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脳機能ドック体験(2)そもそも認知症って何?

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実際、親に症状が出始めるまで認知症についてちゃんと考えたり調べたりしたことはなかった。そして刻々と変化する親の状況に戸惑ったりヤキモキしたり、時に自己嫌悪に陥ったりしながら、「認知症は思っていたよりはるかに深刻な問題だ」と思い始めた。

自分の「脳」が徐々に壊れてゆく───これはとっても怖いことだなと。


認知症にまつわる「誤解」いろいろ

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今回、脳機能ドックの後に鴫原医師のお話を伺い、その後いただいたガイドブックを読んで「認知症」に対して誤解しまくりだったなと気付かされた。

よくある誤解の代表例がこれ。

  • 認知症は老化
  • 認知症はアルツハイマー病
  • 認知症は脳の萎縮

だから一度なったらもう直すことはできないし、どうしようもない。
私もこう思っていた。母が水頭症の手術を受けているので「治る認知症もある」ことは知っていたけど、大半は一度なったら後は進行していくだけと思っていて、それゆえちゃんと向き合う気持ちになれなかったというのもある。

「そんなことはないんです。大きな誤解です」

と、鴫原医師は言った。


認知症ってそもそも何?

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今回鴫原先生のお話で一番目ウロコだったのは、認知症は「症状」だということ。

その原因となっている病気には、アルツハイマー病や水頭症などいろいろあり、その関係を「風邪(病気)と咳・鼻水など(症状)」に例えて説明してくれたのがとてもわかりやすかった。

「認知症は症状なので、案外できることもある」

この話は、私のように親や自身の認知症について不安を感じている人にとっては、大きな救いにもなると思う。

実は先月からYouTubeで動画講座が始まっていて、誰でも鴫原医師の非常にわかりやすい解説を視聴できる。各回10分ちょっととコンパクトにまとめられているので、ぜひ見てみて欲しい。電車移動中にスマホなどで見るのにもちょうどいい。忙しい方なら倍速再生でもいけるはず。


▼認知症はけっこうよくなる 二時間目「認知症とは何か」(14分2秒)


さらに続きがこちら。


▼認知症はけっこうよくなる 三時間目「認知症の症状」(12分8秒)



認知症の症状は改善させることができる

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「認知症になったらもうどうしようもない」

と思い込んでいたのは私だけではないだろう。アルツハイマー病も現時点で治療法はない。

ただ症状としての認知症を改善することはできると鴫原医師は力強く語ってくれた。これについてもYouTube講座が公開されているので、ぜひこちらを見て欲しい。


▼認知症はけっこうよくなる 四時間目「認知症はけっこうよくなる」(9分59秒)


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この図の中の「周囲の対応」も、認知症の症状を悪化させる原因のひとつというのは、私自身体感しているところ。

父が他界し、母の認知機能低下が進み、家の中での転倒が繰り返されていた頃、「母の安全のため」と私は母に強く注意ばかりし、朝晩電話しては、エアコンをつけろだ、付き添いなしで勝手に外出するなだのうるさく言ってしまった。口にしちゃいけないとわかりつつ「それ昨日言った」と母の記憶違いなことを責めてしまう。

その後、スマートリモコンやスマートディスプレイなど見守りテックを次々導入し、母の記憶や判断力に頼らなくても大丈夫な体制を整え、私自身もストレスが減ってやさしく対応できるようになったところ、母も穏やかになり、一時のひどい認知症症状は落ち着いた。

今ならわかる。
母の認知症の大きな原因のひとつは、自分であり親子関係だったと。

見守りテック情報館」をリニューアルオープンしたので興味ある方は見てもらいたい。
IT活用導入のメリットとして「見守る側と見守られる側の関係改善」があり、それが両者の精神的な安定にもなるし、さらには認知症の症状改善にもつながる。

順序が前後してしまうが、YouTube講座の一番最初の回も必見だ。


▼認知症はけっこうよくなる 一時間目「脳の健康の秘訣」(7分51秒)



ネットで認知症について学ぶ・知る

他にも認知症について学べるサイトがいろいろある。
・・・と言いつつ、怪しい情報商材も多いので、Twitterなどで流れてくる「認知症が必ず治る方法を教えます」的な話には引っ掛からないようにし、信頼できる情報源かどうか、エビデンスのある話なのかなどしっかり確認する必要がある。

●認知症情報サイト「相談e-65」

このサイトの運営はエーザイ。
最近、アルツハイマー病の治療薬がニュースとなっていた製薬メーカーだ。

●認知症ねっと

認知症に関する専門メディアがこちら。
ニュースやコラムなどの読み物がいろいろ掲載されている。

●認知症|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

厚生労働省のサイトにも認知症に関するページがあり、やはり「早期段階からの対応の重要性」が書かれている。

「新オレンジプラン」は、2015年に策定された国による認知症施策の名前だ。認知症の人が地域で自分らしく暮らせる社会を目指すというもので、認知症理解のための啓発推進や介護する人への支援など多岐にわたる。

そのうちのひとつが「認知症サポーター」。
現在、各市町村が主体で行われているもので、認知症を理解するための研修を受けると「認知症サポーター」となる。

実家がある香取市では、受講したい人3名以上で申込むことができ、私が現在住んでいる横浜市では認定NPO法人市民セクターよこはまが運用し、かなりの頻度で講座が開催されている。

●まちかどケア - 認知症になっても安心して自分らしく暮らせるまちづくり -

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前回紹介したが、私も2ページほど執筆担当した週刊東洋経済12/3特大号「認知症全対策」も、いろいろな角度から書かれた記事がとても参考になりおススメだ。

> 続く

認知症予防のために何ができる?の記事一覧