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ヘルメットにGoPROつけ、八戸港から岩手県・普代村の黒崎灯台まで

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苫小牧を21:15に出港したフェリーは翌朝4:45に八戸港に入った。向かい側にいびきすごい人と歯ぎしりが激しい人がいたこともあり、一晩中浅い眠りだったがやむなし。あの二人の間に挟まれ、夜中に何度も起き上がっていた人に比べたらマシだ。

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そして再び赤いクロスカブにまたがり船外に。
実はここから、ヘルメットにアクションカメラ「GoPRO」を装着し、5秒に一回シャッターを自動で切るコマ撮りモードで撮影を開始した。この写真もそれで撮った一枚だ。

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フェリーから港に降りる車用のタラップ。
ちょうど日の出直後で、なかなかドラマチック!

さあ、ツーリング開始だ!

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八戸は海沿いが大きな工業地帯になっていて、東京湾岸のように海沿いには巨大な陸橋がある。その最上部では目の前に工業地帯と港が広がる風景が飛び込んできてゾクゾクする。

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ツーリング出発前は「八戸は大都市だから町中抜けるの大変なのでは」と心配だったけど、月曜早朝6時前はほとんど車も走っておらず、まるでアウトバーン状態。

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まだ走り始めたばかりだというのに、「ツーリング来てよかった」「バイクの免許とってよかった」と感慨に浸ってしまった。

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そして八戸市街地の外れ辺りにある蕪嶋神社に。
ここは2011年12月の東北沿岸部旅行の際に、友人の菅原さんに案内してもらってきた場所だ。うみねこがいっぱいの島がすぐ近くにある。
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この境内で出会ったのが、茨城の那珂湊から来ているという男性。
軽自動車を改良して中で寝られるようにし、あちこちひとりで回っているのだという。

「嫁はもう車旅行は卒業だっていうので」

キャンプもよくされるそうで、以前は奥様と北海道一周などよく一緒に旅行していたそう。以前私も住んでいた鹿島にいたこともある方で共通の話題が多く、しばし境内で旅行の話などしてわかれた。

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再び海岸線を南下。

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上はすべてヘルメットにつけたGoPRO撮影写真。
超広角なので、前面だけでなく両脇もかなり広く映るのだが、それゆえ両端の歪みは結構大きくなる。

あとでコマ送り動画を作ってYouTubeにアップする予定だ。

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久慈では道の駅に立ち寄った。
フェリー内で朝食用に買っておいた北海道のカップ麺「やきそば弁当」を食べそびれ空腹に耐えかねてだったが、残念ながら名物「海女丼」は11時からだった。次の機会にとっておこう。

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中にくるみと黒蜜が入った特産まんじゅうを食べ、小袖海岸へ。
NHK朝の連続小説で高い視聴率をとった「あまちゃん」のロケ地だ。

私は残念ながら昨年中国に行ってしまっていて見ることができなかったのだが、三陸鉄道はじめ岩手沿岸部へ観光に訪れる人がどっと増える大きなきっかけになったと聞く。

この久慈市・小袖海岸もあまちゃん関連で人が大量に押し寄せ、海岸沿いの道が大渋滞になったほどらしい。

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走ってみて納得。
久慈市街地から小袖港までの道は、右側の海中からたくさんの岩が突きだし、海の水の色も美しい。反対側は崖になっていて道幅は狭く、景色眺めようとスピード緩める車がでればたちまち渋滞してしまう。

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幸い夏休み明け・月曜日ということもありたまに対向車とすれ違うくらいで、のんびり自由なペースで走ることができた。

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小袖港は、のどかな入江に作られた港だが、
その風景とは似つかわしくないことに、近ツリとJTBの大型バスが二台停まっていた。

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目的はもちろん「北限の海女」。
ひとり500円の見学料で、ウニ採りの実演を見ることができる。

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昔から、男性が遠洋漁業に出て留守の間、昆布やウニなどを素潜りで採って家計の足しにしてきたこの地の海女さんたち。

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久慈の道の駅にあった観光案内所によると、実演は土日祝のみとあったが、旅行会社の団体予約が入っている限りはやるのかもしれない。時間もちょうどあい自分はラッキーだった。

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まるで沖縄離島のようなエメラルドグリーンの海。
この時の水温は19度。

若い海女さん含む3人が実演をし、びっくりするほど長時間素潜りし、両手いっぱいのうにを抱えて浮上してきた。

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港では300円でまりぶ汁をいただくこともできる。
道の駅で食べたのと同じ、中にくるみと黒蜜が入った小さな団子が入った汁だ。

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そして再び南下。

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野田から南は、同じのどかさではあるけれど、津波被害の跡地なのだろうと思われる風景も頻繁に目にするようになる。

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八戸周辺も被害が大きかったが、集落がまるごと流され更地になってしまっている場所は岩手に入ると増える。
地盤かさ上げ工事をしているところもあり、土砂を運ぶ大型トラックともすれ違う頻度が多くなった。

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一泊目の宿「国民宿舎くろさき荘」がある普代村も、津波被害が大きかったところだが、村中心部はこの水門によって助かった。高さ15.5mの普代水門だ。

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これは国民宿舎に置かれたいた、普代村の津波被害を記録した本。

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ただ普代浜などの被害は大きかったという。

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そして12時半少し前、予約していた国民宿舎くろさき荘に到着した。
バイクの距離計を見ると、八戸港から127キロ走っていた。

Googleマップ上でルート計画していた際には96キロのはずだったのだが、幹線はずれて岬をまわったり、間違って内陸部に入ってしまったりで距離が伸びてしまったらしい。

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荷物を運び入れ、ロビーのソファに腰を下ろしたら、まったく立ち上がれないほどに疲労しきっている自分がいた。二晩フェリー泊で睡眠不足だったことに加え、カーブもきつい下り道を延々走って口の中カラカラになるほど緊張したことや、信号ほとんどない道を120キロ以上走り続けた疲れもあるのだろう。

指も足も痺れまくっていた。
自由に好きな風景を追いかけることができるバイクは、同時に激しく体力も使う。

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宿から歩いて数分のところには、北緯40度記念モニュメントや

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黒崎灯台もある。

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国民宿舎や灯台は海に面して切り立った崖の上にあるのだが、そこをくねくね海辺まで行ける道もあったので降りてみた。坂道急すぎて「クロスカブでこの道上がってこれるのか!?」と不安になったが、ローギアでなんとかあがってこれた。

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かなり年季入った国民宿舎だが、いい感じ。

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窓の外は大海原。

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チェックインしてすぐ展望風呂へ。
ここからも海や灯台が一望できる。

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温泉あがりの一杯が体中に染み渡り、その後夕食時間まで畳の上で完全気絶。

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夕食もゴージャス!
とてもじゃないけど、一泊二食付き7100円の宿とは思えない!!!

少し離れたところに60代から70代くらいかな、女性3人できているグループがいて、お酒もたくさん注文しながら楽しく盛り上がっていた。

あとで部屋の前で話をしたところ、神奈川から新幹線で二戸まできてそこからバスで久慈経由で来たとのこと。この後は釜石や気仙沼をまわって帰るそう。東北沿岸ツアーですね、私もですというとにっこり笑ってくれた。

ちなみに食事の時、私が男性か女性かで議論になったそう。
確かに今、髪かなり短くしちゃってるし、バイク乗って40代女性がひとりでこんなところに旅行に来るのはちょっとレアなのかもな。

明日は大槌町に向かいます!

(この記事は9月8日夜に宿で書きましたが、部屋ではau電波すら弱く写真アップロードできなかったので、本日9月9日、宮古市田老の「道の駅たろう」にて公開しました)

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