに
「基本料金無料」
で、使った分だけがクレジットカードから後日引落になるという料金体系は魅力的だった。
通話料金は一律30秒8.4円で、国際電話の場合は30秒8円。
海外(IP-Phone SMARTユーザ)→日本国内の場合は、国内と同じ30秒8.4円になる。日本国内でスマホから普通に電話するより安い。
実は高かった!?スマホの通話料
ところで。
「日本国内で普通に電話するより安い」なんて書いておきながら、実のところ自分、普段スマホから電話する場合の通話料がいくらなのか、ちゃんと把握していなかった。
通話料って今、1分いくら?
いい機会なのでちょっと調べてみた。
私はauで、昨年からiPhone5を利用している。
iPhone5の場合、基本使用料980円/月の「LTEプラン」になるので・・・
au携帯電話宛(1時~21時) | 通話料無料 |
他の時間帯/他社携帯・固定電話宛 | 21円/30秒 |
そっか、以前は「通話は比較的多い方ですか?少な目ですか?」など聞かれ、それに応じて最もお得になるプランを選んでいたけど、iPhone5だとそういう選択肢はないのか。
無料通話分がないことも、30秒21円なことも失念していた(契約時にちゃんと説明されたと思うんだけど)。仮に10分話をすると通話料は420円、ちょっと高い。
ガラケー時代は通話料が安くなるプランを選択していた。
今でもiPhone5以外ならauのこんな料金プランが利用できる(au「シンプルコース用料金プラン」)。
料金プラン | 基本使用料(誰でも割適用時) | 国内通話料 | 無料通話 |
プランEシンプル | 780円 | 30秒/21円 | |
プランSSシンプル | 980円 | 30秒/21円 | 1,050円分 |
プランSシンプル | 1,627円 | 30秒/16.8円 | 2,100円分 |
プランMシンプル | 2,625円 | 30秒/14.7円 | 4,252円分 |
プランLシンプル | 4,147円 | 30秒/12.6円 | 6,615円分 |
プランLLシンプル | 7,035円 | 60秒/15.75円 | 12,600円分 |
「LTEプラン」にする以前は確か「プランM」を選択していた。
通話料は無料通話分で代替まかなわれ、それを超える分の通話料もさほど高くはなかった。
それがiPhone5になり、選べるプランは「LTEプラン」だけになってしまった。
相手がauユーザでかつ午後9時前であれば無料だけど、それ以外は30秒21円と結構高くなる。
通話料の節約を考えるなら、基本料金無料で通話料一律30秒8.4円のFUSION IP-Phone SMARTはまず試してみる価値があるだろう
Wi-Fi環境がない場所でも電話可能
IP電話といっても、使い方は簡単。
申込みはインターネット上でできる。
申込み手続きが完了すると「SIPアカウント情報」というものが発行される。
・ドメイン
・SIPアカウント
・SIPアカウントパスワード
次にスマホに無料公式アプリ「SMARTalk」をダウンロード。
起動して「SIPアカウント」「SIPアカウントパスワード」を設定すれば、初期準備はすべて終わりだ。二回目からの利用は、通常スマホで電話をかける時同様、「SMARTalk」からダイヤルするだけ。
iPhone版の場合、既存の連絡帳をこのアプリでも利用することができる。
Android版はタブレットパソコン「Nexus 7」で試してみたところGmail連絡先が読み込まれた。
公式アプリ以外のSIP対応アプリでも利用可能。
自分が申込みした時はまだiOS版公式アプリもリリースされていなかったので「AGEphone」というアプリを使っていた。アカウントとパスワード以外に「ドメイン」の入力が必要だが、それ以外は難しくない。
「IP電話ということは、Wi-Fi環境がないとダメ?」
と聞かれたが、もちろんそんなことはない。
私は海外で利用していたので、留学先の大学構内や寮の部屋内のWi-Fiを利用していたが、国内で使うならLTE環境で大丈夫とのこと。ただ3G環境では音質が悪い場合もあるようだ。
IP-Phone SMARTはWiFiおよびLTE環境でのご利用を推奨致します。3G環境では十分な通話品質を確保できない場合がございます。
なお今は一時帰国中で日本にいるが、auは休止のままなので電話は相変わらず「IP-Phone SMART」だ。自宅では家の無線LANを、外出時はイーモバイルの「LTE対応Pocket WiFi」を使っている。音声品質も特に問題はない。
「050」で始まる電話番号が付与される
大事なことがもうひとつ。
このサービスに申し込むと、1アカウントに1個、「050」で始まる電話番号が付与される。
海外に住んでいた身としては、これも非常にありがたかった。
中国でも携帯電話を契約していたが、日本からその携帯電話にかけると当然、国際電話扱いとなり通話料もかさむ。
一方050番号であれば、国内通話と同料金で済み、相手に負担をかけずに済む。
●一般電話や携帯電話発、「IP-Phone SMART」着への料金は、いくらですか?
私のメールアドレスのフッターにも、「FUSION IP-Phone SMART」から付与された電話番号を挿入させてもらっていた。
和田 亜希子<北京連絡先>
住所 : 北京市海淀区西土城路10号北京郵電大学国際漢語培訓中心215号室
携帯01: 135-XXXX-XXXX(中国の国番号は「86」です)
携帯02: 050-XXXX-XXXX(日本国内のIP電話サービスにつき通話料金国内並み)
着信時に受け取りそびれると、こんなメールも届く。
【IP-Phone SMART】着信通知サービス090XXXXXXXX から着信がありました。
着信日時 :2013年08月08日 15:30:56
SIPアカウント:58XXXXXX
留守番電話設定をすれば、登録メール宛に音声データを添付送信もしてくれるとのこと。
仕事用とプライベート用で携帯2台持ちしている人もいるだろうが、プライベートの番号を「IP-Phone SMART」にすることで1台にまとめ、かつ番号も通話料も切り分けることもできる。
「通話履歴が残るといろいろ困ることが・・・」
なんていう個人的な特殊事情を抱えている人にも結構これ便利なのではないだろうか。「IP-Phone SMART」で通話した記録は、「電話」の通話履歴にはのらない。公式アプリ「SMARTalk」の履歴を見られない限り、そのスマホで誰に電話をかけたかが(誰かに)ばれずに済む。
Android版公式アプリもリリース
iPhone用(iOS版)に加え、8月20日にはAndroid版の公式アプリもリリースされた。
- 初期設定簡単
- バッテリーの消費を最小限に抑えている
- Wi-Fi環境かLTE環境かで最適な設定に自動的になる(コーデック)
など、スマホのIP電話初めてという人でも簡単に使えるようになっているという。
普段の通話料節約になるのはもちろん、海外旅行先でホテルやカフェ、空港などのWi-Fiを利用して日本に電話をかけるのにも便利な「IP-Phone SMART」。月額基本料は不要なので興味ある方はぜひ検討してみてほしい。
ちなみに「IP-Phone SMART」ユーザ同士なら通話料は24時間0円。
よく電話するけど携帯キャリアが違い無料通話対象にならない・・・という友人や家族との間の通話を無料にするのも賢い方法だろう。