旅行会社が立ち並ぶエリアを歩き回ったが、ギリシャ行き航空チケットの購入うまくいかず。
暑さダメージも加わり「ボクラ、インシャーアッラー」(明日はなんとかなるさ)とエジプト人的につぶやきながら歩いていたら、ビルの谷間に、沈みかけの夕日が見えた。
ファイト一発!
沈む前にナイル河岸に辿り着くぞ!!!
・・・と、めちゃめちゃ頑張ったものの、
間に合わなかった(涙)
道路横断感覚をまだ取り戻していない自分には、車通りの多いラムセス通りやタハリールのバス乗り場を「車に轢かれず」「オートバイにはねられず」渡り切るのは至難の業。予想外に手間取ってしまった。
ま、沈んだ後の夕焼けだってきれいさ!と嘯きながら、
河岸のカップル達をまねて、柵にもたれかかって下を見下ろすと・・・
川面にはたくさんのボート。
しかも、写真には写っていないが、緑や赤・青の度派手なイルミネーションで飾りつけされている。
そして同じく写真では伝わらないと思うが、
ノリノリのビートがきいたアラブ・ポップをがんがん大音量でかけている。
日本で言うと、角を曲がったら、いきなりそこで夏祭りをやっていた的な感じ。
カップルや家族連れなど、結構たくさん人が乗っている。
ナイル川で夕涼みって感じだろうか。
乗ってみたい・・・!
少し歩くと、もう少し大きな船が停泊していた。
浅草などからでている、隅田川遊覧船をひとまわり小さくした大きさだ。
チケットどこで買うんだろう?
予約制だろうか?
いくらなんだろう?
いつもだと、意外に小心者の自分。
悩んだ末、写真だけ撮って帰ってきちゃうことも多いのだが、勇気を出して降りてみた。
チケットは、船と陸地をつなぐ桟橋で、「ただ、だべっておしゃべりしているだけ」としか見えなかったおじさん達が売っていた。
「これいくら?」
「7£」
「え?7£?」
「1時間7£だ」
今の相場で1£は約20円だから、約140円。安っ!
ああ、躊躇して引き返さなくてよかった~!
なかも、隅田川周遊船と似たような作り。
(残念ながら、地ビールは売ってないけど)
せっかくだから、ナイル川の風にあたらなくちゃ!とデッキにあがる。
既に日は沈んでいるので刺すような暑さはないものの、空気そのものがまだ熱をおびている。
それでも川面を吹く風は気持ちいい。
気になったのはここ。
デッキ先頭の、少し高くなったところ。
本来は座席じゃないが、
カップルが何組か、間隔あけて座っている。
カップルいちゃいちゃ席か。
自分がひとりで座っても許されるものか・・・空気的にはNGかなあ。
・・・と一瞬躊躇したけど、
まあ、外国人旅行者なのでKYでもいいでしょ。
エジプト人は基本的にすごく寛容だし♪
カップルは、顔10cmくらいまで近づけて、ひたすらひたすら愛を囁き続けている様子。ナイル川周辺は、恋人たちの聖地か。
夕暮れ風景は・・・
出発を待っている間に、夜景に。
まったく確認せず乗り込んだ自分が悪いんだけど、出発まで40分近くが経過した。
あまりに長すぎ「もしかしてこの船は、単なる停泊船だから7£だったのか?」と疑い始めたほど。
暗くて全く写ってないけど、
船内まわってきたおじさんから紅茶も購入。
「砂糖はどうする?」
「砂糖は・・・いっぱい!」(←砂糖多めという表現を忘れた)
「えええ!?なんてこった、いっぱいだって~!?」
「ははは。二杯で」
「了解」
何気ない会話も、なにか楽しい雰囲気にしてくれるのが陽気なエジプシャン。
ツアー参加者の人も、お店やホテルでのエジプト人の陽気さがすごくよかったと話していた。
チケットを買っても、受け取ろうとするとその瞬間に手をひっこめて、こっちがびっくりした顔をすると、わざわざ左手に持ち替えて、にやり笑って差し出す。
いちいち笑いをとろうとするところが、
ちょっと関西的。
気づくと、家族連れ・カップルでデッキはにぎわっていた。
そして動き出すと、音楽がこれまたにぎやか。
ちっちゃな子供が二人、音楽に合わせて踊りだす。
小学4年生くらいのお姉ちゃんが、3,4歳の男の子に踊れ踊れとけしかけて、男の子が、両手を広げ、ちゃんと腰も使って踊っている。
見ているだけでかわいい。
船は下流のほうに向かってずっと進んだ。
自分の知らない高層ビルがいくつか建っていた。
時間あったら、あとで近くまで行ってみよう。
ナイル川の上を静かにゆっくり進んでいく。
ノリノリのポップを聞きながら、風に当たりながら、甘い紅茶を飲みながら、目の前でさらに接近戦になってゆくカップルを横目で眺めつつ、
まったり~!
いやー、合計9£(約180円)で楽しませてもらいました。
岸に戻って歩いていると、
カップルに声をかけて何かを勧誘している人の姿。
よく見ると、川面に近いところに一列に椅子が並んでいる。
どうやら、その場所貸しビジネスみたいだ。
こっちの、小さくて賑やかなボートは、
さらに値段安いらしい(客引きには2£と言われた)
いつかまた乗ってみたい。