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第一回チェコ料理教室~ブランボラーク、ナ・パプリツェ、ブフタ

チェコ料理。

日本で口にする機会はあまりないかもしれない。私も昨年プレスツアーに招待してもらいチェコを一週間ほどかけてまわった際に食べたのが初体験だったが、日本人の口にも非常に合う繊細で優しい味わいに魅せられた。特にスープ類。ビール消費量世界一なこともあるのか、ビールのつまみにもぴったりなものが多い。

日本でも作れたらなあと思っていたところ、チェコ大使館で料理教室が開催されると聞き、早速行ってきた。

●チェコ共和国大使館 のキッチン(クックパッド)
●チェコ共和国大使館Facebookページ

講師はチェコ大使館のシェフ。
大使館ではパーティや貴賓を迎えての食事会なども頻繁に開催されるが、その際の料理を担うのが大使館付きのシェフ。

食を通じて文化を伝える大事な国家ミッションを担う人だ。

記念すべき第一回チェコ料理教室のレシピは三種。
18人が3つの班に分かれて体験することになった。

●ポテトパンケーキ(ブランボラーク)

<材料>
・皮をむいたじゃがいも 900g
・小麦粉 140g
・卵 1~2個
・にんにく 6~8かけ
・塩、マジョラム、胡椒
・油か料理用ラード

●お肉のパプリカ煮(ナ・パプリツェ)

<材料>
・サワークリーム
・生クリーム
・鶏肉または豚肉
・小麦粉
・バター
・玉ねぎ
・パプリカパウダー
・オールスパイス
・ジュニパーベリー
・ローリエ
・油
・塩
・味付け用レモン

●ブフタ

<材料>
・牛乳 250g
・バター 150g
・卵の黄身 1個分
・卵 1個
・レモン 1個
・塩 適量
・砂糖 60g
・小麦粉 550g
・イースト 3スプーン(小さじ3杯か?)
・リンゴ、カッテージチーズ、プルーンジャム、ケシの実、レーズン、アーモンド 

これはスイーツ「ブフタ」班。
中に餡をつめてオーブンで焼くお菓子なのだが、時間のかかる餡部分の下ごしらえは既に済ませてあった。大使館メインシェフとともに講師役を務めてくれた、見るからに知的なチェコ女性。

普段あまり使わないタイプの調理道具に触れられるのもこの料理教室の楽しいところ。筒型おろし金は、力もしっかりかけられて便利だ。

そして私が属したのは、メインの肉料理班。
豚肉もしくは鶏肉を使った煮込み料理だ。

これが全材料。
今回は豚肉と鶏肉、両方を混ぜて使ったが、チェコでは通常、豚肉だけあるいは鶏肉だけで作るそう。

鶏肉はレシピには「骨付き肉」とあったが、今回は鶏もも肉。ちょっと高級そうな見た目。
豚肉のほうはかなり大きな塊で、たぶん豚ひれ肉。

豚肉は筋部分を削ぎ取り、一口大に。シェフはチェコ語と英語なので、日本語が話せるチェコ人の男子留学生が一生懸命通訳してくれた。

このイベントのために遠方からわざわざやってきた大学生も、豚肉のカットに挑戦。「それじゃ肉より先に左手の指を切っちまう!!!」と、シェフが慌てて指導に入る場面も。

香辛料のほとんどは日本でも使われているものだが、一部見たことないものも。
これはレシピの中にあった「ジュニパーベリー」というものらしい。検索してみるとお酒の「ジン」の香りづけなどに使われているということなので、かなり香りが強そうだ。

●ジュニパーベリーはジンの香りのもと(スパイスびと)

3つのチームに分かれているが、どこも背中合わせに作業しているので、シェフの説明が終わればちょいちょい他の班の動きを覗きにいける。さらに一部体験させてもらうこともできる。

これはスイーツ班。
トレイにバターを入れて溶かしていた。

中に詰める餡も出来上がっていた。

何種類かあるようだ。
真ん中がおそらくリンゴなどを使ったもの、左下のものはすりおろした黒ゴマのような粉末を使ったもの。黒ゴマではなくケシの実を粉末にしたものだ。奥の白いのがおそらくカッテージチーズ。

こちらはポテト班。皮を剥いたジャガイモをおろしていた。

ポテト班とスイーツ班が使っていた小麦粉は全て強力粉。これとは別にチェコの一般的な小麦粉を触らせてもらったが、日本の薄力粉や強力粉と比べ粒が大きく、さらさらしていた。むしろ全粒粉的な触感。

参加者にはチェコ好き男性も多数参加していた。
ひとりはチェコプレスツアーにもご一緒させてもらった「とくとみブログ」の徳富さん。

カピバラエプロンが素敵すぎだったので、この日のベスト・オブ・エプロンの称号は彼に捧げたい。

我々肉料理班は引き続きのカット作業。
シェフの玉ねぎみじん切りの包丁さばきが見事すぎ、動画撮影する人も。

お茶目な方で、参加者の一人に鉄棒でテーブルを連打させ、その音に合わせて超スピーディなみじん切り技を披露してくれるなんてことも。

さらに参加者が挑戦を始めると、演出用に自分がみじん切りにした玉ねぎをまな板から溢れる山盛りにしてくれるサービス(?)まで。
キッチンでは絶えず笑いが起こっていた。

スイーツ班が何やら盛り上がっているので偵察に行くと、最後の仕上げ、包み作業が始まっていた。

台の上に小麦粉をまき、その上で少し伸ばした生地をカップなど使って丸くくり抜き、それを指先で伸ばしながら中に餡を詰める作業だ。結構難しいらしく、「だめだ、どうしてもはみ出しちゃう」と悲鳴もあがっていた。

でも覗き込んでみると、みなさんとっても起用。
初めてとは思えないくらい、美しく包めていた。まるで小籠包のよう。

ケシの実の粉末をペースト状にしたものも餡に。

そして全て包み終わり、バターたっぷり溶かしたトレーの中で転がして全面をバターに浸し、並べた。

これだけで既に美味しそう!

ポテト班も下ごしらえは完了だ。すりおろしたジャガイモに、潰したニンニク、香辛料。

それを丸い型が7個並ぶ専用のフライパンで焼く。油もかなりたっぷり入れており、半分揚げるような状態に。

そして我々の肉料理も最終段階に。
肉から取り外した脂身などもスープ用に投入し煮込んだ後、一度ざるを使って中身を全部だす。

そしてスープだけにしてさらに煮詰め、小麦粉を溶かしたものを混ぜてとろみとコクをつける。

そんな間にスイーツが焼きあがった。
そっか、イーストも使っているから膨らむし、全部つながっちゃうんだ・・・しかし一個一個に餡が(しかも3種類)入っているのにどうするんだ?

・・・と思っていたら、

講師の女性がフライパン返しも使って上手に取り出し・・・

まな板の上でちゃんとバラバラにしてくれた。
トレイに並べる際に、溶かしたバターに全ての面を浸していたのは、焼き上がりにちゃんと外れるようにするためだったらしい。

こんがりきつね色も美しい。

完成!

こちらの作り方は、クックパッドにチェコ大使館がアップしている。興味ある方はぜひそれを見て作ってみてほしい。

●ブフタ~チェコのちぎりパン~(クックパッド)

そしてポテトパンケーキも焼きあがった!

こちらの詳細レシピは、一緒に参加したブロガーの方がしっかり記事にしている。これを見れば誰でも作れるはず。

●チェコの家庭料理を作ってみよう!:第一回『チェコ料理教室』チェコ大使館主催(IkukoDays)
●簡単!チェコのお好み焼きレシピ「ブランボラーク/ポテトパンケーキ」(UKOARA.com)

楽しい楽しい試食タイム♪
にんにくもかなり入っており、塩味もしっかりついている。

これはいいビールのおつまみになるぞ。

バターたっぷりで、何層にもなった生地の食感が非常によかったブフタ。
これは初心者でも作りやすそうだし、失敗しにくいかもしれない。

そしてパプリカたっぷり入った肉の煮込み料理も完成!
うっかり他のチームをまわっていて、肝心の味付け部分などを見逃してしまったので、あとで詳細なレシピを探して研究してみたい。

初体験のチェコ料理教室、すごい楽しかった!

そして何より・・・

美味しかった!!!

チェコと言えばビール。
この日用意されていたのは、ピルスナーウルケルの他、まだ未発売だという「the Seventh step」。

香り高くて美味しいビールだった。

さらにチェコのワインも。
チェコは現在世界中で主流のピルスナータイプのビールの生まれた国として有名だが、丘陵にはワイナリーもたくさんある。日本ではまだあまりメジャーではないが、世界的に非常に高い評価を受けているワイナリーがとても多いとのこと。

そしてメインの肉料理「ナ・パプリツェ」。
かなり短い時間で完成してしまったにもかかわらず、スパイスたくさん入ったスープは、こくもあって美味しい。

これ、自分の家で作れるようになりたいなあ。
お客さんが来た時に出したら、結構感動されると思う。

お世話になったチェコ大使館のみなさま。
本当にありがとうございました!!!

チェコ料理に興味ある方は、クックパッドにチェコ共和国大使館がレシピを公開しているのと、チェコ大使館のFacebookページでチェコ料理や、大使館で開催される各種イベントに関する情報も発信されているので、それをチェックしておくといいと思う。

●チェコ共和国大使館 のキッチン(クックパッド)
●チェコ共和国大使館Facebookページ

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