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荒々しくも美しいリアス式海岸は初心者ライダーには厳しい地形だった~普代村から大槌町へ

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普段、関東平野の利根川のほとりという平坦でのんびりしたエリアしか走ったことなかった初心者ライダーにとって、二日目の普代村から大槌町へのルートは、生まれて初めて「アップダウン&連続カーブ」という厳しい地形を体感する機会となった。

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国民宿舎くろさき荘をでて最初に向かったのは、そのすぐ南にある「北山崎」。

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標高差200mの大断崖が8キロにわたって続き、海面からは奇岩にょきにょき。これぞ「ザ・三陸」な景勝地だ。

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上から見下ろすのもいいが、時間があれば「サッパ船」で、波が断崖と岩に砕ける様子を間近で見るのもいいだろう。今回自分は乗らなかったが、国民宿舎で一緒になった年配女性三人組はサッパ船乗ってから三陸鉄道で釜石に向かうと話していた。

このサッパ船発着所がある漁港を過ぎたあたりから、海沿いルートはなくなり、かなりアップダウンのある内陸の道を走ることになった。海見ながら走りたいのになあと思ったが、鵜の巣断崖の展望台について納得。

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サッパ船乗り場は北山崎から少し南下したところにある。
三陸鉄道とセットでという人が多いようだ。

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そりゃ、海沿いに道ないわけだ!!!

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国道45号線を飛ばし、道の駅たろうへ。
ここでしばし長めの休憩をとり、ブログ記事を公開。

そして、万里の長城とも呼ばれた巨大防潮堤があった宮古市田老地区へ。

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これが防潮堤。
過去、村が全滅するほどの津波被害を繰り返し受けており、高台移転が何度も検討されたが土地確保も難しく、2キロ以上海面からの高さ10メートルという巨大防潮堤を建設した。

しかし2011年の津波はこの巨大防潮堤も破壊してしまい集落は流されてしまった。
防潮堤の存在ゆえ、避難をせず亡くなってしまった人もいたという。ハードとソフト両面での防災について語る時に必ずとりあげられるのが、この「田老の悲劇」だ。

2011年12月にひとり鉄道・バス旅行をした際にも、タクシーでここまで来た。
今回はじめて、防潮堤の上にも乗った。

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防潮堤の通用門を抜けたところに、震災遺構として保全が決定した「たろう観光ホテル」がある。

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津波の破壊力の大きさを物語る建物。
今はもうほとんどの被災建物が解体されたので、自然の力の恐ろしさを学べる数少ない場所だろう。

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海岸まで行くと、三王岩がそびえ立つ。
長い年月をかけ、波と風によって作られた奇岩だそう。

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そして宮古観光のハイライトで、初日の出スポットとしても人気の高い浄土ヶ浜。

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2011年末に来た時はまだこの遊歩道も使えない状態で、ぐるっとまわって急な斜面を降りて船着場まで行った。建物もきれいになっていて、一瞬同じ場所とわからないほどだ。

さて。
大変だったのはこの後だ。

持参したツーリングマップでは、宮古市街地の東側に突き出た重茂半島が「日本の秘境」と記されていた。

秘境っておおげさだなあ、海沿いの半島じゃん。

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そう思い入っていったのが運の尽き。

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写真だと全然伝わらないと思うが、「まぢかよ!!!」と叫びたくなるような、連続カーブの坂道がどこまでもどこまでも続く。しかも道狭く、エンジンブレーキ使っても加速してしまう傾斜。初心者ライダーにとっては、喉がカラカラになるような体験だ。

全く余裕なくなり、最後はコブ斜面に苦戦するへっぽこスキーヤーみたいな状態になってふとバックミラー見たら、いつの間にか真後ろに二台の自衛隊車両。

いつから詰まらせてしまっていたのか全くわからなかったが、激しく迷惑だったと思う。慌てて路肩ぎりぎりまで寄せて道を譲った。申し訳ないやら、あの運転後ろから見られていたのかと思うと恥ずかしいやら・・・。

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本州最東端の魹ヶ崎灯台もここにある。
ヘアピンカーブに疲れ果てた上、夕方までに大槌町につけるかどうか微妙な時間帯だったので灯台は次回に持ち越し。

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この半島も、海沿いの港近くの集落は津波で破壊されていた。新しい津波到達地点を記録した碑が設置されている。

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波一つない穏やかな湾内。
牡蠣だろうか、ホヤだろうか。養殖筏がきれいにならんで浮かんでいる。

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そして大槌町に今年春できた仮設ホテル「ホワイトベース大槌」に到着。
ここは町が出資して作った「復興まちづくり大槌株式会社」が運営する施設で、復興事業に携わるため長期滞在する人も多く宿泊している。

外から見ると仮設のプレハブっぽいが、中入るとびっくり。

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立派なビジネスホテル並みの設備なのだ。
バス&トイレもついている。

ここは非常に快適だったので、また改めて記事に書く予定。

夜は、以前大槌町にボランティア活動に来ていた時にお世話になった方&東京の出版社を退職して復興まちづくり大槌にジョインした知人とその知人の4人で飲みにいった。

大槌町の復興計画やらバイク話やらで盛り上がり、忘れられない楽しい夜に。
NさんIさんに感謝!

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