キャプテン翼
アハマドの家のゲスト用寝室を借りて泊めてもらった翌日、目が覚めて部屋をでたら、いきなり子守役なのか家政婦さんなのか、年取った女性がリビングの掃除をしていてびっくり。
ただ家の中はまだ寝静まっているようだったので部屋で静かに日記など書いていたら、実は既に奥さんは出勤していて、アハマドもその間に会社に行ってしまった。
そして日中は自分と子供たちと子守役?の年配女性。
子供は大好きだし、気を使わなくていいので楽しい。
テレビを見たり、折り紙を教えたり、学校の授業で使う教科書を見せてもらったり、アラビア語を教えてもらったり、踊ったりと、一日遊びまくってしまった。
そしてテレビでは、なぜか「キャプテン翼」。
アラビア語に吹き替えてある。
昔、一休さんがお堂の中で「アッラー」と神に救いを求めていたりするのもすごく違和感あったし、ドラえもんで「イン・シャー・アッラー(神の御心のままに)」とかいうセリフがでてくるのもなんだか可笑しかったが、キャプテン翼で「ショクラン(ありがとう)」と子供たちが頻繁に言い合っているのも、何か不思議な感じだった。
ちなみに「イン・シャー・アッラー(神の御心のままに)」は、日常会話の中で頻繁にでてくる言葉だ。
「そしたら、明日5時にきてくれる」
「うん」
という時の「うん」が「イン・シャー・アッラー」になったりする。
「いつかまた、エジプトに遊びに来る?」
「ええ」
というような会話の「ええ」も「イン・シャー・アッラー」だ。
それに対し、相手も「イン・シャー・アッラー」と返したりする。
外国人とのビジネスの世界では、「時間や約束にルーズなアラブ人の逃げ口上」的にとらえられて不評な言葉だったりもするんだけど、実際には「言い訳」的に使っているわけではなく、先のことを語るときには自然と口をついてでてくるフレーズみたいだ。
なにか、思い通りにうまくいかない時など、
ちょっとつぶやいてみるといい。
「イン・シャー・アッラー」
イライラしても無理しても仕方ないさ。
これも運命。いいこともあれば悪いこともある。
すべては神の御心のままに。
ちょっと気分が楽になるかも。