タオバオで「どんな日本製品が人気なのか」を調査

中国人の日本製品好きは、日本人も驚くほど。
残念ながら最近は、同クオリティで価格は日本製よりリーズナブルな韓国製にその地位を奪われつつあるが、化粧品コーナーに行けば日本メーカーの基礎化粧品が並び、日用雑貨コーナーでも日本語ラベルが貼られた製品をよく見かける。

もちろん「なんちゃって日本語ラベル製品」も結構多い。

日本と中国の間にはまだ物価差もある。
中国メーカーの製品と比べたら格段に高く、ヘタすると倍以上するものも。時に在住日本人ですら買うことを躊躇する程なのだが、購買力をつけた中産階級以上の中国人は、生活の質をあげてくれるちょっと贅沢なお買いものとして喜んで日本製品を買ってくれている。

大都市の人気商業施設には「MUJI(無印良品)」も次々出店しており、2014年1月現在で中国国内全100店舗。

●MUJI | Store Locator

これは日本に次ぐ数だ。文房具からリビング用品、家電にファッションまで売れている。消しゴムやノートなども、普通に文房具店で買う価格の数倍もするが、そんなことお構いなし。

「日本製のものは質が違い、買う価値ある」とのこと。


中国人に人気の日本製品には「魔法瓶」も

中国人に「買ってきてほしい」と頼まれる日本製品としては・・・

・赤ちゃん用の粉ミルク(国産製品への不安)
・高級炊飯器(日本のこだわり高機能炊飯器が人気)
・デジカメ&ビデオなど(今でも日本メーカー製が圧倒的)

などがよく知られているが、他にもニーズはいろいろある。

私の場合も、買い物依頼で多かったのは「粉ミルク」だが、中国滞在時にお世話になっていたある知人に「何か買ってきましょうか」と聞いたところ、返ってきた答えは

「魔法瓶」

第一子誕生目前に、赤ちゃんのミルクを作るお湯を入れるための魔法瓶が欲しいとのこと。これは別の人からも聞いたのだが、中国メーカーの魔法瓶は、中のガラスが割れるトラブルが結構あり、日本メーカー製の魔法瓶への信頼が非常に厚いのだという。知人も「自分達用ならともかく、赤ちゃん用の魔法瓶は高くても安全なものを使いたい」と。

それではタオバオでも実際に日本メーカーの魔法瓶が売られているだろうか?
タオバオランキングの「リビング>キッチン用品」を見てみた。

●淘宝排行榜

ブランドランキングでは、トップ10のうち、タイガーが9位に、象印が10位に入っている。それぞれページを開くと、魔法瓶がたくさん。

タイトルに「正品」の文字も多くあり、ニセモノもかなり出回っているのだろう状況が想像される(もちろん「正品」と書いてあるから本物とは限らないのだが)。

もうひとつ目につく単語、それは「代购(購)」の文字だ。
これは「代理購入」という意味。中国で日本製の商品を買って中国に発送する個人輸入代行的なビジネスが流行しており、日本留学中の中国人大学生のちょっとした副収入にもなっている。

この販売ページなど見るとわかるが、「本当に日本で買って中国に送っている」証拠として、配送伝票なども写真にとり掲載している。


「日本正品」「代購」などのキーワードを手掛かりにニーズを探る

さあ、お気づきの方も多いだろう。

「日本製品」

だから「信頼できる」だけではないのだ。
もう一ランク上の「安心」、それが・・・

「日本で買った日本製品だから信頼できる」

ということだ。
魔法瓶は、

・日本製品に対する信頼が高い
・価格が高くても質・安全性にこだわりたい(健康関連/子供用/美容など)
・中国で販売されている日本メーカー製にはニセモノも
・「日本で購入した日本製品」へのニーズが高い

製品ジャンルのひとつであることが想像できる。

他にはどういったものがあろうだろうか。
先ほど登場した「日本正品」「日本代購」などのキーワードを手がかりに、タオバオ内を散策してみたい。

●日本代购_淘宝搜索

「日本代購」で検索し、「销量(売上)」でソートしてみるといろいろな商品が並ぶ。やはり魔法瓶は非常に多い。

基礎化粧品も上位だ。「豆乳イソフラボン」の基礎化粧品は、街中でもよく見かけるもの。FANCLの基礎化粧品も、街中のリアル店舗で買うより安い価格になっている。

馬油スキンクリームが中国で人気の日本製品とは知らなかったのでびっくりだが、ネットで検索してみると、いまや中国で「馬油」といえば「馬油スキンクリーム」もしくは「尊馬油」(どちらも日本製)らしい。

花王の「蒸気でアイマスク」がやたらあるのだが、何かブームが起きているのだろうか。中国では「蒸汽眼罩」と呼ばれているようだ。

時間があれば、ぜひ次のページ以降の商品も見ていってほしい。
資生堂の洗顔料「パーフェクトホイップ」など、日本人的には「いろいろいある中でなぜこれが中国でこんな人気に?」と思う商品も登場する。

知人の女子大学生は、必ずネットで買う日本製品として「ヘアカラー剤」をあげていた。美容院で使っているヘアカラー剤やパーマ液は心配・・・という人も多く、海外製のヘアカラー剤を買って自宅で染めている女性は多い。大学生はじめ若い女性には、カラーバリエーションも豊富な花王「泡カラー」など日本メーカーの製品が人気だ。タオバオで「染发(髪)」と検索すると、中国で人気のヘアカラー剤がわかるだろう。


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さて、タオバオで売られている日本製品の種類や販売ページをちょっと見てまわるだけで、商売の可能性をじわり感じ取った人もいるのではないだろうか。

・日本製品への信頼は高い
・日本製品に対するニーズは今、車・家電などから化粧品・日用品にまで広がっている
・ただし日本製品は街中で購入すると高い
・したがってタオバオ中心にインターネット通販で安価な商品を探す人は多い
・日本で買って送る「代購」ビジネスをしている中国人も多い
・はたして「ホンモノ」なのか──商品名も決めた上で探す購入者にとって最大の問題

そんな中、日本企業がタオバオ内で「公式ショップ」を展開しているケースも増えている。どういった企業がタオバオ店舗運営に乗り出しているのか、今度まとめてみたい。

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