東京・瑞穂町で里山満喫プチ旅行(3)狭山池公園に集うカワセミ撮影隊
箱根ヶ崎駅で自転車を借り、まず向かったのが狭山池公園。
残堀川の水源になっている狭山池があるところだ。
それはそうとこの「残堀川」、なんだかちょっと愛を感じないネーミングだが、由来は「蛇堀(じゃぼり)川」という説もある。Wikipediaを見ると一級河川だそうだが、こんな記述も。
しかしそれ以降は年間を通じて、降雨時およびその直後を除くと水流の殆ど見られない「瀬切れ」を頻繁におこすようになり、場所によってはその名の如く「堀だけが残る川」となってしまった。
やっぱりちょっと残念な感じ。
でもせせらぎのように町の中心部を流れている風景はなかなか。
子供たちの夏の水遊び場としても最適だろう。
狭山池公園の入り口に設置されていた、蛇食い次右衛門の像。
一昨年できたばかりなのでまだとってもきれい。
公園はその名の通り池だらけ。
周囲を苔むしたサクラの大木などがぐるり囲んでおり、日本庭園風になっているエリアもある。
全国各地で問題となっているが、外来種のミドリガメが繁殖してしまっているとのこと。
立派な鯉もたくさん。
そういえば、鯉を持ち帰らないことという張り紙もあった。
持ち込まれたり持ち帰られたり、公園管理も大変だ。
土曜の午前、静かな公園で静かに釣り糸垂らす年配男性が点在していた。
木陰も多く、のんびり釣りするにはいい場所かも。
魚だけでなく、鳥を狙っている一群もいる。
実はここ、カワセミが生息する池としても有名らしく、巨大な望遠レンズを取り付けたカメラと三脚を担ぎながら獲物を狙うカワセミハンターもたくさん来ていた。チームで来ているわけではなさそうだけど、連携体制は抜群らしいことが見て取れる。
突然カシャカシャカシャと連写する音が響き渡るため、邪魔にならないよう静かに背後のほうから目を凝らすも、自分にはただ池と木々が見えるだけ。青い宝石にもたとえられる鳥の気配はまったくわからず。
双眼鏡を持って来ればよかったとプチ後悔。
それほど広くはないので、30分ほどでぐるっとまわれると思う。
遊歩道散策のウォーミングアップにもなる。
シクラメンは瑞穂町の特産品のひとつ。
住宅地の間に、大きな栽培ビニールハウスがあり、直売もしている。
そしてこれ、何だかわかるだろうか。
まっすぐに伸びた溝と、奥のほうにたっている上部に扇風機のようなものがついた電柱状のものがヒントになる。
そう、お茶畑だ。
くるくる静かに回っているのは防霜ファン。
今回初めて知ったのだが、「狭山茶」とは埼玉だけのお茶ではなかった。
狭山丘陵の全域で栽培されており、狭山丘陵は埼玉と東京に広くまたがっている。
そのため東京でも狭山茶は広く栽培されているのだ。
あとこれも初めて知ったのだが、狭山茶の主産地は、実は狭山市ではなく入間市。
おまけに入間基地は、その敷地のほとんどが狭山市で、入間市側はわずか1割ほどらしい。
いろいろ複雑だ・・・
狭山池公園からすぐの場所に、狭山神社がある。
そのすぐ裏にあるのが「さやま花多来里の郷」。
小高い丘上の雑木林になっていて、遊歩道も作られている。
ここ、今はシーズンオフなので人もほとんどいないが、3月から4月にかけて花をつけるカタクリの群生地がある。
開花状況もこのサイトで細かくレポートされている。
ま、花が咲いていない時に見ても仕方ないか・・・と思いつつ歩いていると突如奥からたくさんの人。しかも手に手にカマを持っている。
聞いてみたところ、里山ボランティアの方々。
はびこってしまう外来種の植物を除去する作業に取り組んでいるとのこと。
里山はこういう方々によってその環境を守られているんだなあと。
本当にごくろうさまです。
そこからいよいよ今回の散策のメイン目的地、六道山公園へ!
10時半の気温は25度。
暑くもなく、寒くもなく、時折吹いてくる涼しい風。
里山ハイキングのベストシーズンです!
「tokyo島旅山旅」というプロジェクトの取材レポーターとして、「瑞穂町」を一泊一日で散策し、記事を書いています。