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「離島旅」感を満喫したいなら利島!丘の上の小さな集落を散策

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今年3月に訪れた伊豆諸島の小さな島、利島。
やっと旅行もしやすい状況になってきて、「久しぶりに島旅でも」と考えている人も多いと思うので、撮った写真とともに島の雰囲気などをさっくりご紹介したい。

伊豆諸島好きな方ならお馴染みの甘食のような形をした利島。海底火山の爆発によって誕生した島には平地がなく、特に南側は切り立った海食崖。


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そして比較的なだらかな斜面になっている北側の中腹に集落がある。
島の集落はこの一か所のみで、桟橋もここにある。

集落はざっくりだけど南北300mくらい幅600mくらい。端から端まで歩いても10分前後だと思う。もちろん観光客が泊まる宿もすべてこの集落の中だ。

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そして集落全体が斜面にあるので、坂道だらけ。
集落のどこからでも海が見渡せる。

毎日2度寄港(もしくは着岸できず通過)するさるびあ丸も、こんなに大きく見ることができる。

この風景だけで私には「The 離島旅」。
本当にワクワクする。

そういえばネコもたくさんいた。

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斜面だらけの場所に建物を建てる時には、土を運び込んで平地を作る。それで道の両脇は石垣だらけとなる。
その石垣の素材が海岸から運び上げてきた玉石だ。

丸みを帯びた医師がこんな風にびっしり積み上げられている。八丈島ではこの玉石の塀が人気の観光スポットとなっているが、利島では至る所で見られる。

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山頂方向に延びる道の両脇も玉石びっしり。

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東西方向に伸びる「横軸」の道は、南側だけが玉石の石垣になっている。

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熱帯ジャングルのように、生命力旺盛な木がしがみついた石垣も。
ついつい写真撮りたくなってしまうフォトジェニックな場所が多い。写真趣味の人だったら、シャッター切りっぱなしになるかもしれない。

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南北に伸びる「縦軸」の道は傾斜も厳しい。
利島はレンタカーがないそうなんだけど(宿で手配可能という話もある)、仮に借りれたとしても不慣れな人の運転はかなり難しいと思う。

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正直、バイクでもちょっと怖いよこの傾斜・・・

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今回泊まったのは「利島館」というお宿(利島の民宿一覧)。昔ながらのレトロな建物で、部屋からは海一望。

宿のご主人も明るくホスピタリティいっぱいの方で、お料理も本当に美味しかった。

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集落の中には商店もいくつか。
農協のショップもあり、そこでは島の高級椿油を使った商品「神代椿」も購入できる。

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離島といえば「高齢化」が大きな課題だが、実は利島は移住者比率が非常に高く、仕事で数年間生活する若い夫婦なども多い関係で子供が多い。

ここが保育園。

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そして小学校。
校庭がとても広く、ちょうど桜が満開だった。

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ちなみに15歳未満の比率は16.3%。
全国平均12%と比べ3割以上も高いのだ。

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村役場に隣接する「利島村郷土資料館」も訪れる価値あり!
この記事冒頭の、利島の立体模型もここにあったものだ。

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エントランスで利島の案内ビデオを見ることができ、沿革をまとめた資料も。
これによると、伊豆諸島を定期航路が運航するようになった後も、大きな桟橋が作れない利島では、長らく「はしけ」が活躍していた。大型の船は沖合に停泊し、島の桟橋との間を小さな船「はしけ」が往復して人や荷物を運ぶという方式だ。

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中に入ると産業や、林業・農業・漁業で使われてきた道具類などが陳列されている。

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これは確か、椿油を絞るための道具だったと思う。

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集落の中央にある「勤労福祉会館」は島民のコミュニティスペース。
日本で一番小さいと言われるボーリングレーンがあり、大人から子供まで人気のレジャーになっている。島民コンペも定期開催されているらしい。

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コミックもたくさん!
子供たちが真剣に読んでいた。

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畳の部屋では、織物を教え教わっている女性二人の姿。
自然の色を活かして織る、「利島野カラムシ自然織り」とのこと。

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こんな茎の繊維から作った糸で・・・

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こんな作品ができあがる。
やさしい色がステキ!

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集落の外れにはヘリポート。
ちなみに私たちも、帰りは波が高くさるびあ丸が寄港しないということで、ここからヘリコプターで伊豆大島に渡った。

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そのすぐ近くには「遺跡の丘」と名がつけられた場所があり、この日は東京から大学の先生が来島し、島の方々と一緒に実際に竪穴式住居を作ってみるというイベントが開催されていた。

グレー色の部分がもともと発掘された竪穴式住居跡があったところで、その大きさに合わせて竹を組み上げていく。時間の関係で途中までしか見ることはできなかったけど、玉石と竹だけで骨組みを作っていく様子はとても興味深かった。

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最後にもうひとつ。

3月なのでまだ閉鎖されていたが、集落の一番下のところ、桟橋をちょっとあがった所には村営プールがあった。島はぐるり海に囲まれているも、そのほとんどが海食崖。桟橋のすぐ脇に小さな人工砂浜があるだけ。子供たちの水泳の授業のためにもプールが必要と言うことなのだろう。ウォータースライダーまであった。

2022年は7月21日から8月31日まで一般開放されていたようだ。
観光客も利用できるのかどうかは不明だが、太平洋一望で気持ちよさそうだった。

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