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PayPal(ペイパル)が2010年より日本での本格営業を開始!

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「もちろん、よく知ってる!」という人から「何それ?」という人まで様々かもしれないが、日本でもインターネット歴長い人には馴染み深く、アメリカでの知名度は非常に高いオンライン決済サービス「PayPal(ペイパル)」の成長戦略発表会に行ってきた。

●オンライン決済サービス「PayPal(ペイパル)」

自分は海外のダウンロードソフトの支払いとか、ドネーションとかに使うためアカウントを持っているが、これがもうちょっと日本でも一般化したら嬉しいのにと思っていた。

ネットでの少額の買物とかにいちいちクレジットカード入力しなくていいし(電子コミックとか寄付とか)、クレジットカード利用に不安感じる初めてのショップでも、銀行振込とか代金引換手数料を負担しなくて済むようになる。

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最初のプレゼンターは、ペイパルジャパン株式会社カントリーマネージャーのアンドリュー・ピポロ氏(役職名からしても、ローカル化これからの会社なんだなあという印象)

PayPalの仕組みはとっても簡単。

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クレジットカードから自動チャージして都度支払いできるSuicaなどだと思えばいいだろう(以前は確かプリペイドカード的に残高残しておいたり、個人間送金にも使えた)

「ネットで買い物するときにクレジットカード番号を入力するの心配・・・」という人にとっては嬉しいサービスだ。

もちろん、Paypalのアカウントを作る際にクレジットカード情報の登録が必要ではあるが、見知らぬ何十もの、もしかしたら会社ですらないかもしれないオンラインショップに、クレジットカード番号をばら撒くよりは、セキュリティもしっかりしたPayPalで一元管理したほうが、リスクはずっと減る。

私は、かなりネットで買い物するほうだと思うけど、それでもクレジットカード情報の打ち込みは多少不安で、基本、はじめてのところ・あまり知名度もないショップでは、銀行振込か代引き(手数料がかかる)を利用し、あとは自然と楽天やAmazon、大手通販会社などに集約してしまう。

(楽天だから安全ということはないけど、一部除き、クレジットカード情報はショップには伝えられないので、その点ではリスクは減る)

もしPayPalが利用できるECサイトが増えれば、楽天や大手通販会社以外のショップで買う際にも、銀行振り込みなどが必要なくなり、けっこう初回購入の心理的な敷居は下がる。

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すでに、楽天やユニクロ、丸井ダイソーなど、日本のECサイトでもかなり使えるようになっている。とはいえ、まだペイパルジャパン自体が、設立2008年、本格営業開始2010年春ということなので、日本市場の開拓はこれからなのだろう。

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「出遅れた最後の大物」感もあるが、なぜ今、日本本格進出なのかという説明もされていた。

日本のEコマース市場は、世界で二番目。成長率も高い。
一方で、まだまだ成長途上。

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全商取引のうち、EC化率はわずか2.1%(経済産業省データ)。
米国は9%とかなり大きく、驚いたことに、お隣韓国も8%。この違いはいったいどこからきているんだろう?

うちクロスボーダー(国際間)取引も17.8%と、他国に比べて低い。しかしながら天井が見え始めてきた国内市場にこだわるのではなく、中国はじめ、海外にインターネットを使って販路を切り開いていきたい企業は非常に多い。

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そして本題の成長戦略などの話。

ここはとっても細かいのではしょるが、売り手側の開拓という点では、GMOペイメントゲートウェイはじめとする、大手6社のペイメントゲートウェイ(ECサイトに対し、クレジット・コンビニ決済、電子マネー支払いなどの決済手段をパッケージ提供してるところ)と提携することで、中小のショップでも即時簡単に、PayPal決済を導入できるようにするとのこと。

また楽天などでも、出展店舗が選択すれば、PayPalがすぐ使える。

ペイメントゲートウェイやショッピングモールなどとのチャネルパートナーシップを中心とした営業活動を行っていくとのこと(もちろん個々のショップへの直接営業も行う)。

モバイル決済への対応も進めるとのこと。

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個人的に非常に興味深かったのはここ。
ECサイト、つまり売り手にとってのPayPal導入メリットだ。

いろいろあるのだが、中でも非常に新鮮だったのが「グローバル」。日本のECサイトが、アメリカなど海外の顧客を対象としたオンラインショップ展開などする場合に、PayPalを決済手段として利用するというもの。


これ、すごいメリットありかも!


自分自身が、海外で数十ドルくらいのものを買う時、全く評判や信頼度なども確かめようがないのでクレジットカードを入力するのはためらわれ、かといって銀行振込とか手数料高すぎる。

PayPalが用意されていれば、間違いなくそれを使うだろう。

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ましてや、アメリカなどPayPalが普及している国の人だったらなおさらだ。ヨーロッパなどでも、恐らく海外ショップでモノを買おうというような人は、PayPalアカウントを持っている可能性は高い。

通貨の違う複数の国で展開する場合も、PayPalは24の通貨に対応している。他にもいろいろな支援サービスが用意されている。

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後半のマーチャントサービス部長の大橋晴彦氏のプレゼンでも紹介されていたが、今後の新領域として、ゲームや電子出版などのデジタルコンテンツがあげられていた(もともとPayPalが強いのはこうしたコンテンツの少額決済の分野な気がしつつ)

例えばだけど、海外の人から熱いまなざしが送られている日本のコンテンツを、代理店など使わずに、直接インターネット販売してゆくという機会もこれから増えてくるだろう。

出版社だって、日本の書道や美術、生け花や茶道など文化関連の本、日本を旅行するためのガイド本などなら、翻訳して海外に販路を広げてゆくことができそう。

PayPalが世界中に抱えている8700万人のアクティブユーザに対してアプローチできるという部分も魅力。細かい話は忘れてしまったが、それらユーザを対象としたプロモーション支援サービスもあるようだった。

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なんだか急に、「海外に向けて日本のコンテンツを販売するミニショップ作ってみたいなあ」なんていう妄想にかられてしまったPayPalの成長戦略説明会。

ECサイト運営者で海外進出を検討している人は、
PayPalの日本での今後の動き、要チェックだ!

●オンライン決済サービス「PayPal(ペイパル)」

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