いまや、旅先でも結婚式でもないのに、日常生活の中でデジカメや携帯電話のカメラのシャッターボタンを押しまくる時代。友達と入ったカフェのケーキが芸術的で思わず「カシャ」。通勤途中の桜の蕾が膨らんでいたので「カシャ」。
気づけば実にさまざまなものを撮り続けている。
うまく撮れれば幸せ気分だ。
「でもなんか今ひとつなんだよね」
という人、この本を見かけたらぜひ中を見てほしい。
中規模以上の本屋さんなら、もう店頭に並んでいるかもしれない。
新・デジカメ写真術 ~ベストショットが撮れる47のシーン別アイディア集~ | |
瀬川 陣市 インプレスジャパン 2008-03-14 売り上げランキング : 1532 おすすめ平均 撮りたいシーンのノウハウ辞典 撮りたい写真を撮るためのテクがうれしい Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ひと通り目を通したら、
きっと何かが変わる気がする。
「ねえねえ、見て!見て! これよく撮れてない!?」
「わー、うん!いいよ~これ~!」
「でっしょ~♪」
撮ったその場で、つい人に自慢したくなるかも。
この本がユニークなのは、
写真撮影方法の基本をいちからじっくり丁寧に解説している本。
・・・じゃないこと。
ベストショットが撮れる47のシーン別アイディア集
もっとすごく実践的な内容だ。
頭から順番に読んで学ぶ本ではなく、今の自分の必要な部分、明日のイベント用に知っておきたい撮影テクニックや知識を、ピンポイント&手っ取り早く得られる、まさに「アイディア集」だ。
いろいろ、日常生活の中や特別なイベントなどで「デジカメ写真撮影」するシーンを47個をリストアップして、それぞれのシーンで、どんなショットを撮ると面白いか、露出やホワイトバランスをどうすると効果的かなど、実例付きのわかりやすいポイント解説がある。
中を見てみよう。
たとえばこんな感じ。
これは「クリスマス」というシーン。
クリスマスを連想させる色や雰囲気は何でしょうか?色であれば赤や緑、雰囲気であれば、ライトアップされている綿毛かもしれません。
クリスマスと言うと、つい「クリスマスツリーを撮る」などワンパターンな発想しかでてこなくなってしまうのが素人の自分達だが、ここに事例として紹介されている写真を見れば、確かにこれだけでクリスマスの雰囲気たっぷりの一枚になるんだなあと。しかも、すごく格好いい。
このテクニック、特に
「ブログやってる人に必要」
じゃないだろうか。
テキストだけの記事でももちろんいいけど、何か本文に絡めた写真が一枚でも挿入されているとブログの雰囲気はがらり変わる。この左ページみたいな写真を「素材」として撮りためておけば、いざという時にすぐ記事に挿入して使える。
前に瀬川氏が何かの時に話していたんだけど、クリスマスギフト用の柄の赤と緑の包装用リボンでもいいそうだ。それを松ぼっくりとか何か小物と一緒に置いて接写すれば、クリスマスの演出になる。
著者の瀬川氏は、MONO-PORTALの写真撮影講座の講師をお願いしたこともある方。その時にたくさんあった話の中で、自分が最も印象深かったのは、紅葉撮影のテクニックだった。
一様に「紅葉」といっても、赤い紅葉もあれば黄色く輝くイチョウの葉もある。
その撮り方は同じではないという。
赤みを強調したいのであれば「マイナス補正」を、銀杏のような黄色なら「プラス補正」をかけていくといいでしょう。
ここで「マイナス補正」「プラス補正」とあるのは、露出補正のこと。
デジカメは何も設定しないオートで撮影している人が圧倒的に多いと思うけど、たいていのデジカメは、ちょっとした操作で簡単に露出補正・ホワイトバランスの調整ができるようになっている。
ひと手間かけていじるだけで、みちがえるように写真は変わる。
しかし。
「操作方法はわかったけど、どんなシーンでどう調整すればいいの?」
肝心のこれがわからないと「知っているけど使えない」機能になってしまう。
写真撮影の入門書を読めば、露出補正がなんなのか、ホワイトバランスがなんなのかはわかるが、今ひとつ、個々の撮影シーンでどうすればいいのか、ぴんとこない。
この本は、この点がすごい。
と~にかくシンプルにポイントがまとめられていて、具体的だ。
雪による反射が強いときはプラス補正
↑いやもちろん、カメラ詳しい人には「普通ジャン。何そんなわざわざ引用してるの?」と思うかもしれない。でも、自分ら素人には、「へー、そうなんだ」ということだらけなのだ。
そしてちゃんと、オート露出で撮って少し暗めになった雪だるまの写真、露出をプラス補正して雪の白さが引き立った写真2枚が並べられている。その違いは一目瞭然。
これからのシーズンなら「桜」撮影テクニックも役立つだろう。
お子さんがいる方なら、誕生会でローソクの明かりを活かした写真を撮るテクニック、一度しかない入学式の思い出をしっかり焼き付けることができる写真の撮り方なども必読だ。
ここで一個だけ自慢♪
この本に、実は自分(わだ)も“モデル”として登場している。
(それで出版社から献本いただきました)
( ̄ー ̄)ニヤリッ
どこかというと「仕事編」。
デジカメは趣味としてだけでなく、
仕事のツールとしても活躍します。講演会やインタビューなどの
本格的な撮影からちょっと意外な使い方まで、
実用的な活用術を見ていきましょう。
具体的にどのシーンに登場しているかというと・・・
「講演会~イベントの盛況ぶりやライブ感を演出」
・・・ではなく(ここに登場するのは笠井さん)。
「研修~参加者の熱意や成果を伝える」
・・・でもなく(ここに登場するのはサハラさん)。
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驚くなかれ。
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「飲み会」
ほろ酔い加減がちょうどいい
おいおい、これのどこが「仕事」なんだ!!!???
(乾杯のシーンなのに、既にほろ酔い以上な感じだし)
(しかもこの時自分、酔いつぶれたし)
(二次会の途中で本当にやばくなって、先に帰宅したし)
(しかも電車降りそびれて、常磐線に乗ったまま遠くにいっちゃったし・・・)
すべての原因は、「インプレスの本で必要だから」とか言って、
ピッチャー飲みさせた
「著者(瀬川氏)の責任」
だと思うぞ。
(いや、自分のせいか・・・お馬鹿だ・・・)
(本当に飲み干したのもどうかと思うが)
ちょっと話がそれちゃったけど、
実用的な47シーンごとの撮影テクニックをわかりやすく教えてくれる実例写真満載&オールカラーの贅沢な一冊、どこかで見かけたら、ぜひ手にとってみよう。
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