• 広告を利用しています/紹介製品の価格・スペックは記事作成時点のものです

復興支援ボランティア体験@石巻(7)テント村の一日

写真

撮影日はばらばらの写真だが、テント村での一日の流れを紹介しよう(あくまでピースボート参加ボランティアだった自分の場合・・・です)

■朝5:00頃 起床

写真

テント生活で電気もテレビもないので、自然と「早寝・早起き」になる。早い人で4時半頃、自分は5時前後起床が多かった。

強い風の関係でテントを東向き設営している人が多く、入口開けると見事なご来光。

写真

寝袋内でも震えるほど寒い夜が明け、
大きな太陽が地表を一気に温めてゆく瞬間。

このテント村も、爆心地のような津波被災地も、関東も、全部地続き。
そんな大地の上で私たちは暮らしているんだよなあと思うと、太陽を拝みたい気持ちになった。


■朝6:00台 朝食

写真

「ちょい筋肉痛かも」とかいいながら寝袋を抜け出し、着替えてテント村散策など。その後、チームのメインテントに行き、お湯をわかしてレトルト食品を温める。

水は給水車が2台来ていて、そこから2Lペットボトル何本かに給水。チーム6人で6本もあれば、レトルト温めたりコーヒー飲んだりするお湯は十分にある。顔を洗ったり歯を磨いたりするお水も、各自のペットボトルに汲んで利用する。

毎朝7時頃から太極拳をしている男性が他のチームにいた。後ろに何人かが集まって見よう見真似で太極拳をする集団になってて、私も一度加えてもらった。太極拳うまくできたら気持ちいいだろうなあ。


■朝7:30 全体ミーティング&ラジオ体操

写真

ピースボートでは、7時半に倉庫前に集合しチーム点呼。
その後全体への連絡事項などあり、恒例のラジオ体操。

面白いのは外国人チームの反応。何の説明もなく、ラジオ体操の音楽が流れるだけで、全員がまったく戸惑うこともなく、左右間違えることもなく、びしっとばしっと同じ体操をする。

彼らにとっては相当なミラクルな出来事のようで、目を丸くしながら写真やビデオを撮っていた。

写真

これは最終日に入れ違いでやってきたスリランカ精鋭チーム。
軍隊の人などがっちり体型の男性揃いなんだけど、ウキウキ笑顔で不慣れなラジオ体操してる姿は、めっちゃチャーミングだった。


■朝7:45頃 分科会

写真

ピースボートでは、家屋泥だし作業の「クリーン」中心に、物資配布や炊き出しの「デリバリー」、炊き出しの食事を作る「キッチン」、倉庫の管理や仕分け作業の「ストア」と大きく分かれていて、それぞれで分科会が行われる。

リーダーリーダー(LL)、アシスタントディレクター(AD)から、当日の作業分担やスケジュールが通達され、また臨時の仕事などある場合にはその募集もかかる。

写真

「よりよいボランティア活動のための情報共有」も行われる。

週半ばあたりでは、デリバリー担当チームのメンバー全員で円陣を組み、各班ごとに、課題となっていることや悩んでいる点、それに対する改善策や失敗など発表し、それに対し他の人から「うちの班ではこういう順番に変えてみた」などの提案・アドバイスも。

炊き出しや物資配布など、予想外に来場者が多いと、行列で待たせてしまうことに。それを防ぐため、たとえば物資配布であれば、並び順を変更する、待ち時間に情報伝達できるようこんな掲示物を作るなどなど。

日々状況変化する現場がすべてということで、いろいろな点で非常に活動しやすく、モチベーションを高められる環境だった。スピード感あり、決定も指示も明瞭で、かつ現場の意見・声もリーダー通じてちゃんと上まであがる。ボランティア活動で重要なのは、コーディネート能力なのだなと強く感じた。


■朝8:00台 活動開始

写真

クリーン班ならバスや自転車で、泥だしする作業場所へ移動し、キッチン・ストアも各担当場所での作業を開始する。ちょっと浮き上がってしまうのが、炊き出し準備できないと出掛けられないデリバリー班だが、時間までの間は、トイレ掃除(テント村全体のものなので数がある)、テント村内のゴミ拾い、キッチン・ストアのお手伝いと班ごとに分担して取り組む。

基本、テント背負ってボランティア参加するくらいの人達なので、ピースボート内の人もそれ以外の団体や個人の人達も一般キャンパー的なマナーの悪さはない。が、なんといっても風が強く、時にテントすらなぎ倒してしまう状況。周辺のネット沿いには空きペットボトルやレトルト食品の袋などが結構滞留していた。


■日中 作業

写真

写真

持ち場でそれぞれ班ごとに作業従事。
昼食も持参し、現地や車の中などで休憩をとって食べる。

泥だし作業のクリーン班は、4時くらいには作業を終え、道具清掃・片付けなどして5時頃にはテント村に戻ってくる。それでもハードな力仕事6時間以上は結構大変。


■17:30頃 夕食

写真

各チームごとに夕食。
食事への力の入れ具合は、チームによって大きく異なり、お米炊いておかずも作っているところなどは準備にも時間かかる。うちはお湯を沸かしてレトルト温める程度だった。

ちなみに5月上旬の石巻の日没は18時半頃で、完全に暗くならないうちに食事の準備をするというのと、チームリーダーのミーティングが毎日18時半からだったので、それまでに夕食を終えてしまうため、この時間帯になっていた。


■夜 まったり

写真

誰かが持ってきてくれたお茶とか飲みながら、テントでまったり。大きなテントがないチームは、上着着こんでテント間の屋外でまったり。うちのチームでは、この時必ずドライフルーツがお茶菓子のようにだされた。

6人チームというのは結構ちょうどいい人数で、旅行話で盛り上がることもあれば、時に個人のディープな話や、大震災後の重たい話などもあり、いろいろ考えさせられることも多くまた他の人の生き方に刺激される夜でもあった。

19時半頃には、リーダーがミーティングから戻ってきて、決定事項やその日他チームで発生した事故、翌日の天候や作業予定などについて情報共有。同時にチーム内での反省会も。炊き出しの時、小学生の女の子がこんなことを言っていたなど、各自体験の共有もはかる。自然と、震災復興の話やボランティア取組についての思いなどの話になっていくこともあった。

写真

ちなみに2日目だけトランプやった。
7並べは性格でるね~。


■21時過ぎ 就寝

写真

21時過ぎ、遅くとも22時頃には就寝。
私はもうひとりのチームメイト女性と2人用テントで。

「21時から朝5時までだと寝すぎでない?」

と思うかもしれないが、「結構寒くて朝方目が覚める」「半端ない暴風雨でそもそも寝られない」「遅寝・早起な人もいて外は結構にぎやか」だったりするので、ぐっすり眠れている時間は割と短い。


+++


・・・と、あくまで自分中心だが一日の流れはこんな感じ。
行動時間は決まっているが、朝と夜は自由時間もかなりあり、まったりしたり、他のボランティア仲間とじっくり話をすることも多く、一週間が一か月に感じられるほど、濃厚な日々を送ることができた。感謝!

>続く・・・(8)公園で土除去作業

ボランティアへGO!の記事一覧