2018年は「チェコへ行こう!」~建国100周年・プラハの春から50周年で記念イベントも目白押し!
ヨーロッパの中央に位置し、奥深い歴史と文化そして豊かな自然に恵まれた国──チェコ。
映画のワンシーンに飛び込んだかのような石畳のプラハ旧市街。そして精緻な美しさで世界遺産にも登録されている庭園群、バラエティに富む城の数々。
「いつか訪れたい国」
の筆頭にあげている方もいると思うが、
行くなら今年、2018年がおススメだ。
- 1918年・・・チェコスロバキア共和国の独立を宣言
- 1968年・・・プラハの春
- 2018年・・・チェコスロバキア建国100周年
ヨーロッパの文化の中心地のひとつとして発展をしながらも、ドイツ、オーストリア・ハンガリー帝国、第二次世界大戦後はソ連と周辺の大国の支配下・強い影響下のもと翻弄され続けてきた歴史をもつチェコ。
民族主義の高まりの中、オーストリア・ハンガリー帝国から独立を果たした1918年、そして冷戦の最中に自由と民主化を求めて人々が立ち上がったプラハの春の1968年は、チェコにとって何よりエポックメイキングな出来事だった。
そんなわけで今年2018年には、チェコ国内の各都市さらには日本国内でも、様々な記念イベントや活動が行われる。昨夜、チェコ大使館に隣接された「チェコセンター」でその発表プレゼンがあったので、一部をご紹介しよう。
↑チャーミングな笑顔のチェコ共和国駐日特命全権大使トマーシュ・ドゥプ氏
ところでチェコってどんな国?
・・・とその前に。
簡単にチェコの紹介をば。
チェコはヨーロッパの中心部に位置し、北東にドイツ、北西にポーランド。そして南側をオーストリア、スロバキアの2か国と国境を接している内陸の国だ。
私世代だとつい「チェコスロバキア」と言ってしまうが、1993年にスロバキアが分離独立し、現在は「チェコ共和国」となっている。
国土面積は日本の約1/5で、北海道よりひとまわり小さいほど。
また人口は1,000万人で東京都より少ない。
日本人観光客の平均滞在日数は約3日とのことだが、実際1週間もあれば主要観光地は一通りまわれるほどのサイズだ。
でもその中身は濃密ぎっしり。
世界遺産の数は12か所、城は2,000か所を越え、現在世界でもっともメジャーなピルスナータイプのビールが誕生した地でもあり、またモラヴィア地方はワインの名産地でもある。
温泉や多数の自然保護地域もあり、庭園に人形劇、古典&現代アートに音楽と様々な楽しみ方がある、バラエティに富んだ見所満載の国だ。
特に石畳が延々と続く都市旧市街の風景は圧巻。
興味ある方は、昨年2017年に私がチェコをまわった時の旅行記も観ていただけたら。
チェコ第2の都市ブルノで記念イベント開催
日本人によく知られているチェコの都市と言えば首都プラハだが、もうひとつブルノも魅力と活気に満ちた街。
ブルノでは、2018年5月26日から6月17日にかけ「RE:PUBLIC1918-2018」というイベントが開催される。バレエ公演にスラブ叙事詩の展示など。グランドオープニングとして花火の打ち上げもあるという。
そしてこちらは毎年ブルノで開催されている花火の祭典「イグニス・ブルネンシス」。
水上に次々あがる打ち上げ花火を会場に響き渡る音楽が盛り上げ、日本の夏の花火大会とはまた違う華やかさがある。
今年は建国100周年がテーマ。
コンペティションもあり、その日程も発表されている。古い名城の上に巨大な花火が打ち上げられる風景は一体どんななのだろう。非常に気になる。
ミクロフのぶどう収穫祭ではこの時期限定の発酵途中ワインも
ぶどう畑がどこまでも続くのどかな風景が楽しめるミクロフ。ここでは南モラヴィア地方最大のぶどう収穫祭が9月に開催される。
発酵途中のワイン「ブルチャーク」はこの時期でしか体験できない貴重な味わいとのこと。
ブルチャークは発酵途中のぶどうの絞り汁のことで、ワインになる少し手前の飲み物です。味は濃厚のぶどうジュースのようで甘くて美味しくとても飲みやすいです。見た目はワインとは違って濁っていて、本当にぶどうジュースといった感じです。とは言え、アルコールは十分に含まれているので、調子よく飲んでいるとすっかり酔っ払ってしまいます。
●チェコの秋の味覚・ワイン祭りとブルチャーク|イベント海外旅住navi ~ワールドライフレポート~
プラハでは6年に1度開催の「ソコル祭典」
そして日本人、特に女性に大人気の古都プラハでは、6年に1度の「ソコル祭典」が開催される。ミュシャ(アルフォンス・ムハ)がかつてポスターを手掛けたこともあるこの祭典は、チェコ国内から15,000人、海外から2,500人がパフォーマンスに参加する大規模なもので、マスゲーム、パレード、そして展覧会など。
日本では知られていないそうなので、興味ある方は公式サイトを要チェック。プラハ以外の都市でも開催される。
●ソコル祭典
●ソコル (運動協会) - Wikipedia
●YouTube動画
プルゼニュではピルスナーフェストも
ピルスナービール誕生の地・プルゼニュで気になるのはやはりビールの祭典。
10月6日はピルスナー・ウルケル醸造所と市内歴史地区にて「ピルスナー・フェスト」が開催される。
また独立記念日である10月28日までの3日間にはストリートフードフェスティバルも。第一共和国時代の味が楽しめるそう。
一般の人も気軽に参加し楽しめる「カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭」
温泉療養地であるカルロヴィ・ヴァリで6月下旬から7月にかけて開かれる国際映画祭は、カンヌやベルリン国際映画祭と同じカテゴリーAに属する権威あるもの。10月には世界で最も古い国際旅行映画祭も。
●The Karlovy Vary International Film Festival
●Tourfilm-The 51st International Tourism Film Festival
ここの温泉はヨーロッパでも有名で、ドイツからも国境を越えて多くの人が訪れ長期滞在する場所。「飲泉」しながら市内を散策する楽しみ方は日本では体験できないものだ。
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上記で紹介したのはごく一部。
他にも多数のイベントが開催される。
例えばプラハでは、チェコスロバキア建国100周年祝賀コンサートなど。
「残念ながら今年チェコに行くのは難しい」
という方は、日本国内の観光イベントでチェコ体験しよう。
チェコ政府観光局がチェコ建国100周年に絡んだ催しの紹介などを行っていくそう。今時点で予定が決まっているのは以下の通り。
今後さらに具体的かつ詳細な情報も発表されていくと思う。
チェコ旅行あるいは日本国内でのチェコ関連イベントについて関心をお持ちの方がいたら、公式サイトやFacebookページをチェックしておこう。
●チェコ政府観光局公式サイト
●チェコ政府観光局公式Facebookページ「チェコへ行こう」
また、今回初めて施設内に入ったが、東京・広尾のチェコ大使館に隣接する「チェコセンター」では、チェコ語講座、月に一回の映画上映会、マリオネット体験など、チェコ文化を実際に体験できる様々なプログラムを提供している。
4月からはチェコ100年の歴史を紹介する常設展示が始まる。
直近では、1月29日から2月28日にかけて「チェコ・コミックの100年~歴史の中のコミック・コミックの中の歴史」展。
入場は無料。
残念ながら平日10時~17時なので、仕事休みの時でないと行きにくいのだが、興味ある方は是非。2月16日(月)は19:00から映画上映会も行われる。
●「チェコ・コミックの100年~歴史の中のコミック・コミックの中の歴史」展(1/29~2/28、チェコセンター展示室) - 東京
普段触れることがない中央チェコの奥深い文化に接し、体験できる貴重な機会。
東京&近隣在住の方はぜひ。
そうしたチェコセンターでのイベントに数多く参加しレポートしてきた「日曜アーティストの工房」運営のTomakiさんは、昨日はマリオネット作りプログラムに挑戦。まるで命宿っているかのような柔らかい脚の動きを見せる人形を見事作り上げていた。
ちなみにこの後、「チェコ親善アンバサダー2018」の認証式があり、私も認定してもらった。
実はキャンペーンに応募して当選したというだけなのだが、いい機会なので「チェコ旅行情報館」を一日も早く完成し、自分が昨年体験したチェコの魅力をもっともっと広めていけたらと思う。
そしてチェコ大使館専属シェフの料理、そしてピスルナー・ウルケルにチェコワインは美味しかった!
いつまでも後をひく美味しさのスヴィーチコヴァーを食べながら思った。
またチェコに行きたい♪