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書き出すことで日々の生活も変わる〜藍玉著「まずは、書いてみる」

今日は1月31日。
まだ始まったばかりの2017年だが、すでに12分の1が終わろうとしている。いや正確にはもう終わっているか、30日時点で。

これを12回繰り返せば一年だし、それを12回繰り返せばまた酉年。
40を過ぎるとそんな時間の有限さをひしひしと感じてしまうものだ。

人は不思議なもの。
時間がたくさんある時には何から始めていいかわからなくなる。
残り時間が限られると、焦燥感から今何をすべきなのか悩み、動けなくなる。

やりたいことが見つからなければ自信をなくし、
やりたいことだらけだと時間の足りなさを嘆く。

憂鬱なタスクが目の前にあるとそればかりじっと眺めてしまい、
自分の人生に大きな影響を与える重要マターからは何故だか目を背ける。

「このままじゃ駄目だ~!」

と思っている人がいたら、ひとつの解決策を提案してくれるかもしれない本を推薦したい。


まずは、書いてみる [時間][アイデア][やりたいこと]がどんどん湧き出すメモの習慣
藍玉著(2017年1月12日発売)

サイト運営を通じて15年以上のお付き合いがある方で、今回出版社の編集担当者から献本をいただいた。「手帳ライフ研究家」という肩書もある藍玉さんなので、てっきり「手帳本」かと思っていたら違った。

手帳でもいいし、ノートやメモ帳でもいい。
そして本で紹介されているのは「紙ベース」の手帳・ノート活用アイディアだが、実際の内容は「紙派」でなく「デジタル派」にとっても役立つことが大半だ。

自分は「紙ベースの手帳」「デジタルノート(Evernote)」を併用しており、むしろ後者のウエイトのほうが高い人間だが、そんな人でもヒントはたくさん得られる。

なぜ「書いてみる」ことが重要なのか。

特に、大きなハッキリした予定や目標ではなく、ふと思いついたアイデア、思いつきレベルのしたいこと、行きたい場所、みたいな小さなものは、書いておかなければ泡のように消えていってしまいます。

本当にその通りだと思う。
泡のような小さなことも、積みあがれば大きい。
いやむしろ人生を豊かにしてくれること、好奇心を満たしてくれることなんてほとんどが、泡のように小さなことだったりもする。そしてちょっとしたアイデアを膨らませてこそ、そこに大きな発見と人生の突破口があるものだ。

私が本格的に手帳を使うようになったのは11年前のこと。
その時も実は、藍玉さんに影響を受けている。

●来年の手帳を買いました 〜 フランクリン・プランナー

それから、フランクリン・プランナー関連のセミナーを受けにいったりもし、5~6年フランクリン・プランナーを使った後は定番の高橋手帳に鞍替えし、そしてデジタルノートの「Evernote」を使ってのタスク・目標管理をするようになった。
そんな変遷はあれど、自分にとってここ11年変わらないのは

「考えて書き出したものが日々の生活と人生のベクトルの主軸」

だということだ。
書き出すことをしていなかった時、いったいどうやって日々過ごしていたのか、想像ができなくなっているほど。まあ30代まではそれなり記憶力もあったので、頭の中にメモしておけたのかもしれないけどね。

書き出すという行為自体は非常にシンプルなものだが、そこから先は「経験とノウハウ」がモノをいう世界。
どう書き出し、さらに実行へと移すか。
そして「何を」書き出すか。

例えば上のように「2時間あったらしたいことリスト」を作っておくなんていうのも面白いだろう。自分のようにデジタルノート派なら、「やりたいことリスト」を、必要見積もり時間や難易度などでさらに分類しておくという方法もある。

ちょっとしたヒントで、「メモ」のストレスが大幅軽減し、不便解消されることは結構ある。

本書で得られる最大のメリットはそこだろう。
著者の藍玉さん自身のTIPSはもちろん、ネットでつながった「手帳友達」達が編み出したさまざまなテクニックが紹介されている。

よくあるビジネスパーソンのための手帳活用術本と違うのは、必ずしも「仕事」「自己啓発・スキルアップ」関連だけではないことだ。手帳友達の大半が女性なこともあり「楽しくなる」「癒し」「毎日の着回しが楽になる」など、ほんわかした内容のものも多い。意外とこれら、男性にとっても新鮮なヒントになるんじゃないだろうか。

本書内にはフルカラーでたくさんの、実際の手書き手帳・ノートの写真が盛り込まれている。他人の手帳やノートを覗き見する機会というのは、意外とあるようでない。

カラーペンの使い方も「文字を書くときに色分けする」という発想しかなかったが、サンプルで紹介されていたものは、文字自体は黒いペンで書き、その頭に色ペンで小さなマークを付けているものだった。これなら読みやすいしわかりやすい。テキストの下に三色ペンでラインを引くなんて言うのもありだろう。発想が広がる。

縦長の方眼ノートを横にして活用する方法にも非常に興味がわいた。
たったそれだけのことで、使い方のバリエーションはぐんと変わる。左半分には目標を、右半分にはそのための具体的な方法を書き出してみるというのもありだろう。あるいは進捗管理に使ってもいい。

自分は今年から、久しぶりに手帳の種類を変え、活用法を少しアップデートした。
Evernote比率が高まって紙の手帳活用が少々中途半端になっていたので、役割分担を明確にし、目標・タスク管理はEvernoteで、そしてスケジュール管理と日々の振り返りを紙の手帳のミッションとした。

手帳は「日誌」に近いものとなり、今まさに試行錯誤中。
この本を読んでまだ2週間だが、そこで得られたヒントもさっそく導入し、早くもいろいろ効果を感じている。

たとえば「年間目標」と「月間タスク」。
毎年書いて満足して終わりになっていたが、今は毎朝必ず目を通してから一日の作業計画を立てるようになった。これは毎日のタスクを同じページで管理するようになったからだ。分けるのではなく、同時に視野に入るようにしておくことが大事な場合もある。

達成できたことも記録するようになった。

手帳の見返しも頻繁に行うようになった。
見開き一週間なので、週末には7日分の「日誌」を読み返し、だらけてしまった日・集中できた日、運動量や活動内容についてもどうだったかしばし手帳と向き合い、反省点が多い場合は「来週こそ!」とリベンジ意欲を高めた。

おかげで、1月はいくつかのサイトのリニューアルに着手でき、年間目標実現に向けての準備も今のところ着実。あとはもう少し、メリハリある手帳・ノートになるよう、付箋やカラーペンなどの活用も導入できたらなと思う。

早くも1か月が終わってしまった2017年だが、まだ残り11か月もある。
もし時間活用・目標タスク管理方法でヒントを探しているのであれば、この本ぜひ覗いてみてほしい。


まずは、書いてみる [時間][アイデア][やりたいこと]がどんどん湧き出すメモの習慣
藍玉著(2017年1月12日発売)

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