Excelの表を一日中にらめ続けている人もいるだろう。来る日も来る日も、パワポ(PowerPoint)で提案書を作っては、ボツになって苦悩している人もいるだろう。
自分も、オフィスソフトなくしては何の仕事もできない人間の一人だ。
で、ExcelもPowerPointもWordやAccessも、まあ、一般ユーザとしては平均並みに使いこなしているのかなと思っていた。多分、このブログを読んでいる人も、だいたい同じような認識だろう。
でも、ちょっと考えて欲しい。
Excelのメニューバー(「ファイル」「編集」・・・など)の中のコマンド、いろいろあるがそのうち何割くらいを使っているだろうか?自分の場合、まず「ファイル」メニューや「編集」メニューあたりはだいたい使ったことがある。でも「ツール」「データ」メニューあたりになると、頻繁に使うコマンドもあれば、そもそもどうやって使うのかわからないコマンドもたくさんある。というか、普段視野から消えちゃっているものが多い。
Excelを最初に使い始めたのは、社会人になったばかりの1994年だから10年ちょい前。その頃は、割とどんな機能があるのか、好奇心のおもむくまま、マニュアルなんかも読みながらあちこちクリックしてみたものだが、そのうちに使う機能は固定化されてきた。
そして、バージョンアップが繰り返され、どんどん新しい機能が追加されていっても、その「差分」を習得することはほとんどないまま、今にいたっている。そう、アプリケーションがバージョンアップしても、自分がバージョンアップしていなかったのだ。
なあんてことを、このムック本を読んで強く感じた。
(ちなみに、この本をくれた方、何だか“もらい逃げ”みたいになっちゃってすみませんでした。このブログを読んではいないと思うけど、一応謝っておこう)
パラパラとめくっているだけでも、なかなか面白い。ざっと見て、1/5くらいは既に知っていること、1/5くらいは知らなかったけど、あんまり自分には関係ないかもしれないこと、そして残りの3/5くらいは・・・
まじ!?何年もの間、自分てば
こんな便利な機能を知らないでいたの!?
くそ〜っ!!!
って感じのこと。
今まで、なんて非効率なことをしていたのか、悔しいキモチすら沸き起こってくる。
例えば、「絶対間違ってはいけないデータは読み上げて校正する」。
もしかすると使ったことないのは自分だけで、
「ええっ?わださん使ったことないの?信じらんない〜」
とか言われちゃうことかもしれないんだけど、Excelって、セルを範囲指定して、「読み上げ」開始ボタンを押すと、ちゃんと読み上げてくれるんですね。知らなかった。例えば、何か紙に書かれた数値データなんかを打ち込んで、それを確認のために照合する時って、紙とディスプレイを交互に見てチェック。途中でどこまでチェックしたかわからなくなって、今度はマウスで位置を確認しながら再チェック・・・なんてことをやっていた。
方法は簡単で、「ツール」メニューから「音声」「読み上げツールバーの表示」を選択すると、「読み上げツールバー」なるかわいいツールバーが登場。そして読み上げたい範囲を指定して開始ボタンを押せば、人工の声が上から下へ、左から右へ、順番にセルの文字や数字を読み上げてくれる。
わお!(←当然だろって思う人も多いかもしれないけど、なにせ初体験だったもんで)
あと、「これは便利。暇な時にやっておこう!」と思ったことのひとつは「株式か 有言 有限か?前か後か?顧客名の入力に迷いをなくす」というもの。
ビジネスで、ある程度かっちりとメールを書くときには、
マイクロソフト株式会社
○○○ 様
有限会社バードハウスの和田です。
お世話になっております。
というように、冒頭に相手の会社名と名前をきちんと挿入するだろう。第三者にCCする場合などにも、相手先の会社名も略さず入れる心配りは大切だ。その時、「株式会社」も省略せずに書くが、よく前株か後株か、わからなくなる。例えば、相手が「マイクロソフトの○○○です」など、株式会社を省略した文章でメールを作成し、しかも署名を見ると、英文になっていたりするような時だ。
そんな場合は、いちいちGoogleで検索したり、名刺管理ファイルを開いたりして確認をするが、正直とても面倒。
じゃあどうすればいいか?
「言語バー」の機能で、社名を登録しちゃえばいい。
ん?そりゃ単語登録くらい知ってるけど、それってかえって面倒じゃない?
取引先を一社ずつ全部入れてくの??
いやいや、一個一個入れてゆく必要はないそうな。
住所録などから社名を抜き出して、よみがなを加えてエクセルファイルを作成し、それをタブ区切りのテキストファイルとして保存し、一括で単語登録できちゃうのだ。こうしておけば、「まいくろそふと」と入力して変換すれば、「マイクロソフト株式会社」となる。もちろん「マイクロソフト」だけにしたいのであれば次の候補にすればいいだけ。
・・・うーむ、知らなかった。
とまあ、こんな内容のことが、「処理能力UP」「伝達能力UP」「作業効率UP」「管理能力UP」の4章、それぞれ25点ずつ紹介されている。
仕事の効率をアップさせたい方、後輩に「そんな無駄なことしてるんじゃない。この機能があるのを知らないのか?」と説教たれてみたい方、パソコンが苦手なかわいい女性社員に「すごいですね!」と、キラキラ尊敬のまなざしで見つめられたい方、買いだ。
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