小笠原・母島体験(4)レンタルバイクを借り北港まで島縦走【PR】
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この記事は、reviews(レビューズ)より依頼した企画です。

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母島到着が14時。夕食時間まで、原付を借りて島の北端にある北港まで行ってみることにした。

現在レンタルバイクをやっているのはアンナビーチ母島ユースホステルだけだということで電話して在庫を確認、あるということなので歩いて向かった。

●アンナビーチ母島Y.H.

50㏄原付が8時間2,500円から。集落のガソリンスタンドが17時に閉まってしまうのでそれまでに戻ってきて給油しなくてはならず、短時間だが仕方ない。給油後も少し乗ってもいいか聞いたらOKとのことだったので、18時まで3時間ほどのツーリングをすることにした。


母島を南北に貫く都道241号

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そして北上。

母島は南北に細長く伸びた島で、その中央やや西側を都道241号が貫く。ただ島では「都道」とは言わず、集落から北側を「北進線」、南側を「南進線」と呼ぶ。

距離は13キロほど。

船から見ると切り立った崖で囲まれた島だったが、実際、この道も延々山の中。アップダウンも結構あり、それなりのカーブも。両脇は木で覆われ、海が見えるのはごくまれだ。

そして集落以外には人家はなかった。

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途中一か所で路肩工事中の場所があった。誘導係のおにいさん、バイクから降りて押して生コン車の横を通れというんだけど、うーん、押して歩くには細いぞ・・・。

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見かねた別の作業員の人が、替わって通過させてくれた。

ここからはまったく人の気配もない道をひたすら北進。


外来種のとかげ「グリーンアノール」駆除の取組

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途中から、道の両脇の路肩部分にネットのようなものが張られているのに気付いた。上部は白いビニールになっている。

「落石防止?あんな弱弱しいものでガードできるのか?」

と思ったがそれは間違い。
これなんと、外来種のとかげ「グリーンアノール」対策だった。

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このきれいな黄緑色のトカゲがグリーンアノール。アメリカ南東部に生息していたが、人によって持ち込まれ、小笠原諸島や沖縄で繁殖してしまった。結果、小笠原固有種の蝶やとんぼ、さらには先住のオガサワラトカゲすらも食べられてしまい、数が激減。

天然記念物の蝶「オガサワラシジミ」は、既に父島では見られなくなっており、母島でも生息数はわずか、「オガサワライトトンボ」など固有種のトンボ5種もいまや絶滅の危機にあり、父島にはもう生息していない。

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母島では小笠原固有の昆虫を守ろうということで保護区が設置され、その周囲をぐるりこの柵で囲み、内側でグリーンアノールの捕獲を進めている。


母島北端の北港と旧・北村集落

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そうして辿り着いた島北端の「北港」。

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大きな細長い入り江になっており、まさに天然の良港。

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戦前は北村集落があり、1944年の強制疎開前は600人が住んでいたのだそう。今の沖港周辺の集落より大きな規模だ。

車が一台停まっていて、若い男性がひとり、昆虫捕獲網をもって道の脇を凝視しながら歩いていた。何を採っているのか聞くとトカゲとのこと。見せてくれたのは父島ではもうあまり見ることができないオガサワラトカゲ。調査なのだそう。

さらに突如海から、ウェットスーツ着込んだ男性が浮かび上がってきた。ここはシュノーケル・ダイビングスポットでもあるらしく、後でパンフレットを見たら、アオウミガメに出会うこともあるのだとか。

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残念ながら泳ぐ準備はしてこなかったが、海を覗き込んでいたら、岩場にたくさん、小さなはぜのような魚が張りつき、かわいく身体をくねらせ、はねながら移動していた。

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北港駐車場の一角に「忠魂碑」の看板。

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遊歩道を一歩入ると、何やら熱帯ジャングルのような風景。5分ほど歩いたところに忠魂碑があった。

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終戦間近な1945年、海軍によって建立されたもので、ロース石に彫られた忠魂碑の文字がコンクリの中にはめこまれている。

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かたつむりもたくさん。
小笠原で生存が確認されているカタツムリ108種類のうち、95%にあたる103種類は小笠原にしかいない固有種とのこと。確率からいったらこの子も、小笠原で独自の進化を遂げた固有種なのだろう。


北村小学校跡

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戦前は2つの小学校があった母島。
ここにはそのうちのひとつ北村小学校の跡地が残っている。

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ここなのだが・・・

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廃墟感が半端ない!!!

完全に植物に飲み込まれている。ガジュマルの木に絡みついているのは、巨大化したポトスだ。観葉植物として持ち込まれたものが、野生化(?)してこんな化け物のような葉に。

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入口の両脇には円筒状の門柱。
パンフレットによるとこれ、製糖圧搾機のローラーを積み重ねたものだそう。

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さらに砲台跡地。
ここは写真もたくさん撮ったので、別記事にする。


六本指地蔵

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砲台跡地の近くには六本指地蔵。

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道路からすぐの場所にある祠には三体のお地蔵さんが収められているのだが、そのうち右側のお地蔵さんの指がなぜか六本あるのだという。

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確かに杓を持つ手の指は正面から見ると5本。内側に親指があるので合計6本だ。何か理由があるのだろうか。

「これさあ変だろ。指が多いぞ」
「え?指5本だろ」
「親指もあるだろうが、ボケ」
「あ・・・ほんとだ。やっちゃった」

的"てへぺろ"なんじゃないかと思ったりもするのだが。

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探照灯基地跡。

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コンクリ製の壕の中に旧日本軍の探照灯と電源車が朽ちかけた状態で残っているそうで、見たい気持ちは山々だったが、ガソリンスタンドの営業終了の時間が刻々と迫っていたので、奥に進むのは断念。


海を見下ろす展望スポット&石門

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高台から海を見下ろせる場所もいくつか。ひとつはビッグベイ。
もともと欧米系住民が先住していた小笠原諸島では、英語の地名も多い。

ビッグベイの和名は「猪熊湾」。他に「ロングビーチ(長浜)」「ホワイトビーチ(なまってワイビーチ)」など。

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どこか海沿いに降りていける道があれば行ってみたかったのだが、島北半分はほとんどがこんな地形。

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石門は「せきもん」と読み、固有種の生態系がかなり残っている石門への自然散策路がここから始まる。ただ生態系の維持のため、観光客が勝手に入ることは禁止され、来島前の予約と東京都認定の自然ガイドの同伴が義務付けられている。

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新夕陽丘は母島のサンセットスポット。

そして無事17時前にガソリン給油し、少しだけ集落南側へ。

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島の発電所。
「東京電力母島発電所」と刻まれた丸太が味わい深い。

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海辺に降りることができる場所もあった。
沖港の少し南にある石次郎海岸。

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「徒歩5分」とあるが、実際はひたすら下り続ける道。つまり帰途はひたすら階段を上り続ける羽目になる。

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岩に挟まれた小さな小さな入り江の砂浜。
台風の影響が出始めているのか、湾内にもかかわらず波が結構あった。

日没後は、集落以外は真っ暗になってしまうことが確実だったので、17時半頃にバイクを返却した。

二時間半ほどの短い時間だったが、母島・北進線沿いのスポットを駆け足で回ることができた。

あとで気付いたのだが、あと500円プラスして24時間レンタルすれば、ガソリンスタンド営業時間に縛られず利用でき、夜、旧ヘリポートに星空を見に行くこともできた。午前中の南崎ハイキングツアーの後、ははじま丸の出発までの時間、さらに集落周辺のスポットを原付で回ることもできただろう。

集落を一歩出たらアップダウンもきつい島の地形。
限られた滞在時間を有効に使うためにも、ツアー参加時以外は、足となるレンタルバイクを確保しておいたほうがいいなと思った。

東京都の観光PR事業の一環として、2016年9月27日から10月2日までの日程で、小笠原父島・母島を訪れています(現地滞在は3泊4日/東京都多摩・島しょ魅力発信事業からの招待)。詳細は公式サイト「tokyoreporter島旅&山旅」にて。
[旅]小笠原諸島2016年9月

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