「見える化」はとても大事。
客観的で正確な現状認識は、適切な行動へとつながる。
とりわけ見えているようで実は見えてないことだらけなのが「自分自身」のこと。どのくらい運動しているのか、寝ているのか。漠然と「不足してるよな」と感じていたのを可視化できるようにしてくれたのが
「活動量計」だ
最近はスマホやスマートウォッチが、活動量計の役目も果たすようになり、さらにそうしたデータを友人たちと共有することで、毎日コンスタントに歩くモチベーションにも。私自身、先月から使い始めた小米の「Mi BAND 2」によって運動不足を再認識した。
ここからが本題。
運動量は、活動量計で計測できる。
でももうひとつ、正確に把握しておくと生活が、ひいては人生の質が変わるものがある。
自身の「心の状態」
だ。
もちろん正確に把握することは、今の技術水準では無理。
ただ身体の客観的データからある程度「推察」することはできる。
このデバイス「Spire」は、呼吸をモニタリングすることで「緊張状態」「集中状態」「リラックス状態」の判定をしてくれる面白いもの。米国Appleストアでは以前から販売されており、日本でもつい最近発売開始となった。
<特徴>
<センサー>
<スペック>
実は先月、六本木で開催されていたイベントに参加した際、来日していた「Spire」開発販売会社の方にお会いし、一台モニターとして提供していただいた。それ以来、バッテリー切れした時以外ずっと使っている。
いろんなガジェットを見てきたが、こんな「石ころ」のようなものは初めてだ。きれいに磨いて丸みを帯びたきめ細かい河原の石に金属クリップをとりつけたかのような形状。
触り心地も非常にいい。
ひっくり返してもやはり石のよう。
恐らくこれどこかに落としてきても、拾った人は「???」だろう。変わったブローチか何かかと思うかもしれない。
真横から見たの図。
そして充電は、この専用の丸い皿状のものの上にちょこんと置くだけ。ケーブル差し込みなどの必要は全くなく、非常に手軽だ。そして充電開始し初めて気付いたことがある。
わかりにくかったら写真拡大してほしい。
見えるだろうか、緑の点が。
充電している最中に点灯する小さな小さなランプが上部についていた。
やっとここで「単なる石っころ」ではないことを実感する。
充電完了したら、次はスマホアプリとの連携設定。
デバイス自体にはモニターもボタンも一切ないので、データを確認したり初期設定するのはすべてスマホ側。
スマホとの接続はBluetoothで、ペアリングは簡単。
近くに置いて、ブルブルっと振動したら「振動しました!」をタップするだけ。
そして初期設定いろいろ。
アプリも使いやすく画面はお洒落。日本語化されているが、ちょっとだけ表記ミスも残っている。
装着はちょっと独特だ。
呼吸計測のため、肌に密着させなくてはいけない。
女性ならブラジャーの中央谷間部分か脇、男性はパンツのウエスト部分。ポケットに入れておくとかではダメなのだ。
さっそく利用開始!
この時はブラカップ一体型のタンクトップを着ていたので、そこに。
上から見るとこんな感じ。
浅い谷間があるものの、デバイスの石部分も厚みと丸みがあるので、肌にちゃんと押し付けられる形になっている。
もちろんブラジャーのほうが密着度は高いと思うが、これでも問題はない。
アプリを見ると「感知しました!」とメッセージを投げてくれていた。
さらに「優れた呼吸法です」とのお褒めの言葉も。
(初回だけ短時間、着用テストのためアプリの波形に合わせて呼吸をする必要がある)
他にもアプリ経由で様々な設定が可能だが、ここ説明すると長くなるので端折る。
この「Spire」の主な機能は2つ。
まず「把握」のほう。
スマホアプリでは、こんな感じで状態が表示される。
この時はずっと緊張状態が続いていたが、上部のタイムラインを見ると、赤い緊張状態の他に、青い集中状態や緑色の平穏状態の時間帯もあることがわかる。ずっと計測室受けているわけではないようだ。
ちなみになぜこの時ずっと緊張状態だったかというと・・・
日本アフィリエイト協議会で、ミニサイト作りに関するセミナー講師をしていたからだ。
集中状態は青く表示がされる。
この時なぜ集中していたのかというと、モニターとしてレビューを頼まれたスマートウォッチの写真を撮影していたからだろう。
設定で「カレンダー」「写真」「現在位置」とも連携可とすると、こんな感じで、ちょうどその時にどんな写真を撮っていたか、どこにいたか、何のイベントに参加していた時なのかなどを自動的に重ね合わせて表示してくれる。
スマホ画面を見て状態を把握するだけではない。
このデバイス本体が「リアルタイム通知」もしてくれる。
上はその設定画面。
たとえば翌日が締切りの資料を必死に作成していたりすると
「ブルブルッ!」
と、胸の谷間で振動する。
はっと思って自分の状況を考えると、眉間にしわがより肩に力が入っている。時間もあまりない中、最後どう資料をまとめようか考えているうちに行き詰ってしまっていたのだ。
自分ではあまり意識していなかったが、きっと呼吸も乱れていたのだろう。
「悩んでも仕方ない、ちょっと深呼吸してごらん」
そう「Spire」に諭された気がして、軽くストレッチなどしてみる。
すると強張っていた身体とココロがちょっとほぐれ、緊張感が解ける。
集中状態の時にも同じように通知がくるが、振動パターンが異なる。
どんな状態の時に通知が来るようにするかは、アプリ上で細かく設定でき、またどういった振動パターンかも確認ができる。
このあたりの細密さが流石だなあと。
過去の履歴を見ることもできる。
例えばこれは11月20~26日の週のデータ。
「平穏・集中・緊張」状態、そしてアクティブな時間と座った状態の時間。
この画面で「緊張状態」をタップすると、今度は緊張状態だった時だけを連続表示してくれる。
こんな感じだ。一番目と三番目にGoogleマップが表示されているが、これは駅での乗換の時だ。緊張していたのだろう。真ん中ではカレンダーに登録しておいた「モダフルナイト」というデータと紐づけられている。ギリギリ到着になってしまい、駅から必死に会場に向かったので、やはり緊張していたようだ。
これは先日、丙種危険物取扱試験を受けた時のデータ。
Facebookにアップするため、持参していた参考書の写真を撮ったのを思い出した。
一方「平穏状態」の時のデータには、写真もイベント情報も紐づいていないものがほとんど。家でのんびりしているからなのだろう。
このデバイスは、呼吸状態だけじゃなく活動状態も計測している。
なのでこんなデータも。
この日は一番上のタイムラインを見ると、座った状態の時間が長く続いており、ランチ時だけバイクに乗って外に担々麺を食べに行った。部屋にこもりきりなのもよくないなと思ったからだ。
他に、ココロをリラックスさせたりするガイダンス的なものなどもあるんだけど、これはまだちゃんと使っていないのでまた後日。