復興支援ボランティア体験@石巻(6)段ボールサンバイザー

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現地に到着してまず大後悔したこと、それは「帽子を忘れたこと」だった。
GW明けの石巻は日差し強く、じりじり焼かれた。

でもうっかり帽子忘れたのは自分だけではなかった。

  • この時期の石巻は東京の4月上旬くらいの気温で夜は防寒重要
  • 屋内での泥だし作業ではヘルメット着用必須

だったため、「防寒」「ヘルメット」の二点に気を取られ、日焼け防止という頭が働かなかった人は結構いた。ざっと見まわしたところ、チームメイト女性はじめ、帽子忘れを後悔してる人は少なくなさそうだった。


「ないのなら、作ってみせようほととぎす」


まあ、別にほととぎすは全然関係ないんだけどね。

到着初日の自衛隊物資配布会で早くも顔赤くなった自分。翌朝早起きして、倉庫奥からきれいな空の段ボールを一枚調達し、自分のテント内でアーミーナイフを使い工作作業。

自分とチームメイト女性のための記念すべき試作第一号を完成させた。
それがこれだ(モデルはチームメイト女性)。

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まだ初期段階なため、いろいろな点で原始的な状況だが、ざっくり構図を説明すると・・・

  • 少し楕円がかった半円にカットする
  • その内側にもうひとつ半円を描く
  • そこに放射線状に切り込みを入れて立ち上げる

というもの。

この写真ではヘッドランプで止めているが、実際には頭にあて、その上からタオルやバンダナで固定するという使い方だ。

使っているうちに、つばの部分も上の部分も、いい感じで柔らかくカーブし始め、上にタオルやバンダナをしていると、ぱっと見には段ボール製にはちょっと見えなくなる・・・かな?

第一号ユーザであるチームメイト女性からのフィードバックを元に試作を重ねた結果、1日でここまで進化を遂げた。

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  • カッターを調達し縁を綺麗に切った
  • 前のカーブはヘルメット外周を利用しきれいなカーブに
  • つばの両端にも少し幅をとり耳上部の日焼け防止
  • 上部のとがっている部分を切り落とす
  • 両端に紐をつけ、頭の後ろで縛れるようにした

タウン用途ではなく「作業用途」なので、
この上からタオルやバンダナをすることが前提の作りだ。

「これ、クリーン班の女性とかで帽子忘れた人にも広めたいよね」

といったら、超敏腕マーケターなチームメイト女性がテント村内のあちこちで語って広めてくれ、「段ボールサンバイザー」の名は、他チーム女性の間でも少し広まった。

リクエストがあれば完成版を型紙にしコピーを作り、他チームの人にも渡した。
その場でつば部分に何色かのマジックで、名前やチーム名をかわいくデコして書く人も現れ、テントで生まれた「段ボールサンバイザー」は面白い展開を遂げていった。

そして到着5日目には、朝のミーティングで前にでて発表することに!!!

「材料はいくらでもあります」
「作業中に泥で汚れても惜しくない!簡単に作り直せます」
「ヘルメットの下に着用しても問題なし!」
「無地以外に、こんな感じでポカリスエットロゴ版もおしゃれ」
「名前やイラストを描いて自分ならではのサンバイザーに」
「上にバンダナすれば東京に帰ってからも使える!」

「欲しい人いたら型紙提供します!」

・・・と呼びかけたところ、夕食準備時などに「ここ20班でしょうか?わださんいらっしゃいますか?」とテントを訪れてくれる人がでたため、テント外にこんな表札を掲げること。

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さらに大口の受注も入った。
(あ、もちろん無償です・・・)

「今週末に石巻を離れるリーダーリーダーの○○さんと○○さんに、段ボールサンバイザーで寄せ書きをしたいので・・・」

保存版の記念品になるのは、作り手として非常に嬉しい。

さっそく2個作り、文字装飾上手な他チームの人にお願いし、つばの真ん中にピースボートをマジックでデコってもらい、寄せ書きを集めた。

もちろん私もその間ずっと段ボールサンバイザー愛用。
テント村内や、炊き出しの時、ボランティアセンターに足を伸ばした時にも

「それ・・・段ボール!?」

と声をかけてもらい、知らない人とコミュニケーションするいいきっかけにもなった。

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そして最終日。
自分が今回作った最終バージョンがこれだ。

  • 半円ではなく、耳部分にも膨らみをとった
  • 爪を使って最初に内側の半円を強めにへこませ、きれいに立ち上げる
  • 両端の紐は、切れ目を入れて縛りはずれにくくする

第8陣への引継ぎミーティングの際、再度発表の機会をもらい、その場でほしいと言ってくれた女性にあげた。「これはいわば型紙。他に欲しいという人がいたら貸してあげてね」

いやー、全国から段ボールが集まる被災地テント村で、
思いもかけず、段ボール工芸の楽しさに目覚めちゃったよ!

最後に一言。


段ボールがあれば何でもできる!!!


>続く・・・(7)テント村の一日

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