東京・西多摩エリア"渓谷を望む絶景温泉"めぐり(5)檜原村の日帰り温泉「数馬の湯」

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「数馬」とは、檜原村の中の地名のひとつ。
檜原村の中で最も奥にあり、山梨県との県境に接している。

南北朝時代の始まりの延元 (1336-1340) 年間に、南朝方の中村家が戦乱から逃れてこの地に土着した。「数馬」という地名は、この地を開拓した中村数馬(小野氏経)に由来する。江戸時代に甲斐から入ってきた文化のひとつに、兜造りの民家がある。兜造りは養蚕を行う為の実用から生まれた入母屋式の合掌造り。

●数馬 - Wikipedia

払沢の滝をでて檜原街道をひたすら西に向かってバイクで走った。朝方早い時間ということもあり、車も少なく快適な道だ。

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山だらけなこともあり、昔から林業が盛んな場所とのこと。
檜原街道沿いにも、丸太を積み上げている風景を見かけた。ところどころで煙があがっているのはは炭焼き?材木の乾燥?

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途中、家も多い集落の交差点信号機下に「人里」という地名標識を発見。

「集落で"人里"って、まんまな地名あなあ」

と後でネタにしようとわざわざ角曲がってバイクを停車し、スマホのカメラを構えた時に気づいた。

これ、難読地名じゃないか!!!

「人里」とかいて「へんぼり」と読むのだ。
よくアイヌ語の地名に漢字をあてた結果難読地名になることはあるが、こんな場所で日本語以外の地名がついているのも変だし、そもそも読みもあっていない。

一体なぜ?

検索してみると、渡来朝鮮人が住み着いた土地だったためという説もあるようだ。

Wikipediaにはさらにモンゴル語由来説も載っている。

人里(へんぼり)集落の名前の由来は、「フン」「ボル」(モンゴル語で人間を意味する「フン」と、新羅語で集落を意味する「ボル」)が訛ったものではないかとの説もある。

●檜原村 - Wikipedia

答えはわからないものの、古墳時代に渡来人が住み着いて集落を作っていたのはきっと史実なのだろう。こんな歴史話にも出会えてしまうから旅はやめられない。

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檜原村は温泉も多い土地のようで、数馬の湯に向かう途中、浅間尾根に向かう登山口にも「浅間湯」という日帰り入浴も可能な民宿の看板がでていた。他にも数多くの味わいある民宿が点在している。

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茅葺屋根も立派な民宿、かんづくり荘。


民宿 かんづくり荘

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そしてここが「数馬の湯」。
檜原村にある日帰り温泉施設だ。

●数馬の湯

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あとで入ってわかったのだが、この「数馬の湯」と書かれた部分の右上の板塀の奥が露天風呂になっている。

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入口はこんな感じ。
左側の大きな窓があるところは休憩室兼お食事処。

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開店時間の10時より少し早く着いてしまったのだが、「寒いですから中入って待っていていいですよ」とスタッフの方に言ってもらい、入口の中で待機。

玄関の土間には地元の果物や野菜が置かれていた。
大きな柚子が段ボールとかごにぎっしり。これで柚子酒とか作ってもよさそう。

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反対側には手作り木工品。
余った材木を使って作っているのだろうか。

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330円の「カップ麺フタ」がちょっと気になる。

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他にもはちみつや漬物、佃煮、民芸品などいろいろ。

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かなり充実している上、もらったら喜ばれそうな素朴でおしゃれな木工品も多い。温泉でなく、お土産目的で立ち寄るのもありかもしれない。

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開店時間の10時になったので、さっそく奥の温泉へ!
細い通路の両側には、お面と写真フレームがずらり掛けられている。

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一番乗り♪

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更衣室・浴室での写真撮影はもちろん禁止なのだが、自分以外誰もいないことが明らかなのでこっそり撮っちゃいました。

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もしかしたら、冷え切った浴室を温めるため、事前にスタッフが洗い場中にお湯をシャワーでまいたのかもしれない。3メートル先がかすむほど湯気が立ち込めていた。

洗い場と浴室が別の部屋に分かれていて、入口からは湯船がまったく見えなくなっている。

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同じく湯気立ち込めた浴室。
こっちもこれだけ湯気立ち込めているということは、別にお湯をまいたというわけではなく、気温とお湯の温度の差ゆえなのかな。

窓に沿って長い湯船で、真ん中が丸く仕切られたバブルバス風になっている。

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そして露天風呂。
それほど広くはなく、扇型の石造りの浴槽がひとつ。

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上のほうからお湯が落ちるようになっていた。
滝湯といった感じだろうか。

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それとつぼ湯。
大き目で、ややぬるめの温度設定になっていた。

街道に面しているため、板塀で目隠しされているのだが、石造りの湯船に肩まで浸かってごろんと壁にもたれかかると、板塀の向こうの山がすぐ近くに見える。

杉の木が多いようで、紅葉しているのは一部。

山の斜面も稜線も、露天風呂からそれほど距離はないため、木の枝や葉が風でゆらゆら動いている様子までくっきり見える。ずっと眺めていると、まるで山全体がうごめいているようで、まるで山自体が生きているかのような不思議な錯覚に襲われる。

もうちょっと板塀が低ければ・・・とは思ったが、渓谷に面した温泉ともまた違い山全体を眺めることができる露天風呂もまた楽しい。

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これは浴室を出てすぐの場所にある小さな休憩スペース。
座布団も積み上げられている。並べてごろんと寝っ転がる人もいるのだろう。

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休憩室としても利用可能なお食事処。
一枚板の立派なテーブルが貫禄ある。

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その奥にはついたてで仕切られた休憩専門のスペースも。
仮眠を取りたい人はこちら。

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車・バイク以外で行くなら、JR武蔵五日市駅から路線バスがでている。
一部時間帯を除き、毎時間1本ある。

近くにはいくつか滝もあるので、もしバスの時間まで余裕があるなら、滝巡りをしていてもいいだろう。

●数馬の湯
●その他東京の日帰り温泉一覧はこちら「東京温泉~東京の人気日帰り温泉へ行こう!」


「tokyo reporter 島旅&山旅」というプロジェクトの取材レポーターとして、「青ヶ島」を二泊三日で旅し、記事を書いています。

[旅]西多摩温泉2015年12月

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