アテネ市内を激しく歩き回っった一日
「海外に行ってまでブログ書いたりしてたら時間もったいないのでは?」という意見もあると思うけど、正直なところ、一ヶ月間ほんとに真剣に観光地めぐりとか街歩きし続けたら、体がもたない。
猛暑の時間帯ちゃんと屋内に滞在する理由を作るためにも、パソコン持参には意味がある。
だけどおとといフェリーでアテネ帰還した日は、
朝の8時から夕方まで、何も食べずにアテネ市内を精力的に歩き回ってしまった。
アテネに到着したのは朝7時頃。
船の中ではあまり眠れなかったが、せっかくなのでいっきに遺跡めぐりしてしまうことにした。
荷物はコインロッカーに。
スーツケースが余裕で入る巨大なコインロッカーが多くて助かる。
駅をでて、「さてどこからまわるか?」と見回すと、
駅前にいきなり遺跡。
さすがアテネ。
12ユーロで、アクロポリス(パルテノン神殿とかあるところ)含む5か所の遺跡に入れる共通チケットを購入。温泉地の湯めぐり手形みたいな感じか。
遺跡の個別解説は帰国後ということで、とりあえず写真だけずらずらと。
(まったく詳しくないので、帰ったらちゃんと資料見て勉強します)
モナスティラキ駅をでてすぐ目の前にあったのは、「アドリアヌスの図書館」。
これが「ローマン・アゴラ」。
このあたりまではほぼ一番乗りなので、観光客がほとんどいなくて快適!
アテネはやたら犬がいる。
遺跡の中にもかならず、ぐだーっと横たわって寝ている大きな犬がたくさん。
・・・のだが、この時は朝8時台でまだ涼しかったせいか、犬たちも元気で、ちゃんと入場券を買って入った自分に向かって、集団でほえてくる。
ほえてくるだけならいいけど、ズボンの裾とか噛みつき始めたので(もしかしたらじゃれていたのかもしれないけど)、誰もいない遺跡の真ん中で、犬を追い払い続ける羽目に。犬苦手な人だったら怖いだろうなあ。
ギリシャ人の連れている飼い犬は、ドーベルマン系の体が大きくて強面なやつが多い。
チワワとかマルチーズとか見たことがない。
毛足長いと、熱い国には不向きなのか、それとも単なる嗜好か。
「古代アゴラ」。
個人的にはここが一番面白かったかも。
昔の街の中心地の跡をたどれる。
かなり広いエリアなのだが、ガイドブックによると、この遺跡の上にあった現代の街は、発掘にともない丸ごとどっかに移転させられたらしい。
列柱も見事。
古代アゴラを歩いていたら、いきなり電車の音がしてびっくり。
サブウェイが走っていた。
初日に空港からピレウス港に向った時に通った路線だ。
地上にでてきてすぐこの風景が飛び込んできたので、
「アテネすごいなあ、線路脇風景までが遺跡みたい」
と驚いたのだが、本当に遺跡だったのか。。。
そこから丘の上にあるアクロポリスへ。
・・・向かったのだが、あそこまで徒歩であがるのか?と、ちょっとへこたれた。
数時間しか歩いていないのに、なぜか汗だくで足が重たくなっていた。
アテネは結構暑い。
日本でいうところの「残暑」なのかも。
さらにこの時は気づいていなかったけど、前日昼にギロという名のピタでロール状にしたサンドイッチを食べた後、ビールしか飲んでいなかった。睡眠時間もあまりとれていなくて、体力落ちていたのかも。
それでもようやくアクロポリスに到達して見下ろした「イロド・アティコス音楽堂」。
今も活躍中の屋外劇場で、自分が訪れた時も、なにか音響チェックみたいな作業が行われていた。
そしてこれがアクロポリスの入り口にある「アテナ・ニケ神殿」。
ものすごい人だ!!!
クルーズ船の乗客がどっと来ていて、胸にグループの数字入りのワッペンを貼った大集団がどどどっと階段を上っていた。ギリシャ語にイタリア語、スペイン語、ドイツ語、英語などまじりあって、まさに「プチヨーロッパ」(全体的にはやはりイタリア人が多かったと思う)。
そしてこれが、紀元前432年に完成したパルテノン神殿。
「あんま期待しないほうがいいよ」
とさんざん言われていたので、
普通に期待以上だ。迫力もの。
しかし近付いていくとわかるのだが、これ・・・
「巨大な建設現場」
って感じでもあったりする。
いつもどこかを修復中という話は聞いたことがあるが、
むしろ「全面修復中」って感じだ。
(中国の故宮みたいに、修復中というから覗いたら、完全に「スクラップ&ビルド」していたというよりはいいけど)
カーキージャケットじゃなく、古代ギリシャの服装とかちょっとまとっていたら絵になるんだけど。まあ、そんなわけにはいかないか。
アクロポリスからの眺めは最高。
街の向こうには海も見える。
柱の後ろにクレーンとかが見えちゃうのは多少興ざめではあるけど、
考えようによっちゃ、現代の修復にはあの規模の建設機械が必要なわけで、それがない中でこの巨大な建築物を作り上げた紀元前の人たちはすごいよなあと比較もできる。
きっと昔の人も同じように柱群を見上げて、
「すげー」
って言ったんだろう。
丘を下って「ディオニソス劇場」。
こちらも円形ですり鉢状になった屋外劇場だ。
小学生の時に読んだ、皇帝ネロ時代のけっこう残酷な話もいっぱいあった話を思い出す(なんだっけタイトル・・・世界少年少女文学全集とかによくおさめられているやつ)
実際に座席に座っている観光客。
記念に座っているというよりも、単に歩き疲れちゃったっぽい表情も。
手前には、大理石の背もたれついたVIP席もある。
自分も疲れてしまったので、日陰でひとやすみ。
ついでに、MONO-PORTALのレビューブログ用に、ガイドブック専用バッグの写真を撮ってみたり・・・。
(海外からMONO-PORTALブログもたまに更新してますので、暇な方はみてやってください)
「アドリアヌス門」。
このあたりにくると、もう体力限界になってきて、「ビ、、、いや、その前に食事だ・・・」とアラートがなり始めた。
「ゼウス神殿」。
せっかくなので、ゼウス神殿に隣接する国立庭園にも入ってみる。
街のど真ん中なんだけど、庭園というか、うっそうとしげる植物園ぽかった。
これはアテネのセミ。
聞いたことない鳴き声だった。
ミニ動物園の中のアヒルの小屋は、ハトに占領されていた。
ハト多すぎ。
つか自分、どうでもいい写真撮りすぎ。
そして庭園奥のカフェでビール。
やっと椅子にも座れて一息つくことができ、鳴り響いていたアラートも止まった。
(ビールで止めていいのかという話はありつつ)
そして国会へ。
まあこれは遺跡ではないんだけど。
国会前の「無名戦士の墓」では、ちょうど衛兵の交代ショーを見ることができた。
今回ガイドブックを見て初めて知ったんだけど、ギリシャの中世・近代史はかなり悲惨というか凄惨。
紀元前にローマの支配下になってから、オスマントルコに占領され人口も激減し、完全に国として独立してからの歴史は意外に浅い。19世紀以降のトルコとの闘いでは、いくつもの島の住民が数万人規模で惨殺されるなどの事件も起きている。
帰国したらこのあたりの歴史ももう一度勉強してみよう。
それはともかく、この衛兵のファッションがかわいい。
靴の先には大きなぼんぼん。
持ち場につくと、別の普通の格好の兵士が前にやってきて、乱れた服の裾や帽子の飾りふさなどを直す。
帽子をきゅっきゅっと直したりしている最中も、直立不動で正面をぴっと向いてお人形状態なんだけど、直しが終わったときには目をぱちぱちっとまばたかせていた。「ども」って合図なんだろうか?
国会の入り口には、サングラス男。
その後、プラカ地区を散策。
手頃なホテルを探したが見つからず、別のエリアも歩き回ったがなく。
結局、また地下鉄に乗って港町ピレウスに戻ってきて、朝食付45ユーロのホテルに入った。
地下鉄は0.8ユーロで頻繁に走っているし、20分弱離れたところで、安くて広いホテルがあるなら、こっちのほうがお得かなと。
ちなみにアテネ、
非常~に落書きが多い。