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知床羅臼体験&知床岬クリーン作戦(4)オンコの巨木が林立する公園跡地

オンコの木。
これは北海道から北東北にかけての方言だそうで、正式名称はイチイ。

オジギソウのような付き方の細い葉で、赤い実がなる木だ。
子供の頃はその実を採って集めて遊んでいたこともある。

でもね・・・

私の知ってる木はこんなデカくなかったよ!!!

育つとこんなサイズになるとは知らなんだ!!!
北海道だから?

ここは数年前まで公園として管理されていた場所だそうだが、今は入り口も木製の階段も肩までの笹に覆われ影も形もなくなっている。

ここも、まるみご主人の案内でやってきた。
ツアー一行の中に京都の有名な作庭家の方がいて、その人にここの木を見せたいということだった。

公園だった名残が点在する。
わずか数年で、こんな風に自然に飲み込まれてしまうのは、知床半島の環境ゆえでもあるのだろう。

樹齢も相当なオンコの巨木が、この公園内には多数ある。
なんでも樹齢1000年を超すオンコもあるそう。

ただし、うろもかなりできてしまっており、折れているものも。
根も死んでしまっている場所が多いそうだ。

ちなみに樹脂製のネットで囲まれているのは鹿対策とのこと。
知床半島は鹿大繁殖で駆除も行われている。
今はかなり数が減ったそうだが、数年前までは羅臼市街地の道路でも大量の鹿がうろついていたんだとか。

そんな公園跡地。
何があるというわけではなく、しかもこの時期はブヨとの戦いにもなってしまうのだが、オンコの巨木は見に来る価値ありだ。

成人男性3人で手をつなぎやっと幹を囲める太さのオンコの木は雄々しい。
葉が密集した木の下には大きな木陰ができており、公園だった時はここで昼寝をしていた人もいたんじゃないだろうか。

そしてよく見ると・・・

オンコの枝から、ヒゲのようなものが多数垂れ下がっているの、わかるだろうか。ふわふわした、こんもりした、風で揺らめくもの。

これはオンコに寄生するサルオガセ。
いや、寄生といっては失礼か。

実は樹皮についてはいるが、木から栄養分を吸い取ることはなく、
空気中の水分を吸収して光合成で生きる地衣類。藻の一種なんだとか。

増えすぎてしまえば木に害があるかもだが、この大きな木にびっしりサルオガセがぶら下がって風に揺らめいている風景は、どこか現実離れしており幻想的でもある。

<追記>

●大自然の中に立つ巨木!北海道知床・羅臼「幌萌オンコ公園」

ここに詳しい解説が載っていた。
正式名称は「幌萌オンコ公園」。

記事作成は2014年となっているが、この時点ではまだ、入口や階段は草に覆われてはいなかったんだろうか。
もしくは夏になると公園入口や階段あたりの草刈りが行われるのかな。

場所は、Google地図で「らうす峠茶屋」とある、オートキャンプ場などがあるエリアから国道335号(国後国道)を挟んだ反対側のようだ。行ってみたい方は、羅臼の宿まるみご主人に場所と行き方と状況を聞いてもらえたらいいかと思う。

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