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その影響力は想像以上!~中国のネットタレント「網紅(ワンホン)」とは

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網とは中国語の「網絡(ワンルオ)」でネットワークあるいはインターネットのこと。紅とは「紅人(ホンレン)」で、人気者・注目されている人(寵児)。「網絡紅人」、略して「網紅(ワンホン)」とは、中国版Twitterとも呼ばれる微博(ウェイボー)をはじめソーシャルメディア上での投稿、特に写真や動画を通じて一躍ネット上の人気者となった成功者たちを指す。英語では「Internet celebrity(インターネット・セレブリティ)」、日本語だと「ネットタレント」「ネットアイドル」とでも訳すべき存在だろうか。2014年頃から中国インターネット界で頻繁に使われるようになった比較的新しい用語で、その影響力をビジネスに活用しようという動きが活性化している。

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「タレント」「アイドル」というと専業エンターテイナーの印象も強くなるが、実際には大学生だったりOLだったりという元は一般のネットユーザだった人。それが微博(ウェイボー/Twitter的なもの)やブログの投稿、特に写真や動画といったビジュアルコンテンツによって、その個性や才能が広くネット上で認められ、拡散され、一躍人気者・有名人となったケースがほとんどだ。

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インターネットに接続されたパソコンとカメラにマイクがあれば誰でも簡単に全世界に動画配信ができる時代。さらに今なら、ポケットからスマホを取り出せば、いつでもどこでも全世界に向けた実況中継ができてしまう。

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日本でも「将来の夢はYouTuber(ユーチューバー)」という子供が増加しているそうだが、中国でも多くの若者たちが「網紅」に憧れ、「走紅」「爆紅」(人気ものになる/ブレイクする)を目指し、自分自身の動画や写真を日々投稿している。なにしろ13億超の人口を抱え、日本の比ではないEC市場規模の中国。日増しに影響力を増し続ける「網紅」たちは、企業とのタイアップやファンからの贈り物で巨額の収益を得ており、今やその一攫千金ぶりは中国でもたびたびニュースになるほど。

日本語の関連記事をいくつか紹介しよう。

●中国ー一秒で十万円の「網紅」業界に憧れる美少女達とは
●インバウンド成功の秘訣は「コンテンツ」と「網紅(ネットアイドル)」にあり | 中国語翻訳のWordsWarp
●ネットアイドル「網紅」人気 美貌や話術武器 数億円稼ぐスターも (1/2ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
●中国のライブストリーミングブームで誕生するネットタレント業界 - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)
●凄まじい影響力を持つ中国ネットインフルエンサー「網紅(ワンホン)」の実態と活用方法 | eコマースコンバージョンラボ

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実は今回、知人よりご招待をいただき、2016年10月28日にウェスティンホテル東京で開催された「Internet Celebrity Summit 2016」に参加してきた。

●INTERNET CELEBRITY SUMMIT 2016 (October 28, 2016 IN TOKYO)

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主催はアライドアーキテクツ株式会社と、微博の公式マーケティング会社「IMS新媒体商業集団」。微博CEOの王高飛氏が登壇した他、中国で大人気の網紅が多数集結し舞台上でパフォーマンスを披露、「網紅」関連の最新トレンド、特にその影響力を企業のプロモーションにどう活用してゆくかという議論が事例も交えて行われた。

●中国越境マーケテイングイベント「Internet Celebrity Summit 2016」開催報告 | アライドアーキテクツ株式会社

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内容は二部構成で、前半はビジネスにおける「網紅」活用の可能性。後半では来日した「網紅」たち自身が、どういった活動をしているのかを語り実演するという内容のもの。中国だけでなく日本の有名YouTuberなども登場し、微博・TwitterそしてYouTubeといったソーシャルメディアが、いかに可能性に満ちたプラットフォームなのか、またそこで一体どういう現象が起きているのか、臨場感たっぷりに語ってくれた。

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有料イベントでもあるので、事例や内容などを事細かにレポートすることは控えるが、プレゼンテーション力半端ない王高飛氏、李檬氏によるスピーチ、そして10万円超という高額美容液が、網紅のある投稿を機に大ブレイクし爆買い対象となったコーセーの事例発表。

日本企業はややもすれば慎重で、ある程度の事例が蓄積されなければ新しいマーケティング手法に手を出せずにいるが、インターネット業界ではスピードが重要。プラットフォームやプレーヤーの変化と動きに敏感で、新トレンドの初期においてしっかり種を蒔くことができ、ある程度「賭け」をも行えるマーケターが強い。

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中国から網紅チームを招聘し日本の競馬場を実際に体験&ソーシャルメディア上で動画発表させ、日本の競馬場イメージを大きく変えさせることに成功した電通のJRAプロモーション例など、非常に興味深いものだった。

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中国でのWEBプロモーション展開に興味がある企業担当者の方がいれば、今回のイベントを主催したアライドアーキテクツの公式サイトを一度チェックしてみてほしい。「網紅」をインフルエンサーとして活用する事業を日本で展開する新会社「Vstar Japan株式会社」も12月に設立されるということで、日本企業による中国ソーシャルメディア活用も一段と加速することが予想される。

●アライドアーキテクツ株式会社

中国のソーシャルメディアについては個人的にも非常に興味があり今後もウォッチしていきたいと思っているので、面白い記事や事例があれば、当ブログで紹介をしていきたい。

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