<青ヶ島2泊3日ひとり旅>船が空を飛ぶ!?まるで要塞みたいな青ヶ島の三宝港の船揚場
青ヶ島ふれあいサウナからの帰り、出張で八丈島から来ている人の車に乗せてもらった。その際、集落とは反対側なんだけど、島で現在唯一稼働している三宝港に立ち寄った。
以前は外輪山を超える急坂ヘアピンカーブ道を通る必要があったが、現在はトンネルが開通しているので楽だ。
そして海沿いに平地が全くない青ヶ島。入江もないため高波の影響をもろに受けてしまい、二本あるうち南側の桟橋は波に飲み込まれっぱなし。
天気はいいが、海のうねりは半端ない。
これじゃ八丈島からの定期船も欠航になるわけだよなと納得した。
ところで上の写真、拡大するとわかると思うのだが、画面左右に鉄塔があり、その間がケーブルでつながれている。
「あれ、船から荷揚げする設備?」
そう質問すると、ちょっとびっくりした顔をされた。
青ヶ島名所として有名なようだ。
「せっかくだからいい所連れて行ってあげよう」
そう言ってトンネルに向かう道とは別の細い坂道に入っていった。
そして気付いた。
この港には船が一隻も停泊していない。
すべてトンネルにつながる高架の道と崖の間にあるのだ。
車が走れるのか不思議な気すらしてしまう急坂を登り、辿り着いた展望スポットには・・・
若くてきれいな女性がひとり、ベンチに横たわり休憩していた。
映画のワンシーンのようなメルヘンな風景。
それにしても車もバイクも停まってなかったので、あの急坂を歩いて登ってきたのだろう。サンダルですごすぎる!
というか、なぜガードレールの外の切り立った崖の上にベンチが!?
いろいろ驚かされることだらけなのだが、怖々と崖下を覗き込んでさらに仰天した。
眼下にはまるで要塞のような船揚場があった。
クレーンを使って、船を高台まで毎回引き揚げているのだ。
船を前後にスライドさせるレールも見える。
こんな設備を持つ三宝港は、「空飛ぶ船」としてテレビでもよく取り上げられるのだとか。
▼青ヶ島 漁船をクレーンで降ろす。
帰宅後、旅行者が撮ったらしいこのYouTube映像を見た。
海上での係留がないため、船底にはフジツボも着いておらずきれい。
興味ある方はこちらの記事に詳しく載っている。
トンネルが開通する前に使われていた道は、いまだかつて見たことがない急な坂だ。
島の運転に慣れた人じゃないと、絶対に途中で立ち往生するだろう。
これだけの角度だと歩いて登るのも相当しんどそうだが、八丈島から船で渡ってくる場合には必ずこの港に着くので、時間があればちょっと頑張って登ってみてもいいだろう。
「tokyo reporter 島旅&山旅」というプロジェクトの取材レポーターとして、「青ヶ島」を二泊三日で旅し、記事を書いています。