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南蔵院「しばられ地蔵」で縄解き供養

写真地元ゴールデンタウン金町の名所といえば、水元公園と南蔵院「しばられ地蔵」。

南蔵院は水元公園への散策途上にあるので、よくお参りしていた。願い事がある時には、ちゃんと地蔵緊縛もしていた。

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年に一回、大晦日の日にその縄解き行事があるということは、金町駅前に看板が掲げられていたので知っていたが、足を運ぶのは初めて。

南蔵院は、閑静な住宅街の真ん中にある。
明々ととちょうちんがともっていて、いつもとまったく違う雰囲気。

「笑ってはいけない」があまりに面白すぎて、「もう行かなくてもいいか」と思っちゃったけど、やっぱり来てよかった。

ただ11時過ぎから始まるイベント。
家をでるのがぎりぎりになってしまって、到着したのは11時少し前。

もう、縛られ地蔵には近づけなくなっているかも・・・。

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れれれ?
なにか、敷地内が広々と感じられるぞ。

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手も清めず縛られ地蔵のほうに急いだが、こちらもまったく人だかりがない。もっと大々的なイベントだと思っていたんだけど。もっとぎりぎりまで「笑ってはいけない」を見てみてもよかった。

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これが縛られ地蔵。
もはや、「地蔵が縛られている」というよりは「縄の塊」。

以前来たときには、確か顔の位置くらいはわかった気がするんだけど、もはやこれでは、本当に中身が地蔵なのかどうかすらわからない。
(ぐるぐるほどいてったら、中身は「こけし」かもしれんぜ)

いちおう江戸の名所のひとつなので、ちと僻地だけど、ぜひ東京&近郊に住んでいる方がいたら、一度見に来てください。

金町を拠点に、「縛られ地蔵」→「水元公園」→バス移動→「柴又帝釈天」→「矢切の渡し」というルートがオススメだ。

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4人連れのグループが楽しそうに近づいてゆく。
遠くから来た人かな、自分同様ジモティーかな?

縄の手前の箱にお金を入れている。

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そして、縄を一本ずつもっていって、

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地蔵に巻きつける。
なにかかなえたい願い事がある時に一本巻きつける。

世の中願い事だらけだから、年末になると、ありがたい地蔵が「顔」までぐるぐる巻きになってしまう。まあ暖かそうでいいのかもしれないけど。


しかし!


わざわざ100円を奉納して巻きつけたその縄、わずか数十分後にははずされて燃やされちゃうんだよ。巻くなら、その後のすっきりしたお地蔵さんに巻きつけるべきじゃないか?それとも「最後のひと縄」狙いだろうか? 仲間同士で記念撮影していたから、確かに今この状態のほうが、絵的には面白いけど。

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砂利の庭の真ん中には設置されていたのは、


「だるまの火刑場」


ではなく、お焚き上げ場。

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縄が解かれて自由になるお地蔵さんとは逆に、このイベントが始まったら業火で燃やされてしまう巨大だるま。
顔には緊張感も漂う。

これも職人さんが何日もかけて作ったものなんだろうなあ。
だるま一世一代の見せ場を、しっかり見守ってあげたい。

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ところでこのお寺が不思議なのは、本堂の両端に大きなスピーカーが設置されていること。
さらにそのスピーカーから流れているのが静かな「ジャズ」ということ。

妙に新鮮だ。

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式次第も書かれていた。
ざっくり説明すると、縄解き、お焚き上げ、除夜の鐘。

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↑これを撮影したのが23時10分。
あと10分ちょいで縄解きのはずなのだが・・・いいのか、こんな閑散としていて。

ビデオ持って歩いている自分が、妙に目立っている気がする。
警備員の姿がやたら目立っている。

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だるま市も開催されていて、大量のだるまが売られていた。
本堂となりの建物に持っていくと、片目を入れてくれる。

1000円のミニサイズのだるまを買おうかどうしようか悩んだが、置き場所が思いつかなかったのでやめた。だるまは捨てるわけに行かないし、お焚き上げで燃やしちゃうのも、なんだかかわいそうな気がするし。。。

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ここで、暖かそうなダウンを来た女性の方がマイクを握って、式次第や注意事項、あと南蔵院の歴史についての解説をしてくれた。縛られ地蔵にまつわる話については、録音されている昔話みたいなのが流された。

●しばられ地蔵

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そして、いよいよ本日のハイライト、縄解き供養の始まり。
雅楽の生演奏とともに、お寺の住職さんなどが登場した。

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ベストポジションを取っていたはずだったのだが、自分と地蔵の間に、お寺関係者が立ってしまい、微妙に見えない。うーむむむ。

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雅楽の音色と読経。
お経の意味はまったくわからないが、後ろのほうにいた女性2人組が、ここは神社なのかお寺なのかで議論していたのが面白かった。

確かに、ここって神社だっけ?お寺だっけ?とわからなくなることはあるけど、あれはどうみてもお坊さんだろ。
あ、でもその前に登場したのは雅楽奏者の姿は、確かに混乱するかも。

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そして、縄解きが始まった。
当然だが、一本ずつほどいていくと朝までかかってしまうので、刃物でざくざく切り込みを入れて、住職さんが「はがす」ような感じで縄をはらってゆく。思っていたよりさくさくと進んだ。

まあ大寒波の中だったので、そのほうが観客としてもありがたい。

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顔が見えてきた!
細い目は、なぜか左に流し目しているようにも見える。

「ふー、暑かったぜ」的表情。

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あっという間に上半身露出。
最初、ちょっと斜めに構えたような顔に感じられたのだが、ずっと見ていると、なんとも穏やかでいい表情にも思えてきた。

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そして全身が現れてまた読経(たしか)。

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写メされまくりだけど。

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ほうきではらわれるお地蔵さん。
暗い夜空に、明かりで照らされた埃が舞い上がってゆく。

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何かをかぶせていると思ったら・・・

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赤い毛糸の帽子。

かわいい。
必要以上にかわいすぎる気がする。

なんかあれだよなあ・・・。

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友達で誰か似た人がいた気がする。

誰だろう。
目と口あたりの雰囲気が似ているんだけど、思い出せない。

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年一回しか見ることができない、全身露出のお地蔵さん。
まるで、モデル撮影会のように、写真を撮りまくる。
プレスリリース会場みたい)

きっとこのうち何人かは、ブログもしくはmixiに写真アップしたはずだ。

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振り返って仰天。

いつの間にか、ものすごい人になっていた。
もしかしなくても、ほとんど最前列で縄解きを観ることができた自分はラッキーだったのだ。

恐らく、11時半過ぎ、紅白とか主だった番組が終わったので、除夜の鐘を聞きに、近所の人がいっせいにでてきたのだろう。

あと、一番手前にいる白いもこもこヘアがなんとも格好いい。

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住職さんは大忙し。
今度はお焚き上げだ。

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火は、いっきに燃え上がってゆく。
まわりには護摩札みたいなものとか、過去に解かれた縄などが積まれていた。

白いもこもこヘアの人は、コートももこもこだった。
暖かそうだ。

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雅楽の生演奏もずっと続いている。
女性の司会の方の説明によると、確か長野オリンピックでも演奏した有名な方が含まれているのだとか(長野じゃなかったかもしれない)。

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来年こそ、うちにたまっているお札を持ってきて燃やしてもらおう。
なぜか毎年忘れちゃうんだよね。

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気づくと住職さんは、鐘の台にあがっていた。
0時ジャストに撞きはじめなくてはいけないので、まさに秒単位のスケジュールだ。

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そしてカウントダウンの後、一発目の鐘がつかれた。
実は自分、生で除夜の鐘を見たのは初めて。

子供の頃はコタツの中で「あ、聞こえる」とかいっていた音なので、ちょい感動だった。

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その後、列を作って待機していた一般の人達が順番に鐘をつく。

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ついた人には、記念品としてケーキが配られていた。

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除夜の鐘を10回ちょっとまで数えてから、南蔵院をひとり後にした。

今年はいい年になりますように。

家に帰ってきて気づいた。
かなり重要なことに気づいた。


地蔵に縄巻いてくるの忘れた!!!


(何しにいったんだ・・・財布忘れたからお賽銭も投げられなかったし・・・いや、そもそもお金ないから縄が買えなかったか・・・)

●関連記事:しばられ地蔵のしばられ具合ウォッチ(@nifty:デイリーポータルZ)

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