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知床羅臼体験&知床岬クリーン作戦(7)知床岬に遂に上陸!絶景&ゴミ堆積の現実そしてビーチクリーン活動(前編)

いよいよ今回のツアーのハイライト、知床岬クリーン作戦の当日だ。
雲が厚く垂れこめ、風が結構ある。山の上のほうでは雪も降っているという。

知床岬に至る車道はないため、いつもは観光船としてホエールウォッチング客を乗せているアルランIII世に乗って岬を回り込み、北側の文吉湾という小さな入り江に着岸し上陸する予定だ。

普段は羅臼漁協が定置網の基地として使っている港とのこと。

ただその手前の知床岬沖は海流がぶつかり三角波も発生し、日本丸船長も引き返したいと言った場所なんだとか。状況によっては岬を回り込む前に引き返して中止となる可能性もあると説明を受けた。

道中いろいろな話を聞かせてくれた酒井さん。
羅臼との付き合いは非常に長く、今回の知床岬クリーン作戦を主催するNPO法人しれとこラ・ウシの東京事務局も担っている方だ。

過去の知床岬クリーン作戦でも一度、行ったはいいが風が強まり帰途困難となり、知床半島北側のウトロの港に向かい、参加者はそこから陸路で羅臼に戻ったこともあるのだという。

片道2時間ほど。
デッキに出ると、厚い雲の隙間から光が差し込んだ場所の海面が輝いていて幻想的だ。

羅臼灯台のあたりは道がまだあり、昨年自分が宿泊した「民宿熊の入った家」はこの先にある。ただ道がトンネルになっているため地上だとこの灯台の存在自体に気付かなかったりする。海上からだとまた違った風景が見えるものだ。

といっても、風強いし波もかなりあって濡れてしまうので、片道2時間の行程の大半を船室で過ごした。
同じツアーに参加していたメディアの方がアクションカメラ「GoPRO」を船内にあったほうきの柄に取り付けていた。一脚持参したかったが、サミットで羽田空港の手荷物検査も混みそうなのでやめたのだとか。ポール取付けアクセサリーがあれば、現地にある棒状の物を一脚替わりにできるのだなと、ひとつ勉強になった。

今回のツアーはシャチ大群と言い天候といいラッキーなことが多かったが、知床岬に向かう途中でも幸運に恵まれた。

なんとナガスクジラに遭遇したのだ。
場所は、羅臼側の車道が行き止まりとなる相泊温泉のあたりから3マイルほどの距離。潮を吹く姿がかなり近くで見えた。

ホエールウォッチングのシーズンはちょうど今。

日本各地でホエールウォッチングできる場所があるが、ここ知床半島の羅臼は100%にかなり近い確率で見ることができるという。少なくとも2日間あれば確実に見れるだろうと、30年近く羅臼に通っている酒井さん談。

車道も集落もないのが納得だ。
山はかなりの傾斜でそのまま海に潜りこんでおり、海岸線にも平地はほとんどない。たまに建造物らしきものが見えるのはおそらく、定置網関連の漁業施設なのだろう。

途中、名前忘れてしまったが入り組んだ海岸線が美しい入り江も立ち寄ってくれた。ほぼ垂直に切り立つ岩の崖。恐らく冬は相当強い風も吹くのだろうが、上のほうには木も生えていた。たくましい。

▼知床岬沖(31秒)

ちなみにその後は、波も風も強く、デッキではしっかり捕まっていないと身体が持っていかれそうになるほど。操船スタッフにも船室に入っているように言われた。

そして船酔いになる人もおらず、無事文吉湾に到着し、上陸した。

ここから海沿いを歩いてゆく。
世界自然遺産にもなっている国立公園ゆえ、生態系に影響を与えないよう海沿いの岩場を歩き、危険でどうしても無理な場所だけ斜面を登って高台を進むことになっている。

そして入り江などのゴミ堆積状況を調査しながら知床岬の先端部まで行き、再び戻ってくる行程だ。
海の中も歩けるよう全員ひざ丈の頑丈な長靴着用。

ちなみにここ知床半島の先端部は、動力船による上陸が禁止されている場所。
観光船も沖を航行して海上から断崖絶壁の岬を見るだけとなる。今回はビーチクリーン目的ということで許可をもらって上陸しており、非常に貴重な機会だ。

この知床岬クリーン作戦は、私が参加した5月29日を皮切りに年内10回開催される。

●NPO法人しれとこラ・ウシの活動内容~知床岬クリーン作戦(2016)
●まるみからのお知らせ

朝から夕方16時くらいまでの1日がかりの活動です。船をチャーターしますので、おひとりさま15000円(税別)の参加料を頂戴しております。(昼食、軍手、傷害保険料込)参加料込みのまるみ宿泊プランも検討しております。学-生の方など無償で協力していただけるボランティアの方も募集しております。

船をチャーターしガソリン代もかかるので参加料が必要となるが、通常の観光では上陸が許可されない知床半島の先端部に行けるチャンスでもある。次回は6月5日でその次が6/12。興味ある方は是非。

そして記事がちょっと長くなりすぎたので、続きはまた後半で。

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