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北京開催「サンフレッチェ広島 vs 北京国安戦」観戦

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特にサッカーファンというわけでもないんだけど、海外で対日本戦を見るのも面白いかなと思い、ネットでチケット購入し、AFCチャンピオンズリーグの試合を見に行ってきた。

●サンフレッチェ広島「3月13日(水)ACL第2節vs.北京国安についてのご案内」

サンフレッチェ広島を応援する方々は観戦チケットを個人で購入することはできません。また、スタジアムへの入場も一度にまとまって入場しなければなりません。

場所が北京。しかも全人代真っ最中という時期でもあり、日本人が観戦する場合は団体かつバスで会場入りするよう公安の指示があったそう。まあそりゃそうだよね。横断幕やトランペットなどの持込みにも制限がかかっていた。

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集合は日本大使館にも近い漁陽飯店というホテル。
ここでチケットとサンフレッチェ広島のタオルを受け取り、2台用意されているバスに乗り込んだ。

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この時点で既に警備の警察パトカーが、バス横に5台、前後の少し離れた場所にも数台ずつ固まって停車し、警官の数もかなりのもの。

仕方ないんだけど、なんだかすみません・・・と言いたくなる感じ。

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ホテルからバスで10分ほどの工人体育館に到着すると、さらにすごいことに。普通に中国で暮らしていても、ここまでの警備体制は見る機会がない。

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大使館の人の話では、軍と警察で3500人の警備体制なのだとか。

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日本の旅行会社が企画するバスツアー(といっても集合場所からスタジアムまでの往復バスツアーで4,000円のもの)は定員20名だったが、実際には関係者含め70名ほどだった。

サンフレッチェ広島のサポーターが別枠だったり、北京在住者用の枠などもあったのかなと思う。圧倒的にサンフレッチェ広島サポーターで、バスの中では生まれて初めて、広島弁混じりでの会話を生で聞いた(不慣れな関東ものにはやっぱりちょっと迫力ありますね・・・)。

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中国人の一般観戦客も同じなんだけど、荷物検査が結構細かく行われ、ボールペンなども持込みも禁止となった。といってもバッグのポケットに入れていたペンはダメと言われなかったので、割と適当かな。

ペットボトルの飲み物など、スタジアムに投げ込めるものも禁止。

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19時半キックオフなので、17時過ぎについた時にはまだ誰もおらず。もともと陸上競技場だったが、北京オリンピックで新しい競技場ができたため、ここはサッカー場に作り変えられたのだという。

日本人は、南側の青い席。
数百席分ありかなり広々。

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青い席エリアの途中に仕切りがあり、その奥の青い部分と黄色の席の半分くらいまでが緩衝地帯になっていた。

動員されている軍人さんが仕切り両脇に座っているが、ここだけでなく一般席でも、一定間隔ごとに同様に縦に並んで座っている。

キックオフはまだまだ先なのに、身じろぎもせずまっすぐ前を見ている。大変だなあ・・・。何か突発的な事件が起こらなければ座っているだけだし、サッカー観戦もできるので、美味しい任務なのかもしれないけど。

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反対側も同じく。
日本人エリアにはいなかったけど、一般席は最前列もすべて軍隊。

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バスツアー催行した会社の人と大使館の人からの説明。日本人観戦客の安全のためなので公安の指示には従うこと、ブーイングには応酬しないことなど。帰りも一般観戦客とはずらしてのバス発車になるんだけど、日本チームが勝った場合は早めに退出ができ、そうでない場合は遅くなる可能性大だそう。どうか勝ってくれ・・・大学の学生寮には門限があるのだ。

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前日に久々の雨が降ったので、空気も非常に澄んでおり晴天。この試合のために来中したサポーター達は本当にラッキーだったと思う。

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そしてじわじわと冷え込んでくる中、ああ綿入れのパンツをはいてくるべきだったと大後悔しながらじっと待ち続けること2時間以上。

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日も完全に落ち・・・

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一般観戦席もかなり埋まり始めた。
北京国安チームカラーの緑色をまとった人が多い。

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そして試合が始まった!

海外まで遠征してくるのは、かなりコアなサンフレッチェ広島サポーターなのだろう。人数は少ないものの息の合った応援は見事だった。一日たった今もまだ耳の中に「サンフレッチェ」「広島」がリフレインしてるほど。

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もちろんチームカラーの紫。
観戦用のロングジャケットはもちろん、ホテル集合時に着ていた普通のダウンやスーツケースまで紫色の人もいた。きっとこのスタイルで日本中を観戦で飛び回っているんだろう。

しかしながら広島。

サッカーど素人の自分が見ても「かなり劣勢?」とわかる状態。パスはあっという間にカットされてしまい、相手チームのゴールキーパーは安定の両腕キャッチ。そして先制点も入れられてしまった。

「おいおい~!」というサポーターの声が背後から何度も聞こえた。

1点差維持できているのが不思議なくらい攻め込まれていたが、後半で1点返した時は興奮に包まれた。スポーツ観戦慣れしてない自分も「これは癖になるかも!」と思う程に。

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前の人ともハイタッチ。
その後はチームの動きも応援も一気にヒートアップした。

・・・が5分もせずまた一点入れられてしまい、再び1点差に。

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北京国安サポーターにとっては、本当に気持ちよく楽しい試合だったと思う。緑と黄緑色のタオルが何度も波打った。

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そして2対1で試合終了。

●J王者・広島は連敗スタート…敵地で北京国安に敗れる | ゲキサカ[講談社]
●【中国BBS】サンフレッチェ広島を破った北京国安に称賛の嵐<サーチナ・モバイル>

残念~。
でも楽しかった!

中国チームが勝ったということで特に何か事後に日本サポーターとのトラブルが発生する可能性がほぼなくなったということなのか、一般観戦客を先に退出させてから自分達が送迎バスに乗るという流れに。

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非常に寒い中、再びここでじっと待つ日本人サポーター。
大気汚染の問題もある中、家族の反対押し切って来てる人もいるんだろうなあ。試合にも負けてしまいちょっとかわいそう・・・。

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地上にサーチライトを当てながらぐるぐるとスタジアム周囲を旋回し続けるヘリコプターもきっと、警備の一環なのだろう。照明もだんだん消されて暗くなっていき「いつになったら出してもらえるんだろう・・・」と思い始めた頃、

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ようやく退出許可。時間は22時前後だった。
17時にスタジアム入りしたので、なんだかんだで5時間もいたことに!!!

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そしてバスに乗り込もうとしてまたびっくり。
まだ“尋常じゃない”警備は続いていた。

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バス二台が停まっているエリア数十メートルの範囲の両脇は、二列に並んだ機動隊?軍隊?が封鎖。

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その奥に並ぶバスもすべて、警備の軍・警察の移動用だった。

日本側も中国側も応援には何も問題なく、選手同士も、激しく接触した直後は相互にかなり気を使いあっているらしいシーンもあった。日中サポーター同士の衝突が起る要素は全くなかったが、やはり万が一のことも考えての警備なのだろう。

治安担当者はきっと「こんな時期に中日戦とかやるなよ・・・」とぼやいたんじゃないだろうか。

個人的には大満足。試合はとてもエキサイトしたし、こんな間近でサポーターの応援を見たのも初めて。北京の夜の冷え込みはきつかったけど、いろいろ貴重な体験もできたので思い切ってチケット買ってよかった。

対日本戦に限らず、せっかく大会や各種イベントも多い首都北京に滞在しているのだから、機会あればまたいろいろ足を運んでみたいと思う。

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